概要
『UFOロボグレンダイザー』主役機のスーパーロボット。
フリード星の守護神。身長30m、重量280t。超合金Z製のダブルマジンガーに比べると重量が10倍程度であり非常に重いが外見は似ている。動力は光量子エネルギー(光子力ではない)。装甲は超合金ニューZに匹敵する硬度のグレン合金。むしろ、宇宙人のメカニックに匹敵するだけの合金を作ることのできた兜親子の凄さを褒めるべきか。
円盤のスペイザーと合体すればマッハ9のスピードで大気圏内飛行も可能になるものの、戦闘能力の殆どが飛行形態の武装に依存する欠点がある。スペイザー形態による宇宙飛行は光速に準ずる速さであり、ワープしてるとしか思えないほどの機動力を有する。
さらに劇中では後述する地球製の追加装備がいくつも開発され局地戦への対応力を向上させている。
パイロットはデューク・フリードで、王家以外の人間の操縦は遮断される(永井豪による漫画版では兜甲児も動かしていたが、そして、スパークナイトであるカサドは、グレンダイザーUでコントロールすることができます)。
桜田吾作版では王族を守るシェルターの面もあり、最終決戦で地球の環境がめちゃくちゃになってしまった時に人工冬眠のプロセスを開始。地球の環境再生を信じて眠りにつくところで物語が幕を閉じる。
設定
前述の通り、「フリード星の守護神」として建造された設定の本機ではあるが、極初期のエピソードでは大介=デュークが甲児に自身の素性を語る際、「グレンダイザーはベガ星連合軍がフリード星の科学者達を脅して作らせた」(即ち、円盤獣と何らかの技術的な関連性がある)と言う趣旨の発言をしている。しかしこの設定は使いづらかったのか、その後は掘り下げられることはなく、後付けで現在知られる守護神設定に落ち着いたものと推測される。
外部装備
当初はスペイザーのみだったが、劇中で物語が進むにつれて様々なオプション装備が開発されていった。
スペイザー
グレンダイザーとドッキングする円盤、及び両者の合体状態。
詳細は「スペイザー(グレンダイザー)」を参照。
ダブルスペイザー
宇門源蔵と兜甲児が共同で開発した地球製スペイザー1号機。
マリンスペイザー
地球製スペイザー2号機。メインパイロットは牧葉ひかる。
水中戦に不向きであるグレンダイザーをサポートするために開発された。
ドリルスペイザー
地中での戦闘を想定した、地球製スペイザー3号機。
ウルトラサブマリン
テレビ第67話に登場。マリンスペイザーでも潜れない深海での活動用に開発された。潜航深度は3000メートル。グレンダイザーが跨る水中バイクのような形状をしている。
ミサイル、ドリル、ビームといった武器を装備している。
武器
マジンガーシリーズのスーパーロボットなのでダブルマジンガーに似た武器が少なくない。
ここではスペイザーの武器は含まず、ロボットであるグレンダイザー単体の武器だけを解説する。
スペースサンダー
頭部の額と角部分に帯電させた高圧電流を照射する。
グレンダイザーを代表する武器の1つであり、設置個所の関係上スペイザー形態でもよく使われた。
ダブルハーケン
両肩の半月状の刃に付いた柄を結合させた棹状武器。スペースサンダーと並んでグレンダイザーを代表する武器。実はスペースサンダーとダブルハーケンでは、倒した敵の数は同じらしい。
シングルハーケン
ダブルハーケンを連結せず、片手にそれぞれ持って敵に切りつける。
ショルダーブーメラン
両肩の半月状の刃を分離させた後、そのままブーメランとして飛ばす。直進したり、回転しながら飛んだりと軌道はその時でマチマチ。
スクリュークラッシャーパンチ
両腕を分離させてロケットで飛ばす、毎度おなじみロケットパンチ系の武器。射出時に両腕の模様のような部分が反転してドリルのように回転することで破壊力を増す。スペイザー形態でも両腕はある程度動かせるため使用可能。
