大工の聖人 工聖ヨセフ 聖父ヨセフ
ナザレのヨセフないしイオシフ ヘブライ語:יוֹסֵף ギリシャ語:Ἰωσήφ
概要
- 新約聖書に登場するマリアの婚約者、夫にしてイエスの養父。職業は大工であったという
- カトリック教会、正教会、東方教会、聖公会及びルーテル教会で崇敬されている
- カトリック教会では、労働者の守護聖人とされ、幾つかの祝日がある。また、1870年に教皇ピウス9世により、カトリック教会や幾つかの国家・地域の守護者であると宣言された。祝日( 記憶日 )は3月19日
- なお、このヨセフという名称はユダヤではありふれた名前であると思われ、旧約聖書にも同一名称の人物( エジプトの宰相になったとされる人物、ヤコブの子ヨセフとも )が存在し、また「アリマタヤのヨセフ」という「イエスの死体を引き取った人物」が新約聖書に存在している。
福音書( イエス・キリストの言行録 )の一つである『マタイによる福音書』( 以下「マタイ」 )によれば、「マリアとやらなかった」ヨセフはダビデ家の子孫であり、父はヤコブという人物であるとの記述がある。一方『ルカによる福音書』( 以下「ルカ」 )にみられる家系図ではヨセフの父はエリという名前であることになっている。という指摘をやりだすと家系があのー十代くらいあれになるんですけdおや、誰か来たようだ。
簡単に言えば「マタイ」はユダヤ人向けの福音書であるため、過大な権威付けが行われた可能性がある。父親の名も「ヤコブの子ヨセフ」と同じになるし。
概要
この人物は「義しい人」であったと『マタイ』はいう。彼は婚約者のマリアが孕んでいることを知ると、律法に忠実な義人であればマリアを不義姦通として世間に公表した上で離縁するところだが、そうせずひそかに縁を切ろうとした。が、『マタイ』では夢にあらわれた天使の受胎告知によってマリアと結婚した。
この結婚は福音書には詳細な記述はないが再婚であったとされる場合がある。
正典とされる4つの福音書には、養父ヨセフの人生の終わりに関する記録はないが、伝承によれば、ヨセフはイエスが公生活を開始する直前に亡くなったとされる。
- 『マタイ』及び『ルカ』ではマリアは聖霊によって孕んだとあるため、ヨセフは伝統的に「イエスの父」ではなく「イエスの養父」と表現される。
- 『マタイ』によれば、イエスがユダヤのベツレヘムで生まれたあと、ヘロデ大王( 異民族であるエドム人であったがローマと結託しそれまでイスラエルを支配していたハスモン朝を滅ぼし王となった人物、ユダヤ教の司祭を容赦なく殺害したため悪者扱い、なお「大王」とつくのは子供がヘロデという名前であるための区別である )によって幼児殺害の命令が出たため、天使の警告に従って、ヨセフは妻と子を連れてエジプトに避難する。ヘロデ大王の死後、夢に現れた天使のお告げに従い、エジプトから戻ってくるが、ヘロデ大王の子が治めるユダヤを避けてガリラヤのナザレに行き、そこで暮らした。
- 『ルカ』では、もともとヨセフはナザレの人であったが、ローマ皇帝アウグストゥスの時代に行われた住民登録のために身重の妻とベツレヘムへ赴いたことになっている。
- また、イエスが12歳のときに行われた過越祭のためエルサレムへ旅をした際、行方不明になったイエスをマリアと共に捜し、3日後にエルサレム神殿で学者たちと討論を展開している少年イエスを発見し、ナザレに連れ戻している。
- 福音書の記述には、ヨセフの子として、イエスのほかにヤコブ、ヨセフ、ユダ、シモンの4人と2人の女子の名前が上げられているが、カトリックでは当時イスラエルで使用されていたアラム語の慣用から甥・姪だったとする説が主流である。
- 大工であったとされ労働者の守護聖人であるヨセフの像はしばしば大工道具を手に持っていることがある
- 像が作られたため石膏デッサンの対象の一人としても知られる
- 西ヨーロッパの絵画ではしばしば老人として描かれるが、これはヨセフとマリアの間に性交渉がなかったことを強調するために、ヨセフを生殖能力のない男性としたものと考えられる。ナチュラルにひどい扱いをされている。
そのほか
中村光の漫画、『聖☆おにいさん』では、イエス・キリストの大工時代の同僚から「神」として慕われている。なおヨセフさんの時代、大工さんは家の内装も担当した。
イエスが自分の子でないと判った時はかなり動揺していたらしい。