デスレックス
ですれっくす
英表記 | DEATH REX |
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番号 | ZW12 |
所属 | デスメタル帝国(ゾイドワイルド)帝国 |
分類 | ティラノサウルス種 |
骨格分類 | 2足巨大恐竜骨格 |
異名 | 最狂覇壊皇帝 |
全長 | 12.3m |
全高 | 5.6m |
重量 | 154.0t |
最高速度 | 247km/h |
発掘地域 | ワイルド大陸 大火山デスロッキー |
IQ | 98 |
本能解放技名 | ジェノサイドドドリル (紫龍形態時:ジェノサイドドドリル・真) |
搭乗者 | ギャラガー |
ステータス |
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武装 |
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装備 |
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クラス | XL |
動力 | モーター |
発売日 | 2018年12月8日 |
価格 | 6800円(税抜) |
組立時間 | 50分 |
ティラノサウルス種の巨大ゾイド。この世に一体しか存在せず、生態系の頂点に立つと言われる最も凶暴なゾイドの王。
大火山デスロッキーのマグマの中で発見されたが、長きに渡り高温のマグマに浸かっていたにもかかわらず、溶けている部分は1箇所もなかったとされている。
本能を解放すると放熱ウイングが展開された後、大顎が根元から大きく裂け、通常の2倍近くに拡張される。口腔内から粉砕ミキサーである「ウブラドリル」が出現し、更に頭部側面に折り畳まれている第二の顎「デスジョーズ」が展開される事で、四つの巨大な顎を持つ異形の姿へと変貌する。
本能解放技は大きく裂けた大顎とデスジョーズで敵ゾイドに上下左右から喰らいつき、逃げられないようにした上で口内のウブラドリルで木端微塵に粉砕し喰らいつくすジェノサイド ド ドリル。この際、取り込んだ他のゾイドのエネルギーや能力を吸収していると言われている。
ちなみにこの名称(ドが三文字)は誤植ではないので注意して頂きたい(公式ツイッターでもお詫びと訂正のツイートがされていた)。
ゾイドの気配を察知すると興奮状態になり暴れ出し、大きな顎で敵ゾイドに喰らいついてとことん破壊し尽くす。その戦闘力は本能極限解放したファングタイガーとも互角以上に戦い、瀕死に追いやったほど。さすがにスピード重視のゾイドには及ばないものの、その巨体に対して意外と身軽さがあり、相手の攻撃を軽々と回避し、ジャンプしながら回し蹴りの要領で強烈な尾の一撃を繰り出す事もできる。
『ゾイドワイルド』以前のシリーズに登場したゾイドに比べれば小柄ではあるが、あらゆるゾイドの中でも高い生命力と戦闘力を誇っていると言えるだろう。
デスメタル帝国の帝王ギャラガーが乗るゾイドにしてアニメ版のラスボス。初登場は第13話から。
オニギリ曰く「あらゆる生態系の頂点に君臨し、かつてこの星のゾイドの半分を絶滅へと追いやった」とのことで、そのあまりの獰猛さと残忍さから普段は鎖で拘束されており、ギャラガーが外出する際にはその状態でコンテナに入れられてキャタルガで運搬されている。
攻撃の一環としてクワーガの大顎を噛み切ったファングタイガー、粛清として部下や敵のゾイドを噛み砕いたガブリゲーターとは異なり、文字通りゾイドを捕食する恐るべき特性を持つ唯一の種であり、アニメでは自軍のラプトールの頭部を喰い千切っている。しかも捕食したゾイドの遺伝子を取り込む事で、その遺伝子を持つゾイドはデスレックスに対し本能的な恐怖を抱くようになるという。