ダイザーパンチ
いわゆるグレンダイザーのロケットパンチ。上記の「スクリュークラッシャー」となる部分を反転させず、拳のまま攻撃する。
反重力ストーム
胸部にある赤い模様から反重力を起こす虹色の光線を照射する。
ブレストファイヤーのような熱線ではなく、あくまで反重力のエネルギー波をぶつける攻撃であり、これ自体に破壊力はない…ハズ。近づいた敵をはじき飛ばす描写がされていたが、なぜか2000年以前のゲーム作品では破壊光線のようなイメージだった。
しかし反重力エネルギーを使えるのにグレンダイザーが単体で空を飛ばないのは解せぬ…。
ハンドビーム
手の甲に内蔵された三連装の発射口から発射するビーム。設定温度は3万度。
ミニフォーなどのザコを薙ぎ倒したり、戦闘時の牽制で使われた。
もちろんスペイザー形態でも使用可能。
バックハンドミサイル
設定画のみ存在。
ハンドビームと同じ場所から発射される小型ミサイル。
ダイザービーム
グレンダイザーの両目から発射される光線で、見た目は光子力ビームと変わらない。
使用回数は少なく、昔のムック本や資料に記されていることはほとんどない。その割に完全になかったことにされていないのは、後年になってもビデオテープなどで視聴可能だった劇場版「決戦!大海獣」で使用している場面があるからだろう。
反重力ダイザー砲
グレンダイザーの大型のオプション武器だが、アニメや漫画には一切登場しなかった。
というのも、これは放映開始当初の玩具である超合金に付属していた、玩具オリジナルの武器だからである。
当時は玩具のスペイザーの開発が難航して番組開始に間に合わなかったため、その代わりに超合金にオマケとしてこのような番組どころか漫画版にも出ない不思議な武器が付いた。しばらくして超合金のグレンダイザーに合体できるスペイザーが生産発売されるとこの武器が付いた超合金も消えていった。
グレンダイザーU版
大まかなシルエット自体は変更はないものの細かなデザインのアレンジがあり特にスクリュークラッシャーパンチの刃部分は鋭利になっている。
本作でもフリード星の守護神であることは変わらないがスターカーと言う特殊な資質を持つ人物しか搭乗を許されず、近づくだけでも攻撃される仕様になっている。
また、搭乗者の感情により能力が向上し、怒りによる暴走は作中ではデュークとカサドが引き起こしている。最終回ではデュークの自身がこれから過ごす地球を守ろうとする意思に応えるように青い光にて能力が大幅上昇する。
暴走状態になると各部にあるモールドが赤く光り、赤黒い雷や光線を放つ。
余談
わかる通りマジンガーの名前を持っておらず、またトリプルマジンガーと言われているが実はアニメでは映画含めてマジンガーZと共演したことがない。
だが、このことはある強大な敵との戦いで勝利のカギを握ることとなった。
その後、グレンダイザーUにてようやくマジンガーZと共演。
スパロボで強大な敵との戦いも近いかもしれない。
また、スーパーロボット大戦シリーズの本流作品では、マジンカイザーとの共演が未だに無い。
これは「最強のマジンガー」というコンセプトが被るため。…と、ファンの間では長らく考察されていたが、プロデューサーが言うには「単なる偶然」なのだそうである。
実際、「スーパーロボット大戦Z」にはグレンダイザー組によるマジンカイザー専用の没ボイスがある。
現在、共演しているのは『スーパーロボット大戦X-Ω』と『スーパーロボット大戦DD』というアプリ作品のみとなっている。
ファイナルダイナミックスペシャルでお馴染みの曲である「いざゆけ!ロボット軍団」の歌詞の内部では「日本の頭脳が生み出した」となっているが前述の通りダイザーを作り出したのはフリード星である。