概要
スーパーマリオランドシリーズ第3作目。
タイトルは一応『スーパーマリオランド3』であるものの、主人公はマリオに代わり前作『スーパーマリオランド2 6つの金貨』でラスボスとして初登場したワリオが務める。
ワリオは大半のザコ敵に触れてもダメージを受けず逆にザコ敵を気絶させられたり、ザコ敵を持ち上げて投げつけたり、体当たりでブロックを破壊出来たり等マリオと性能が差別化されている。
パワーアップアイテムにニンニク・ブル・ジェット・ドラゴンの4つの壷がある。
ニンニクの壷はチビワリオで取ると通常のワリオ(怪力ワリオ)、ブルの壷はブルワリオ、ジェットの壷はジェットワリオ、ドラゴンの壷はドラゴンワリオに変身する。
「10ゴールドコイン」というアイテムも登場しており、その名の通りコイン10枚分の価値があり取ると所持コインが10加算される。
ボスを倒したり、雑魚敵を特定の方法で倒すと出現するほか、所持コインが10枚以上ある状態で、↑+B(↑キーを押してワリオに片手を上に上げさせた状態でBボタンを押す)のコマンド入力で、所持コイン10枚と引き換えに10コインを創り出すことができる。
創り出した10コインは敵に投げつけて攻撃する武器として使用する他、ステージ中間にあるセーブポイントの利用や、ゴールを開けるのにも必要である。
なおスーパーマリオランドシリーズは本作で完結となり、以降はワリオが主役のワリオランドシリーズとして独立していく事となる。
2011年12月14日にニンテンドー3DSでバーチャルコンソール版が配信された(現在は配信終了)。
ストーリー
前作『スーパーマリオランド2 6つの金貨』にてマリオ城とマリオランドを乗っ取ったがマリオに懲らしめられそれらを奪還されてしまったワリオ。
どうしても自分の城が欲しくなり別の方法を考えていたワリオはある日、キャプテン・シロップ率いる海賊ブラックシュガー団が黄金像を盗みそれをマリオが取り戻しに行った噂を知る。
ワリオは黄金像を含む宝を横取りして自分の城を建てようと企み、いつもの帽子を探検帽に変えて海賊がいるキッチン島へ出発した。
登場キャラクター
主人公
本作の主人公。キッチン島にある黄金像と財宝を求めて冒険にでる。なお、本作のみ帽子がただの黄色いキャップではなく探検家の帽子になっている。
ブラックシュガー団
本作の悪役でキッチン島を根城とする海賊。ヤリクリやガウガウなど多数の団員がいる。
ブラックシュガー団のボスの女海賊。本人は戦うことはなく、ランプの魔人デンプーを呼び出す。
ライスビーチのボス。ハンマーブロスのような見た目をしているが背中と頭にトゲが生えているボス。腹にはトゲがないのでそこを狙おう。
ティーポット山のボス。暴れる猛牛で溶岩の上でデスマッチを挑む。
シャーベッ島のボス。グローブをはめたペンギンで本作のボスとしては珍しく何度も対戦できる。
ストーブ谷のボス。巨大な顔面で、鼻から岩を飛ばしたり舌で地面を割って攻撃してくる。
ティーカップ号のボス。巨大な鳥でウォッチを生み出したり風を起こしたりしてくる。
パセリの森のボス。金好きの幽霊。
シロップ城の中ボス。鎧に身を包んだD.D.のようなキャラで、攻撃されるとやりを構えて突進してくる。
- デンプー
シロップに呼び出されたランプの魔人。電撃攻撃やチビデンプーを生み出して攻撃してくる。金さえ払えばどんな願いでも聞くようで、シロップを倒したあとはワリオが集めた財宝で城を建てた。
その他
ご存知マリオシリーズの主人公。一応マリオランドシリーズではあるが、今回はエンディングにチョイ役で登場するのみになっている。(しかも最後の最後で美味しいとこを持っていったりする)ちなみに説明書のストーリーやパッケージデザインにも登場している。
キッチン島
本作の舞台となる島で海賊ブラックシュガー団の本拠地。
前作と違い7つのエリアを順番に攻略して行く。
詳細はキッチン島を参照。
ワリオ城
マルチエンディングとなっている本作では、ボス撃破後に手に入れた宝が換金され、今までに集めたコインの総額との合計で変化する。
コインの枚数 | 結果 | 備考 |
---|---|---|
300〜9999 | 鳥小屋 | 最低ランク。見る方が難しいという声も。ちなみにお宝0はできるがコイン0枚クリアはできない(最終ボスを倒すと強制的に300枚入手するため)。 |
10000〜39999 | 大木ハウス | ここまではバッドエンドでありWマークは付かない。Wマークが落下してワリオが落胆する。 |
40000〜69999 | 木造の一軒家 | これ以降はグッドエンドでWマークが付く。 |