性質そのものもさることながら食欲も尋常ではなく、ファングタイガー戦の後は大人しくなるまでにラプトール1000体を軽く平らげた。
第20話ではワイルドブラストを発動した6体のゾイドを相手取ってなお優位に戦い、ワイルドライガーをも片足で抑え込むパワーを発揮。暴走したアラシに対抗する形でギャラガーも遂にデスブラストを発動し、一歩も引かぬ戦いを繰り広げた。先にスタミナが切れたライガーに止めを刺そうとしたが、未完成のデスメタルキーが強大なパワーに耐え切れず粉砕。その余波でデスレックスが昏倒したため、決着をつける事はできなかった。
その後はギャラガーが(おそらく気分転換で)街の制圧に繰り出しては強制解放状態にし、暴れまわらせてしていたが、そのたびキーは最終的に砕け散っていた。
実はデスレックス自身のキーもちゃんと存在していたのだが、地中に埋まる過程で上下半分になっていた。そして復元時にベーコンによって半分を奪取されており、アラシを逃がす時に彼に託されていた事が後に判明。それに気づいたギャラガーはキーを取り戻そうと本腰を入れた捜索を部下に命じる。
ただしこのキーは本能解放ではなく強制解放させるものであるらしく、その為かデスレックスをモチーフとした意匠がなくデスメタルキーの原型のようなデザインとなっている(公式では「デスメタルキー(オリジナル)」と呼称されている。また、後述を見るに、本来のゾイドキーもちゃんと存在しているようだ)。
一方的な蹂躙とも呼べる絶望的な戦いの末にファングタイガーを下し、そのライダーを喰い殺したことで血の味を覚えたのか、やがて人間をも捕食するようになる。実際に、不要と判断された戦闘員の一人が「処刑」という形で従えていたラプトールもろとも(直接描写こそ避けていたが)その餌食となった。
はるか昔、現在よりも人とゾイドの関係が友好だったころにデスレックスが突如現れ、世界とゾイドの半分を滅ぼしたとされる。あらゆるゾイドや、当時はまだ存在していた大型の重火器を用いても太刀打ちできず人々は為す術がなかったが、奇跡的に発生した巨大な雷で機能を停止。人々は二度とデスレックスを復活させないために分解し、パーツは別々に埋められたが、現代にてデスメタル帝国により発掘され、ギャラガーの乗機となった。
このとおり余りにも規格外な存在であることから、ゾイドに関して非常に博識なオニギリでさえ「神話の存在」としてその存在は半信半疑であった。
終盤において、アラシ達がデスレックスに対抗するべく探していた「古大秘宝Z」の正体がデスレックスそのものであるという驚愕の真実が判明する。
古文書には
「ゾイドだけでなく人間すら滅ぼしかけたデスレックスを大人しくする為に(効果はないと知りながらも)一人の人間を生贄に差し出したところ、デスレックスと生贄の人間が究極の絆を結ぶという奇跡が起こり、デスレックスの圧倒的な力で他のゾイドを制圧して世界に平安が訪れた」
と記されており、古文書に描かれていた絵にはゾイドキーも描かれていた。形状や色こそデスメタルキーのものとは異なり、デスレックスの尻尾を思わせるデザインをしている。
これらの記述から、デスレックスと人間は分かり合える可能性があった事、またワイルドライガーは万が一デスレックスが悪しき者の手で暴走してしまった時のための抑止力にあたる存在であった事が判明した。
更に古文書には
「“デスレックスの傍らに王あり”」
=「デスレックスを乗りこなせる者が王になれる」とも読み取れる一文がある。ギャラガーはかつてミミガーという名でムシ仙人に師事していた頃にこの古文書や例の壁画を知り、デスレックスに執着するようになったと思われる。
おそらくこの“王”は内容から察するにワイルドライガーを指していると思われる。
