曖昧さ回避
🛢️概要
構造上の特徴として、補強と運搬のために円筒部の中間に輪帯(りんたい)と呼ばれる2本の出っ張りがある。
容器としての利用の他にゴミ箱、浴槽(ドラム缶風呂)、簡易焼却炉、打楽器などとして使用されるケースが多々存在する。
ゲームでは遮蔽物などのオブジェクトとして置かれている他に、赤色などのわかりやすい色で爆発物として設置されていることもある。
『メタルマックス』シリーズの象徴的アイテムとしてのドラム缶
「ドっ、ドっ、ドラムかん‥‥‥。おっ、おっ、おす、おす‥‥。」
『メタルマックス2』において、デスクルスという町(という名の牢獄)で課される刑罰の中に無意味にひたすらドラム缶を押しまくるというものがあり、押してる間は地味に移動速度が低下するのにイライラするが、押し終わった後に元の場所に戻すという行動を強制され、しかも繰り返す回数が倍々式に増えていくというという地獄を経験させ、シリーズのファンに大きなトラウマを残した。
(何の生産性も意図も感じられない労働に従事させるのは、実際の刑務所等でも行われていた「空役」と呼ばれる拷問、刑罰の一種である)
デスクルス解放後もドラム缶はそのまま放置されており、意味もなく押しに来る者が後を絶たないらしい。
「…おしても いいんだぜ! なつかしい ドラムかんをよ!」
この「メタルマックス=ドラム缶(を押す)」の図式は(『メタルサーガを含む』)シリーズ内でも度々ネタにされ、遂には『メタルマックス3』の主人公が偽名として名乗るまでに至った。後述する『艦隊これくしょん』のゲーム内装備の実装時には、同ゲーム攻略サイト上にて赤文字で「ここはデスクルスではありません」との記載がなされたこともある。
『あつまれどうぶつの森』においても家具として「ドラムかん」があったことで、ゲームのジャンルと相俟ってデスクルスを再現したプレイヤーが続出したとか。ドラム缶5連を配置した簡易なものから、建物の形を再現したり看守を置くなど本格的なもの、果てはメタルマックス2の世界を再現しようとする猛者まで出てきているらしい。
こうした苦行以外にも、作中の街や村のあちこちで柵替わりに置かれていたり、机替わりになっていたり、普通に採掘した燃料を入れていたり、隠し階段などを隠していたりと至る所に登場する。
押してもいいんだぜ!懐かしいドラム缶をよ!
『艦隊これくしょん』のドラム缶
2014年02月26日のアップデートにて実装された新海域5-4(作戦名:東京急行)や、北方鼠輸送作戦などの遠征の攻略キーアイテム(装備品)として「ドラム缶(輸送用)」が実装。パラメータは上がらない戦力外の装備品だが、出撃での資源獲得量アップやルート固定、更には遠征の成否に関わる重要アイテムである。
特定の任務達成で入手できるほか、駆逐艦・軽巡・まるゆを秘書艦にして開発させる事でも入手可能(資材オール10でも開発できたとの報告有)。
また、改造後の春雨(春雨改)が初期装備として持ってくる。
5-4では「空母2隻を含み、艦隊全体を高速艦で統一し、ドラム缶を艦隊全部で4つ装備」の条件を満たすと上ルートを通って強力な空母を連れたまま最少戦闘回数(道中の敵は鬼クラスだが)で突破可能、渦潮なし、燃料を獲得してボスに必ず到達できるという恩恵が受けられる。
だが、空母にドラム缶は積めない。厳しい道中を突破する為、ドラム缶を積める低火力低耐久の艦よりも、戦艦・雷巡を何隻も入れたい。しかし、ドラム缶は4つも必要……
ならば、ドラム缶を4つ積める輸送用の艦1隻を用意すれば良いじゃないか。
というわけで生まれたのが、ドラム缶ガン積み最上型及び利根型改二(航巡)とドラム缶ガン積み夕張である。2種ともある程度は耐久値と素の火力があるので、道中の激戦を耐えてくれるのが重宝されている。
ただ夕張の場合は、「連撃装備+対潜装備」を両立できるのが売りということと、軽巡としては回避・耐久が低いという一面もある為、航巡に任せるのが攻略としては無難と言える。
2014年8月の夏季イベント報酬として実装された大淀も、改造後はスロットを4つ持つ軽巡である為、ドラム缶ガン積みが可能(耐久・回避の面で夕張よりも優秀)。
なお、ドラム缶ガン積み状態で夜戦カットインが発動すると、ドラム缶が乱れ飛ぶシュールな画面に……………ならない。
余談だが、5-4は「空母戦を避ける代わりに夜戦2回がある」下ルートを通る際にもドラム缶が必要なのだが、こちらは「ドラム缶を積んだ艦が3隻必要、空母1隻以下編成、しかも道中夜戦有り」なので自然とドラム缶が分散され、ガン積みの状況にはなりにくい。
と言うか、上ルートでドラム缶なしでも、充分育った戦艦と赤城・加賀がいればボス前の装甲空母姫マスも余裕でボコれるという事に気づいてはいけない。中ルートも潜水艦統一艦隊なら比較的安全に突破できることも気にしてはいけない。
