概要
1992年にヒロから発売されたゲーム。10月30日にゲームボーイ版、12月11にファミコン版が発売された。
パッケージもチョコボールの箱をイメージしており、タイトル画面では楽しげな音楽をバックに、ファミコンなりに巧く描かれているキョロちゃんが拝める。
「キョロちゃんランドにある日突然正体不明の塔が現れ、平和を取り戻すべくキョロちゃんが塔に登っていく」という設定のアクションゲーム。全8ステージ。
しかし……
- スタートボタンを押すとデロリロリーンという不気味な音楽と共に黒背景にピンク色という禍々しい雰囲気の筆記体文字が現れる
- ゲーム内の背景が異常に淀んでいる。1面の背景だと毒々しいくすんだピンク色と黒色のみで不気味、キョロちゃんのデザインに対してマップや敵のグラフィックがリアルで不気味、ゲーム内のキョロちゃんも目の焦点が合っておらず不気味。
- ゲーム中はBGMが一切なく、キョロちゃんの足音SE、敵が出現したSE、敵が飛び跳ねるSEなどしか流れない。
- 操作性が悪く難易度も高い。チョコボールを発射して攻撃ができるが倒せる敵は1体しかいない。ジャンプのタイミングもシビアで見えない落とし穴がいっぱいある不親切仕様。
と可愛らしいキョロちゃんの様子からは想像も出来ない不気味で鬼畜なゲームとなっている。ホラーゲームと言われても頷けてしまう。
それもそのはず、このゲームは前年の1991年に「キャッスリアン」として発売する予定だったゲームをキョロちゃんに置き換えただけのチョコボールとは全く無関係な洋ゲーなのである。
もともとは主人公をなんだろう（日テレのマスコットのアレ）に似た緑色の子豚っぽい不気味なキャラから甲冑を着たチビキャラに変更して国内販売する予定であったが、どういうわけかキョロちゃんに差し替えられてしまった。はっきり言って誰得なゲーム。
一応キャッスリアンにはないパスワードコンティニューがあったり、グラフィックもドットにしては立体的でよくできていたり、ボーナスステージの雰囲気はよかったりと悪いところばかりではないのだが、結果としてゲーム内容、キャラクター、ターゲット層が致命的に噛み合っていないゲームになってしまった。
何故キョロちゃんとタイアップしたのか、永遠の謎である。
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