第49話にて遂にギャラガーがアラシからキーを奪取し、真のデスブラストを発動。圧倒的な力を持ってワイルドライガー達に襲い掛かる。本来デスブラストには苦痛が伴うはずなのだが、まるで麻薬を打たれたかのようなその様はドレイクをして「喜んでいる」と言わしめた。
しかし、ワイルドライガーが覚醒状態になると同時にデスレックスも闘志を燃やしギャラガーは振り落とされ、単独でライガーと激闘を繰り広げる。自分の事を受け入れようと説得を重ねるアラシの姿にかつての相棒の姿を重ねたのか、彼の説得に耳を貸し必死に抵抗しキーを自ら抜こうとした。しかし復帰してデスレックスに飛び乗ったギャラガーに強引にキーを差し込まれ、再度暴走状態となって戦闘が再開されてしまう(なおこの際、デスメタルキーの差込口が高熱で融けかかっている描写がある)。
アラシとライガーを庇ったドレイクとギルラプターをデスジョーズで捕獲し、ウブラドリルで葬り去ろうとしたが、最後は二人を助けようとしたアラシとライガーの渾身のキングオブクローによってデスロッキーの火口へ突き落され、溶岩の中に再び沈められるのであった。
最凶の存在であると同時にその力からかつての相棒以外からは恐怖の対象として恐れられ、時には単なる兵器としてその力を利用されたデスレックスは、見方を変えれば哀しい存在とも言える。灼熱の溶岩ですら溶かせない身体を持つ為、邪な人の手が及ばない場所で誰にも邪魔されずに眠り続けている方が、デスレックスにとっては幸せなのかもしれない……
アニメ冒頭の「ゾイドクライシス」の1シーンでは、黒い装甲を持った個体が21世紀の地球の都市に出現して暴れており、自身に挑んできたラプトールの群れとも交戦していた。
前作では唯一無二の存在だったが、本作では帝国軍が(ごく少数ながらも)複数のデスレックスの復元に成功していることが第20話にてメルビル少尉の口から語られている。
また、第38話において軍用ではない黒い野生体が登場し、同じく野生体のグラキオサウルスと戦闘。本能解放同士による戦いの末、勝利していた。
この際、何気に自ら単独で本能解放を発動して戦っている数少ない例である。
さらに同じくティラノサウルス種のゾイド・オメガレックスも登場。上記の『2』とは違い、本作ではデスレックスの突然変異種として扱われた。
キットは『ゾイドワイルド』シリーズ初となる発光ギミックを内蔵。スイッチを入れると歩行を開始し、口を開閉させながら尻尾を左右に振り、腕を振りつつ歩行する。数歩歩くと歩行を停止し、ワイルドブラストギミックが発動。
口が大きく開かれて口腔内が赤く光り、ウブラドリルが回転すると同時に頭部側面のデスジョーズが展開する。この動作を3回行うと再び歩行アクションに戻る。自動でギミックを元に戻す特徴があるのは他にはグラキオサウルスがいる。
デスレックスオリジン
NintendoSwitch用ソフト『ゾイドワイルド キングオブブラスト』に登場する亜種。外装は白く、原種以上の凶暴性を秘めている。
デスレックスバスター
Youtubeにて公開された田口清隆監督制作の特撮ジオラマ映像『ゾイドワイルドバトルウォーズ』に登場した改造機体。ワイルド大陸から遥か遠く離れた東部の大陸にある共和国が保有する最新鋭機で、背部に大型の3連対ゾイドミサイルポッドを2基搭載しているのが特徴。
劇中ではトリケラドゴスカノン率いる王国軍のガノンタスプラス1個中隊をミサイル攻撃や格闘戦で瞬く間に壊滅へと追い込み、その後遭遇したコマンドライガーとも激しい死闘を繰り広げている。
デスレックス紫龍形態
装甲パーツが紫色にクリア成型されたデスレックス。キットはコロコロコミックの応募賞品等として扱われている。
メディア作品では漫画版『ゾイドワイルド』にのみ登場しており、戦いの只中、装甲が紫色に輝く結晶体に変化し、真の覚醒を果たした姿とされている。戦闘力が格段に向上し、本能開放時は歯牙とデスジョーズの棘を赤熱化させ、噛みついたゾイドを熔解させる能力を発現。これによりウブラドリルで獲物を粉砕する時間が恐ろしく短縮化されている。