2014年3月14日のアップデートで追加された5-5でもドラム缶固定ルートがあり、「4隻以上に合計5個以上ドラム缶を積む」ことでのみ左ルートを通ることができるのだが、こちらは全くメリットがない。ドラム艦が4隻必要なので編成に大幅な制限をされ、夜戦マスもあり大破の可能性が高く、敵編成が楽になるなんてこともない。その上ボスマスへの到達が固定されないと、このルートを選ぶこと自体が縛りプレイとなっているルートなのである。
他にも2-5でも「2隻以上がドラム缶を積む」と上ルート固定となるのだが、こちらは空母が味方にも敵にもいないルートなので制空権を気にする必要がなく、夜戦はあるものの夜戦装備をそろえれば大破の確率を減らせて3戦固定でボスまで行けるので利用する人もいるようだ。
ちなみに2014年4月の一周年記念イベントでも、E-1で「重巡2隻を含み、ドラム缶を2隻以上に3つ装備」という条件を満たすと下ルート経由で最少戦闘回数(但し、司令部レベルが高いと道中に戦艦タ級eliteが出現する)、鋼材を獲得してボスに到達できるという恩恵があった。
E-1ではまるゆや初風のドロップが狙えたので、これを活用する提督も多かった。
装備品となるまでは長波のセリフに登場し、彼女を象徴するのみのワードだった。
ところが状況は一転する。
2015年11月18日に開催された期間限定イベント海域『突入!海上輸送作戦』にて、ドラム缶を積んだ数だけゲージを減らせるという新たな海域ゲージが登場。
これはMAP上にある緑の旗が立つポイントで物資を受領して通過しつつ、その奥に控えるボス艦隊を撃破することで、その戦果とドラム缶・大発動艇の数によって、ゲージの減少量が変動するというもの。
しかも水雷戦隊の連合艦隊版といえる「輸送護衛部隊」で攻略するE-3の場合、早期クリアにはとにかく論者積みが有効という、ドラム缶頼みな状況が発生することに……
以降のイベント海域でも同様のルールを採用した海域がたびたび登場するようになった為、ドラム缶の数が少ない・持っていない提督はこれに備えて複数(最低でも10個前後が望ましい)製造しておくと良いだろう。
――そしてとうとう、ドラム缶でカットイン攻撃が放てるようになった。
どういうことなの……
2021年4月30日のアップデートにより、「水雷戦隊 熟練見張員」が実装され、同時に駆逐艦限定で【水雷見張+魚雷系+ドラム缶】を組み合わせることにより、〔(火力+雷装)×1.3倍×1回〕の夜戦カットインが発動可能となった。しかもわざわざカットインのグラフィックにドラム缶が割り込んで来る謎の主張の強さまで発揮する。
当然だが海域ボスにトドメをさせるほどの威力はないものの、輸送任務でドラム缶を1本でも多く積みながら、作戦成功となる勝利A(敵艦隊の2/3以上を撃破)の達成に1隻でも多く敵艦を撃破しようとなると、選択肢として一考の余地はある。
熟練見張員は補強増設への装備が可能なので、スロットが3以上あって増設スロットを開けていれば、ドラム缶をさらに1本増やしつつ夜戦カットインによる敵艦隊の残滅も狙いやすくなる。
4スロット装備のタシュケントなら、3本積んでなおカットインが狙える。……が、彼女は高い対潜値もあってその2スロットに爆雷とソナーを搭載して対潜担当、いっそ持ち前の強運でもう1スロット魚雷を乗せて魚雷カットイン、逆に探照灯と照明弾の夜戦補助装備で裏方に回ったりと、ドラム缶にこだわらない方が有益だったりする。
大日本帝国海軍とドラム缶
史実では揚陸時の時間を短縮する為に考えられた輸送法で、苛性ソーダ等で洗浄したドラム缶の中に米や食料を入れて浮力を得る分の空気を残して密閉し、それをロープで数珠繋ぎにして駆逐艦などで現地に運び、沿岸で海に投下して現地部隊に回収してもらうというものであった。
ドラム缶輸送の具体例は、前述の長波のセリフの元となった「ルンガ沖夜戦」とその原因のガダルカナル島への連続輸送作戦が詳しい。
現地部隊からは「鼠輸送」よりは上等だったという意味で、「丸通」(当時国営だった日本通運の意味)と呼ばれていた。
ただし欠点もある。敵戦闘機の銃撃などで穴を開けられると沈んで回収不可になる点と、重いドラム缶の引き揚げには体力が要るので、飢えて衰弱していると受け取りが難しくなる点である。
関連イラスト
関連タグ
オールド・スネーク,雷電(MGS):隠れる為に使うだけでなく中に入ったまま転がる事で敵を吹き飛ばすという使い方をした。
ヴォルギン:ドラム缶内に対象を入れ、外から殴りつけて変形させたり吹き飛ばすといった殺傷を前提とした拷問を行った。