「われらが いだいなる 主、
「魔神官ハイネス」様の
ごいしに したがい…
今 ここで、
しゅくせい してくれよう!」
概要
CV:柚木涼香
突如ポップスターに現れた暗黒要塞「ジャマハルダ」の指揮を執る三人の女性幹部「三魔官」のリーダー格であり三姉妹の長女。異名は「雷牙の三魔官」。
三魔官では最後に名前が公開されたキャラクターで、発売前日のコロコロコミック4月号まで公開されていなかった。黄色いミディアムヘアで、中性的な口調が特徴の女性。雷の力を宿した槍と太鼓で戦う。三魔官の中で唯一発売前に情報解禁がされなかった。
最初にハイネスの名前をカービィの前で口にした三魔官は彼女である。
人物
一人称は「わたし」で、キッスの冷静さとルージュの勇猛さをあわせ持ったような性格であり、作中の様子からは激昂しても平常心を失うことがない。
男装麗人然とした武人肌の女傑で、荘厳な口調だが、相手を見た目や特徴から取ったあだ名をつけて呼ぶ嫌いがある。「俗物」「手練」「粛清」などカービィシリーズには珍しい台詞回しが多い。
ルージュ同様、カービィのことは「ずんぐりピンク」と呼ぶが、「アナザーディメンションヒーローズ」では状況が状況だけに彼を侮ることはせず、ついに「星のカービィ」と呼んだ。
魔神官ハイネスの部下であり、彼の目的の達成のために銀河中に散らばったジャマハートをキッス/ルージュと共に集めている。
主人に対しては絶対の忠誠を誓っており、ちょっぴり虐げられても自身を拾ってくれたり、魔力を与えてくれた恩義と彼のカリスマ性に陶酔している故に、心から敬愛しているとのこと。
なお、あまりに長すぎるためにハイネスは未だに彼女の名前を覚えていないらしい(ゲーム中では「アナタ」としか呼ばれない)。
この「名前を覚えられていない」というのは公式でもネタにもされており、スタアラ★特報(後述)や作中の解説文でもそれを垣間見ることができる。
武器は強力な雷を宿した槍を持つ。体力が減ると雷神の太鼓を背負いパワーアップするが、この装備を水の能力で破壊することで気絶させることができる。彼女が生み出す電気は戦闘に用いるだけでなく、ジャマハルダ全体のエネルギーも賄っている。
Theアルティメットチョイスにおける「魂が飛び出る辛さExtra」のスペシャルページにより過去の一部が明らかになった。それは「全てを失い、塔を昇った際に雷が落ち、息絶えようとしていた時旅人から魔力を授かり、雷の魔力を操る素質を目覚めさせた」というものである(この時、何故塔に登ったかは不明。普通に考えると飛び降り自殺だろうが、彼女もまた信仰心が強いので、失ったものを返してほしいと天に願っていたのかもしれない)。
ちなみにこのポーズ説明文では「後の…パルルである」とポーズ説明文からもフルネームで呼んでもらえなかった。
劇中での活躍
キッスとルージュを撃破した後、暗黒要塞ジャマハルダの最終ステージ「天けいの間」で一度目の戦闘となる。
雷の力を宿す戦槍を振るって戦い、自らも雷のように攻撃判定を持ちつつ素早く移動する『せん光のライトニング』を使う他、相手を麻痺させる百裂突き『ザン・サウザンド』や、雷雲からの落雷攻撃『ライトニングレモネイド』(雷雲にも攻撃判定あり)などでカービィを追い詰める。
加えて後半戦は力をさらに強化する雷太鼓を背負い、大量の電気弾『カミナリオコシ』や、水平に凄まじい威力の特大レーザーを轟雷弓から放つ『エレクトロエクレア』などを扱う、かなりの実力者。
『カミナリオコシ』は一見すると無数の雷弾を投げてくるため対処が難しいように見えるが、着弾点だけを観察していると実は3箇所にしか落ちてこないことに気づく。
一方、雷太鼓にウォーターのような水属性で攻撃を続けるとショートを起こし爆発、衝撃でしばらく気絶し隙をさらけ出す。
また、攻撃で出すことがある緑の星はプラズマ、オレンジの星はビームをコピー出来る。
カービィらに敗北すると、その実力を危険視して早期抹殺を図り、ジャマハルダの核を破壊してカービィを要塞の道連れにしようとしてくる(ちなみにパルルティザーヌ本人は核を破壊したらすぐにジャマハートを持って逃亡する)。