70000〜89999 | 戦国風の和城 | 自分専用の城が欲しいという願いが叶った最低ラインがこれ。 |
90000〜 | 立派な洋城 | 恐らく正史。尚、宝が全て揃っていないとコイン99999枚でもこのランクになる。 |
99999+全宝 | 惑星丸ごと | パーフェクトゲーム。宝の合計は90000コインなので、自力で集めるコインは9999枚でよい。 |
資料動画
BGM動画
余談
開発中において「怪力ワリオ」の仮題だった頃にはアンコウタイプのボスがいた。
結局は製品版には出てこなかったが、『ゼルダの伝説 夢をみる島』に外観は異なるがアンコウタイプのボスが出てくる。
おそらく本来はデバッグ用コマンドだと思われるが、ポーズをかけた時にある隠しコマンドを入力するとワリオの残り人数・コイン・ハート・タイムを自由自在に変える事が可能。さらに隠しコマンドが存在し、「ワリオ」「ブルワリオ」「ジェットワリオ」「ドラゴンワリオ」に段階的に変える事もできる。
本作を初めとしたワリオランドシリーズは良作として有名な割にpixivではファンアートがやや少ない。
後の超絶バカゲー『メイドインワリオ』のように分かりやすいネタ要素や萌えキャラが存在しない、真面目なゲームなためだろうか。
だが、公式ではワリオランドシリーズの大半の作品がコミラカイズ化されているのに対し、メイドインワリオはファミ通DSやコミックボンボンの読み切りを除いてコミカライズ化されていないという逆転現象が起きている。
漫画版
本作はコロコロコミック・学年誌の『スーパーマリオくん』とコミックボンボンの本山一城版『スーパーマリオ』でワリオランド編としてコミカライズされている。
『スーパーマリオくん』のワリオランド編はゲームではエンディングにしか登場しなかったマリオがガッツリ登場し、さらにゲームには登場しないヨッシー(終盤からはルイージ)も同行し、ワリオと共闘するストーリーになっている。ただし主役はあくまでマリオであり、ワリオはチビワリオになる等散々な扱いを受けたり、逆に海賊に寝返ってしまうパターンが多かった。
結末も異なっておりコロコロ版では黄金像は実はタイムマシンであり、マリオ達はワリオと別れてクッパが支配する未来へタイムスリップして行った(そのままオリジナルストーリーの未来編、更に「ヨッシーアイランド」編に突入している)と言う形になっており、学年誌版ではブラックシュガー団は懲らしめたが黄金像を忘れて帰ったと言うオチで締めている。
本山版マリオのワリオランド編でもマリオ、ルイージ、ワリオ、ピーチ姫が黄金像を取り戻すべくキッチン島へと乗り込む。そこでルイージと両想いになったクリクリが加わり、ゲーム通りに各地を攻略していくというストーリー。1巻ではワリオは目立っておりピーチからも好意を寄せられたが、2巻ではチビワリオのままマリオたちと離れ離れになってしまいメインから外されてしまった(ピーチの気持ちもマリオに戻ってしまった)。しかしチビワリオのままマリオを助けたり、デンプー戦ではマリオたちの協力によって強烈なキックでラストアタックを決めた。
終盤ではデンプーが敗れたことで自棄になったシロップが城の自爆スイッチを入れ道連れにしようとする。脱出するには10コインが必要だったが、シロップは事前にマリオたちの荷物を海に捨てておりどうにもならない状態だった。だがクリクリが瓦礫に潰されたことで10コインが生まれ、クリクリもそれを使って脱出してほしいと懇願しながら息絶える。ルイージが涙を呑んでクリクリの想いを果たしたことで全員が生還する。
クリクリの自己犠牲を前にシロップは改心し、後日談を描いたオリジナルストーリー「デビデビ大王編」ではマリオたちに同行する。
なお、「シロップが味方になる」という展開は後に発売された『ワリオランドシェイク』で描かれている。
この他エニックス(現・スクウェア・エニックス)から刊行されたスーパーマリオ4コママンガ劇場にも本作を題材にした4コマが掲載されている。
関連タグ
スーパーマリオランド ワリオランド ワリオ キャプテン・シロップ
バーチャルボーイワリオランド アワゾンの秘宝:システムなどが同じ直系の続編。バーチャルボーイが短命だったためかナンバリングには含まれないことが多い。
ワリオランド2 盗まれた財宝:ワリオランドのストーリー的な続編。
ルイージマンション:集めた財宝に応じてエンディングでプレゼントされる建物が変化する別の帽子ヒゲのゲーム
マリオのスーパーピクロス:本作の一部キャラクターが問題として登場する。