概要
タグボートとは、船舶や水上構造物をえい航するための船である。
特徴
その多くは小型の船体をしているが、2000トン級の「航洋丸」など、比較的大型のタグボートも存在する。
自身よりもはるかに大きい船や構造物をひっぱって動かす都合上、船体には大馬力のエンジンを搭載している(1万馬力を超える出力をもつものも)。場合によっては直接船体で対象物を押して移動させる必要もあるため、ゴムタイヤや緩衝材などで外周を補強していることが多い。
空母やタンカーなど、対象物があまりにも大きい場合は複数のタグボートを連携させてえい航することもある。
直接船体で対象物を押したり引いたりさせて移動させる必要上、船体を頑丈に作る関係もあり、長命な船も多く、1887年から70年以上活躍した夕顔丸や太平洋戦争時、日本軍に占領寸前のウェーク島から辛うじて脱出を果たしたアーサー・フォス号(1889年建造。1968年まで働いて現在も航行可能)などがある。