その後「神降衛星エンデ」にて、ハイネスの儀式を妨害されないようにするため「災来する雷牙」として再び勝負を仕掛けてくる。
ジャマハルダの時よりも攻撃が激しいものとなっているので注意。
雷太鼓の技がより雷弾発射数の多い『カミナリオコシ・オンド』や、轟雷弓も軌道が斜め上空から撃ち込むパターンの『レア・エレクトロエクレア』に強化されている。
『カミナリオコシ・オンド』は激しさを増しているものの、3箇所しか電気弾が着弾しないのは相変わらず。派手な弾幕に惑わされれないようにしよう。
『レア・エレクトロエクレア』はかなり厄介で、砲撃そのものだけでなく、真下の地面全域にも電流が走る。ボスの真下あるいはボスの逆サイド上空が安全。
雷雲からの落雷も移動が往復となる『ライトニングレモネイド・ターン』に強化されているが、今回は前半戦のみの使用となる。
敗れた後、ハイネスの名を呼んで気絶したが近寄ってきた彼に邪魔と言われて突き飛ばされ、ハイネス戦(後半)ではキッス/ルージュと共に意識のない状態となり、投げつけられたり盾にされたりと、忠誠を無下にされるような扱いを受ける(城の外まで吹っ飛ばされるよりはマシだろうがもちろん救いにはなってない)。
ハイネス戦後には主人や同僚共々彼女らが祀る神の復活の為の生贄となったが、最終決戦の中でラスボスの体内から生還する。
ちなみにストーリーモードにおいてはラスボスの体内にある繭から剥がれ落ちる際に他の2人やハイネス同様食べ物も出てくる。彼女の場合はプリン。
戦闘BGM
原曲
正式曲名:「忘らるる閃光のライトニング」
作曲者:安藤浩和
三魔官他2人のBGM「Prayer song to God」をアレンジした彼女専用のもの。
全体的にテンポアップしており、中盤のフレーズが別物になっている。
曲名の由来は恐らく百人一首の38番、右近の歌「忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな」。「忘れ去られる自分自身のことは構いませんが、いつまでも私を愛すると神に誓ったあなたが、誓いを破った神罰によって命を落とすことになるのが惜しいのです」という意味。
これは、まさに彼女が持つハイネスへの感情そのものと言えるのではないだろうか。
カービィファイターズ2
本作で追加されたステージ「暗黒ようさいジャマハルダ前」の裏曲として新規アレンジが行われた。
スタアラ★特報
公式Twitterでは2018年3月21日から同年4月24日までキッス、ルージュに代わって情報を発信していた。
ここでも「私だ。ザン・パルルティザーヌだ。」とフルネームで名乗り、「この名、忘れるでないぞ」、「私だ、もう名前は覚えたな?」、「私だ。ザン…もう名乗らなくても覚えているな!」と度々念押ししたりと、当人もこの名前を気にしている模様。
三魔官のリーダーだが他の二人と違い妙に長ったらしい名前はプレイヤーどころか主人たるハイネスすら覚えにくいと感じているらしく、ゲーム中でもネタにされている。一応ハイネスはアルティメットチョイスのポーズ画面で謝罪している。…それでもザン・パルルと略して呼んでいるあたり、フルネームは覚えられていなさそうである。このハイネスのポーズ画面に倣いファンも彼女のことは「パルル」と略して呼ぶ傾向にある。
4月のツイートではくしゃみをしており、花粉症設定がある事を匂わせている。
5月中旬以降からも、第2弾アップデートに関する情報配信を担当。送り込んだ部下から追加ドリームフレンズに関する情報を受け取り配信していくのだが、最初はシルエットクイズ(技やカメラ移動によるフェイク付き)になっており、次の配信でその正体が判明、その次にフレンズの技に関する情報という流れをとる。
6月のツイートでは自分の上司たるハイネスについての情報も配信。「私の名前は忘れても、これ(ハイネスの所作)は絶対に見逃すでないぞ!」と名前に関して半ば諦めているフシも一見みられるが、「ハイネス様こそ、至高の存在···」というテロップがあるため、ハイネスの前では些細な事らしい。
