概要
崩壊:スターレイルに登場する全宇宙の最上位存在である星神の一柱。「繁殖」の運命を司る。
星神でありながら知性を持ち合わせておらず本能のままに動く存在であるが、極めて強大な力を有していた其は「蟲の王」と呼ばれ、「繁殖」の権能で無限に自己増殖する虫の眷属『スウォーム』を生み出し、かつて宇宙全体に『宇宙の蝗害』と呼ばれる災禍をもたらして幾万もの文明を崩壊させた。その危険性故に複数の星神が団結して排除に動いたため、物語開始時点では既に死亡している。
ただし、タイズルスが消滅した後も繁殖の運命の力自体は残り続けており、今なお数多くの星で子孫たるスウォームの残党がはびこっている。
星神の軌跡
全宇宙を巻き込んだ大災害の規模故に、その誕生から死に至るまでのタイズルスを取り巻く歴史には不明な点が多く、長らく学者たちも状況証拠から何が起こったのかを推測するしかなかった。
Ver1.3に追加された『模擬宇宙DLC・宇宙の蝗害』において、当時の宇宙をシミュレートした模擬宇宙の中で開拓者は天才クラブのメンバーたちと共に虫の潮の真相に迫る事となる。
- 羽ばたき
「繁殖」が誕生した時代。
スターピースカンパニーが設立されるよりも前、とある賞金稼ぎの一団のリーダーが悪夢のような啓示を受けたことが事態の発端である。彼女が夢で見た凄惨な光景を未然に防ぐために同業者を集めてとある蟲星で蟲の大虐殺を行った結果、その星の最後の生き残りとなってしまった鞘蟲が極限の孤独感から「繁殖」の運命に覚醒し、星神・タイズルスへと昇格した。
一瞬にして膨張した蟲の潮は星々を押し流し、全てを薪として歪な命を燃え上がらせた。これこそ啓示が示した悪夢の光景であり、幾百億もの断末魔は宇宙の蝗害の序曲を奏でた。
- 波濤
「繁殖」が全盛期を誇った時代。
蟲の潮は星々を呑み込み続け、明日に濃密な死の気配が立ち込める。不安は沸き上がり生存という原始的な本能に人々が次々と首を垂れ、知性体の集合的無意識に大規模な変化が生じることで、「繁殖」の運命は拡大してタイズルスとスウォームにより多くの餌（虚数エネルギー）を供給するようになった。
無限に広がるかと思われた虫の潮であるが、ある時「貪慾」のウロボロスと衝突してしまう。ウロボロスは絶えず星々とスウォームを喰い続け、対抗してタイズルスは無限に虫を繁殖させ続けるというサイクルが５琥珀紀にわたって続いた結果、既知宇宙域の3分の2がこの2柱「両害」の戦いに巻き込まれ、数十億もの星系がウロボロスの腹に収まった。
しかしある時を境にウロボロスは唐突に失踪し、虫の潮は再び膨張し始めた。
- 消退
「繁殖」が殞落した時代。
かねてより事態を俯瞰していた星神達が各々の思惑から協力してタイズルスの討伐に乗り出した。
最終的に「愉悦」、「開拓」、「調和」、「均衡」によって追い詰められたタイズルスは、「存護」の神鎚によって叩き潰される形で滅びた。最期は自己複製を止め、運命すら放り投げて生を掴もうとした其であったが、執念深く体をはぎ取られ続け真の死へと向かった。
星神を失った「繁殖」の運命は停滞状態に陥り、無限の餌箱の引き出し口は縮小した。飢えたスウォームは次々に倒れ、悪夢から覚めるように宇宙の蝗害は終焉を迎えた。
ストーリーにおいて
模擬宇宙DLCでは模擬星神としてのタイズルスが登場する。
本編においては其の名は死した星神の例として語られるのみに留まり、実際に開拓者の前に立ちはだかるのはスウォームたちである。
開拓クエスト幕間「只人と神の栄冠」では、「繁殖」の使令である「砕星王虫・スキャラカバズ」の劣化複製体と戦闘することになる。
関連派閥
本能のままに繁殖を繰り返す蟲の総称ではあるが、「繁殖」の派閥に数えられている。
余談
スウォームと実際に戦ってみれば分かるのだが、一般個体ですらターン経過やスキルで自己増殖してくる上に攻撃力も高く耐久もあり、ボス個体は部下召喚に加えて自身も増殖してくる。
倒すと爆散するので敵全体にダメージを与えることができ連鎖も狙えるが、処理に手間取れば無限に増え続ける個体を捌ききれず猛攻に沈むこととなる。
なお爆散するときはかなりエグ目の音とエフェクトが展開される。最悪である。
こんなのが宇宙を埋め尽くしていたというのだから、当時の地獄度合いとタイズルスの危険性は推して知るべしだろう。
また、模擬宇宙で獲得できる繁殖の祝福は通常攻撃強化の効果を持ち、「繁殖」の運命の分割元となった「不朽」の運命を司る星神『龍』の末裔である飲月と非常に高いシナジーを発揮する。