そのステータスもアタック・スピード・ワイルドブラストの数値が原種よりも上昇(特にアタックとワイルドブラストの数値は全ゾイドで唯一の12)したが、一方でディフェンス・スタミナ・IQが低下するなど完全な上位互換ではなく、防御力等を犠牲にしてまで一撃必殺に特化した相互互換と言え、数値の合計だけで見れば下位互換に該当するとも言える。(この巨体でスピード重視ゾイドと互角かそれ以上のスピードで通常状態以上の破壊力と凶暴性で襲い掛かってくるのは末恐ろしいが・・・)
ちなみにIQ以外はワイルドライガーの原種とその覚醒状態の関係に似ている。
尚、この形態を維持するには莫大なエネルギーを必要とし、敵味方問わず捕食する悪食ぶりも原種から更にエスカレートした。あのギャラガーでさえこの形態を乗りこなすのを諦めるほどにゾイド及び人間にとっては極めて危険な形態である。
デスレックスM
マクドナルドとのコラボにより生まれたゾイドで、アーケードゲームの『ゾイドワイルドバトルカードハンター』内で使用できるゾイドの一種。2019年8月31日~日9月1日の間にマクドナルドでハッピーセット「オールスター水でっぽう」を購入すると貰えるビーストライガーMの裏のバトルコードで入手できた。更にゲームの筐体にバトルコードを読み込ませることで「デスレックスM出現!」に挑戦可能。
マクドナルドのイメージカラーとも言うべき黄色のボディに赤の牙のカラーリングで、派手さと美しさ、そして底知れぬ食欲を兼ね備えた機体である。ビーストライガーMがプロモカード故に「カードブースト」非対応なのに対し、こちらはきっちり対応しており、バトルすれば必ず手に入る関係上、最もMAXブーストが容易なゾイドであった。
オメガレックス
続編『ゾイドワイルドZERO』に登場する亜種。リンク先参照。
ゾイドが他のゾイドを捕食するというのは『機獣新世紀ゾイド 公式ファンブック』内のバトルストーリーで繁殖能力を発現したデススティンガーの幼体が他のゾイドのゾイドコアをエサにしたり、キメラブロックスの他のゾイドを取り込み自己進化を引き起こす特性など近い前例がある。
が、原則として兵器として改造されたゾイドは摂食機能を持たない(改造前の野生ゾイドは草食性・肉食性の概念が存在している)。
漫画では“D”と呼ばれており、これはゾイドアニメ『ゾイド-ZOIDS-』の原案に当たる漫画『機獣新世紀ZOIDS』における「とてつもないゾイド」(デスザウラーと推測される)と共通の呼称だが、狙ったものなのかあるいは偶然なのかは不明。
ただ、「デス(死)+ティラノサウルス・レックス」に由来した名前であることは共通している。また、デスザウラーも上記の『ゾイド -ZOIDS-』ではあまりの危険性故に封印されていた他、モチーフがティラノサウルスである点もデスレックスと一致している。
ちなみにウブラドリルの「ウブラ」とは口蓋垂(つまりのどちんこ)を意味する英語"Uvula"から来ている。ティラノサウルス型ゾイドは荷電粒子砲を搭載しているものが多く、詳細な情報が明らかになるまでは「デスレックスの本能解放技は口腔内から荷電粒子砲あるいはそれに近いものを放つのでは?」と考察するファンもいた。
結果、デスレックスの本能解放技は上述のとおりだったが『ゾイドワイルドZERO』にてこの予想はオメガレックスで間接的に実現する事になる。
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vsギャラガー(ゾイドワイルド)
今回はゾイドシリーズからは2作目の投稿になります、ゾイドワイルドのラスボスです。中の人の怪演が非常に印象的なのですが、それゆえに文章で表現するのが難しかったです。5,338文字pixiv小説作品