ちなみにハイネス第2形態の様子が公式動画で公開されたため、ハイネスのコンプレックスにしている素顔がネットで全世界に晒されたというネタ感想が飛び交うハメに。
11月のツイートではアップデート第3弾の告知情報を担当していたが、彼女がお知らせするころには既に追加キャラクターが公開されていた。そのため今度はバレバレかつ超短期間で答えを明かすシルエットクイズやキャラモデルの簡易メイキング動画といった捻りを加えている。
後に自分たちのドリームフレンズ入りを告知した際は「キッスとルージュにどう説明しよう…」と流石に困惑していた。
1月のツイートではアップデート第3弾の小ネタ要素に関する情報を告知した。
暗黒要塞ジャマハルダのステージ選択画面でシャドーカービィが現れる小ネタを発表した際はハイネスに名前を覚えてもらおうと流れ星にお願いする可愛らしい一面を告白している。
あだ名を付ける癖
本編で最初にカービィをずんぐりピンクと呼んだのはルージュなのだが、パルルは本編のみならず、スタアラ★特報でもカービィの事を終始「ずんぐりピンク」呼ばわり(「カービィ」と呼んでいる場面も複数回確認されてはいる)。
それだけならまだしも、追加のドリームフレンズや他作品キャラクター、しまいには神にもやたらとあだ名をつけまくり、情報配信でも自らが付けたあだ名で呼ぶことが多い。
ちなみに、最初にはアドレーヌを見くびっていたものの彼女の技を見てその強さを認めたり、パルルを口車に乗せたマホロアの虚言の手腕を褒めたりと、ドリームフレンズに敬意を抱いているような言動も多く、悪気があってあだ名をつけているわけではないともとれる。
ただし自分達が信仰する神に対してもあだ名をつけていたので、アホの子丸出しである。
キッスとルージュもそれぞれ簡略化する、さん付けするといった違いこそあれどこれらのあだ名を当たり前のように使用している(ただし、キッスの方はちゃんとあだ名ではなく名前で呼ぶ場面も多い)。
対象キャラクター | あだ名 | 備考 |
---|---|---|
カービィ | ずんぐりピンク | 上述の通り、劇中ではルージュが最初にこの呼び名を使用している |
マルク | たまのりピエロ | 第一弾アップデート組の中で唯一判明 |
ドロッチェ | 化けネズミ | |
ダークメタナイト | ちょいワル仮面 | |
アドレーヌ | でこっぱちアーティスト | 略称:でこっぱち |
リボン | チビッコ妖精 | |
マホロア | イカサマたまご | 略称:イカたま |
タランザ | インテリ坊ちゃん刈り | |
秘書スージー | スイーツOL | |
リレインバー | メタル回転コマ | 略称:メタ転 |
シャドーカービィ | ずんぐりグレー | |
フラッフ | ふとまゆプリンス | |
エンデ・ニル | モフモフゴッド様 | |
デデデ大王 | くちびるペンギン | 初期組の中で唯一判明。加えてこう呼んだのは特報の最終回の後 |
ちなみに、三魔官自身のあだ名についてはマホロアが「信号機三人娘」とつけていたのに対し、悪くないと彼女はそれをあっさりと受け入れていた。
ちなみにその後、マホロアは「あのパルメザンチーズ」と完全に嫌味でツイートしていたため、一部のファンの間で以前から言われていた呼び方が、このツイートで公式が初めてその呼び方をしたことになる。(それ以前に小説版でカービィが間違えてパルメザンチーズ呼びをしていたが。)
そして、アナザーディメンションヒーローズにおいては、なんとカービィに対してずんぐりピンクと呼ばない場面がある。しかしそれは、カービィをただの障害ではなく明確に倒すべき相手であると認識を改めた瞬間であり、彼女の覚悟と本気をも意味しているのだった。
小説版
角川つばさ文庫の「スターアライズ編」前編・後編にて登場。
キッスとルージュからはフルネームで呼ばれ、キッスは更に様付けしている。
