ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

ハンニバル・レクター

27

はんにばるれくたー

ハンニバル・レクター(英: Hannibal Lecter)とは、トマス・ハリスの複数の小説に登場する人物。著名な精神科医だが、一方で人の死肉(特に内臓)を異常に好むカニバリズムの持ち主でもある連続殺人鬼であり、その部分は多く描かれている。
ハンニバル・レクター(英: Hannibal Lecter)とは、トマス・ハリスの複数の小説に登場する人物。著名な精神科医だが、一方で人の死肉(特に内臓)を異常に好むカニバリズムの持ち主でもある連続殺人鬼であり、その部分は多く描かれている。

概要

トマス・ハリスの複数の小説作品に登場する人物。著名な精神科医師(そのため「レクター博士」とも)であるが、一方で冷酷で残忍な連続殺人鬼でもあり、殺害した人間の死肉を食べるため人食いハンニバル(Hannibal the Cannibal)」と呼ばれる。


非常に高度な知的能力を持ち、専門の精神医療に関する豊富な知識だけでなく、高等数学、理論物理学、古文書学、美術、古今東西の歴史にも非常に詳しい知識人。美食家で料理も得意。

連続殺人犯ではあるが、認めた相手に対しては紳士的に接するタイプで、自身が優れた知性と感性、豊富な知識を備えた人間であることに強いプライドを持っており、能力的に伍する者が現れた場合はそれがたとえ一側面に過ぎずとも異常な興味と執着を示す。

また、殺害し食す相手も誰彼構わずというわけでなく、彼独特の美意識に基づくものであり、「世に野放しの無礼な連中」がそのターゲットだと本人は述べている。


なお、作中ではクラリス・スターリングに女性としてではなく特別な思い入れがある様子を時折のぞかせる(後述する亡妹のミーシャに彼女を重ねている節がある)。


過去

1933年、東欧のリトアニアで名門貴族・レクター家の子息として生まれた。幼少期はのミーシャを溺愛していた。

1944年東部戦線の拡大によりレクター家は別荘に避難するも、ソ連軍とドイツ軍の戦闘に巻き込まれ、幼いハンニバルは両親を失い妹ミーシャと二人きりになってしまう。

そんな中、別荘に逃げ込んだ対独協力者たちと共に外に大寒波が到来する中暫く生活するが、食料が尽きたことによって協力者たちに目の前で衰弱していたミーシャが殺され、彼らに食材にされただけでなく、ハンニバルも妹のを食わされる。この経験が彼の異常な人格を決定的にしたとされる。


戦後、戦争孤児になったハンニバルは戦争遺児のための孤児院として接収された別荘に住むが、ハンニバルは別荘の一件以来失語症(※1)を患った上に度々夜驚(※2)を起こしており、誰とも交友関係を結ばず一人で生活していたため他の孤児たちからは疎まれていた。


その後、孤児院の職員に常々反抗的な態度を取っていたレクターは素行不良として目を付けられるが、そんな時にフランスに住む高名な画家で叔父のロベール・レクターに引き取られ、ロベールと彼の妻で日本人の紫夫人と共にフランスでの生活を始める。紫夫人により青年期に日本語や和歌など日本文化の素養を身につけた他、ロベールに絵画の手ほどきも受けた。

しかしある日、ハンニバルは紫夫人を侮辱した肉屋を暴行し、それを聞いたロベールも肉屋を杖で打ち付けるが、その最中でロベールは持病の心臓発作で死亡してしまう。その復讐としてハンニバルは日本刀を使用して肉屋を殺害し、更にその頬を食った。これが最初の殺人であり、この事件を境にハンニバルは失語症から回復する。


その後、ハンニバルは医科大学へと進み、解剖学を学びつつ、妹が殺された時の記憶を辿ろうとする。大学ではその才能を遺憾なく発揮し、教授の信頼を得つつスケッチで収入を得ていくが、妹を殺した対独協力者たちの顔を思い出したハンニバルは報復・復讐へと行動を移し、彼らを標的とした連続殺人を犯す。

