概要
第55話から登場。
日照り神・魃と縊鬼と共に小美呼市に封印されていた三大妖の最後の一体。
その正体は、大昔に人柱として生贄にされた妖巫女・比良坂命依の人間を恨む心から生まれた妖・オモカゲ。
しかし、その元になった思いが大きかった故か、最早命依(の転生体である花奏すず)の意思とは独立して動く別個の存在と化しており、人の負の思いから生まれた妖・人妖(ジンヨウ)と化している。
外見は晩年の命依そのもので、黒髪ロングヘアにスタイル抜群の美少女。
人物像
一人称は「私」。
常に人を食ったかのような飄々とした言動を取り、基本的に他者は君付けで呼ぶ。
一見するとおどけているかのような印象が強いが、憎しみが元になっただけあって本性は冷徹。
また、どのような妖にも最低限心優しく接していた本体の命依に対し、自分に少しでも意見するようなら妖だろうと、自身の妖力に物を言わせて暴力を振るう等、命依の持っていた優しさを持ち合わせていないが、これは歌川画楽曰く「命依の感情が捻じ曲げられている」らしい。
ただし、現代(令和)の文化に触れたことで多少は丸くなっており、すず同様スイーツを好む、授業についていけず鳥羽弥生に勉強を教えてもらうなど、コミカルな面も描かれている。
当初は廃墟となったホテルを拠点としていたが、幽霊騒動の末に取り壊されてしまったため、画楽のアトリエのひとつに住まいを移している。
能力
妖巫女から生まれただけあってその戦闘能力は他のあらゆる妖を凌駕し、オモカゲの「形にとらわれない」性質上、純粋な格闘能力だけでも人間離れしたパワーを発揮することができる。
妖術に関しては「黒折紙(クロオリガミ)」を媒介にして防御や攻撃を行う、
更に妖巫女の力によって命を「暴走」させることもでき、相手の成長速度や生命力を急速に発達させて短時間で枯れさせてしまう。
妖術
- オモカゲ・ダイダラボッチ
自身(すず)を模した巨大なオモカゲを形成し、使役する。
行動
かつて命依が人柱として水底に沈んだその時、彼女の強い心の闇がオモカゲとなって上流の石に宿ったことで生まれ、長い月日を経て日照り神・縊鬼と共に人知れず蘇ってからは、風巻祭里に倒された日喰想介に力を与えて復活させ、自身の傘下に引き入れた。
その後は本体であるすずを手に入れるべく行動を開始し、手始めに彼女を守る祭里をおびき出し、殺そうとするが、彼(彼女)を倒されることを良しとしなかった日喰に妨害され、更には二ノ曲宗牙やポ之助によって彼らを取り逃がしてしまった。
しかし、その隙にすずと接触。
彼女の体に乗り移り、更には祭里の風車を壊して不浄吸扇も封じると、そのまま風巻纏と戦闘になる。
彼女の風の忍術にはやや手こずるが、自身の能力で彼女の片腕を使えなくしてしまう。
だが、そこへ現れた祭里のキスによる直接の不浄吸扇で強引にすずと分離させられると、自身もダメージを負う。
この出来事により祭里の危険性を再確認し撤退すると、協力者である画楽の導きで「祭里とすずの仲を壊す」という名目のもと、周囲の人間に対し「すずのいとこ・比良坂命依」という認識操作を施したうえで北彩高校に通うようになる。
もっとも、命依から引き継いだ「人間社会での孤独の記憶」を癒すかのように、本人なりに現代生活をエンジョイしている。
関連タグ
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桔梗(犬夜叉)-ヒロインの前世にして憎悪の念から生じた分身であり、優れた力を持つ巫女、主人公に愛憎混じった感情を向ける、と共通点が多い。