後編では三魔官達のハイネスに対する思いについて語られている。
彼女はハイネスに拾われ、育てて貰ったことに対しての恩を忘れておらず、曰くハイネスを悪く言うものはルージュやキッスでも許さないらしく、彼女の忠実さが窺える。
キッスやルージュ達もそれを理解している模様。
なお誰もが期待しただろう名前ネタだが、前編はともかく後編では初戦から間が空いたせいで終始カービィたちから「ザン・パルルなんとか」「ザン・パルルルルルーヌ」などと呼ばれた。
小説版での特徴としてゲームより際立った弱点描写と凄まじい戦闘能力があり、水に濡れると放電できなくなる程弱ってしまう。劇中ではビビッティアの絵から実体化した大量の水を出す物から水を浴びさせられた。
反面、弱点を突かれないと電撃で麻痺させる能力と、不意打ちを察知し的確に反撃する鋭い感覚を持って人数の差をものともせず大暴れする。その力はデデデ大王やメタナイトを一撃でダウンさせるほど。
終盤ではキッス、ルージュ、ハイネス達と共にエンデ・ニルに取り込まれていたところをカービィたちに救われ、体外に飛び出す。原作では四人のその後については触れられていないが、エピローグにて他の三魔官と共に再登場する。
本人達によると、気がついたら四人で宇宙を漂っていたらしい。ハイネスは深手を負ってはいるものの、彼女たちの手当てにより快方に向かっているとのこと。それと同時に彼女は昔の気持ちを少しずつ取り戻していると優しく語っていた。その後、他の三魔官と共にハイネスのところへ帰る。
余談
名前の由来は槍の一種である「パルチザン」と思われる。
キッスやルージュと比べると一人だけ名前が似通っていないのは、出生の違いを匂わせたいネーミングにした為らしい。
キッスやルージュと違い複雑な名前はプレイヤーにとっても覚えにくく「パルメザンチーズ」や「パルなんとかさん」呼ばわりされたりしている。
小説版でも前編ではフルネームで覚えられてはいるものの、後編までは覚えられていなかった。
先述したのも含め、作中では「パルルルルルーヌ」や「ザン・パルル」などと間違えられている。
原作通り、名前を覚えてもらえないことを気にしている描写がある。
なお、キッスやルージュからは「ザン・パルルティザーヌ様」、「ザン・パルルティザーヌ」とフルネームで呼ばれている。
隠しモード「The アルティメットチョイス」でも登場。
「激辛しれん味」のみ初戦仕様、「極辛ピンチ味」〜「魂が飛び出る辛さ」では災来時、「魂が飛び出る辛さEX」では白い衣装を着た強化版(3人1セットと同じバージョン)となっている。
強化版は、最初に繰り出す『ライトニングレモネイド』は攻撃範囲が非常に広くなっているため、安全地帯であるボスの真下へすぐ潜りこむ事。周辺で様子を見ようと下手に窺っていると、雷雲を頂点とした台形状に電撃が周辺一帯へ走るため、かえって危険。
『カミナリオコシ・オンド』は2セット発射後に逆サイドに移動し、さらに1セット発射した後に最後の特大電撃弾を放つ。着弾点はあまり変わらないため落ち着いて対処しよう。
他の三魔官同様ポーズ画面のテキストが他のモードとは異なっており、強化版では更に追加された。
キッスやルージュのものも同時に追加されており、それぞれ対比された内容となっている。
…のだがついにそこですらフルネームを忘れられてしまい、他の二人ではしっかりフルネームが書かれている場所で彼女のみ「…パルル」と書かれてしまった。
スーパーカービィハンターズでは、スタンプの他にクエストを進行させる度に背景キャラのレパートリーが増えていくなか、彼女は他の三魔官メンバーと違ってホームがじょうかまちになった際にクエストを進めると登場。笑顔で手を振ることがある。
関連イラスト
関連タグ
フーム…カービィシリーズ(アニメ版がメイン。)に登場するキャラクター。彼女もパルルと同じく金髪で、度々カービィシリーズでは珍しい台詞回し(例:「社会的ハンデ」、「抗議」、「弁償」、「騎士道」)を言ったり、カービィの仲間ポジションだったりと…共通点が多い。