事件後、最初の肉屋の殺人からマークしていた警察により逮捕・勾留されるが、この連続殺人が「戦争が生んだ悲劇」と大々的に報道され、運よく世間の同情を惹く事ができたハンニバルは釈放。残り一人の行方を追って、フランスを離れ単身アメリカへと渡る。


渡米後に医学を修得。暫く病院の嘱託外来救急医などをした後、1970年ごろに精神科を開業。その治療手腕で瞬く間に評判を集め、多くの上流階級の人々や有名人を患者に持つなど成功を収めた。しかしそうした過程で自分の欲望や凶暴性を目覚めさせてしまい、患者を殺害してはその肉を食うという連続猟奇殺人に手を染めることとなる。


  • ※1:ただ実際には失語症は精神的な理由では発症しないため、実際は精神的な原因で発症する心因性失声障害(失声症の一つ)の可能性が高い。
  • ※2:睡眠中に突然起き出して叫び声を上げる症状。発現する理由としては睡眠中枢の未成熟さの他、神経症の症状という意見もある。

登場作品


俳優・声優

作品俳優声優
刑事グラハム/凍りついた欲望     (原作:レッド・ドラゴン)ブライアン・コックス不明
羊たちの沈黙アンソニー・ホプキンス金内吉男(VHS)石田太郎(テレビ朝日)堀勝之祐(DVD・BD)
ハンニバルアンソニー・ホプキンス 石田太郎(DVD・BD・テレビ東京)日下武史(テレビ朝日)
レッド・ドラゴンアンソニー・ホプキンス 石田太郎(テレビ東京)麦人(DVD・BD)
ハンニバル・ライジング ギャスパー・ウリエル 浪川大輔
ハンニバル(ドラマ)(原作:レッド・ドラゴン) マッツ・ミケルセン 井上和彦

映像化作品においてハンニバル・レクターを演じた最初の俳優は1986年『刑事グラハム/凍りついた欲望』のブライアン・コックス


レクター役で最も有名なのは、『羊たちの沈黙』『ハンニバル』『レッド・ドラゴン』で演じたアンソニー・ホプキンスである。『羊たちの沈黙』の演技により、彼は初のアカデミー賞主演男優賞を受賞した。

ちなみにホプキンスはベジタリアンである。


2007年に映画が公開された『ハンニバル・ライジング』では新しく若手の俳優ギャスパー・ウリエルが起用された。


2013年に始まったテレビドラマハンニバル(ドラマ)』では、マッツ・ミケルセンが演じているが、時代設定が2013年時点の現代に置き換えられているため、原作の生い立ちそのものが根本から異なる。


余談

  • サイコパスは、そうでない人より知能が高い」という「神話」「誤解」を「ハンニバル・レクター神話」と呼ぶ事が有る。

関連タグ

トマス・ハリス

殺人鬼 カニバリズム 悪役 美食家

クラリス・スターリング ウィル・グレアム

レッド・ドラゴン 羊たちの沈黙 ハンニバル ハンニバル・ライジング ハンニバル(ドラマ)

概要

トマス・ハリスの複数の小説作品に登場する人物。著名な精神科医師(そのため「レクター博士」とも)であるが、一方で冷酷で残忍な連続殺人鬼でもあり、殺害した人間の死肉を食べるため人食いハンニバル(Hannibal the Cannibal)」と呼ばれる。


非常に高度な知的能力を持ち、専門の精神医療に関する豊富な知識だけでなく、高等数学、理論物理学、古文書学、美術、古今東西の歴史にも非常に詳しい知識人。美食家で料理も得意。

連続殺人犯ではあるが、認めた相手に対しては紳士的に接するタイプで、自身が優れた知性と感性、豊富な知識を備えた人間であることに強いプライドを持っており、能力的に伍する者が現れた場合はそれがたとえ一側面に過ぎずとも異常な興味と執着を示す。

また、殺害し食す相手も誰彼構わずというわけでなく、彼独特の美意識に基づくものであり、「世に野放しの無礼な連中」がそのターゲットだと本人は述べている。


なお、作中ではクラリス・スターリングに女性としてではなく特別な思い入れがある様子を時折のぞかせる(後述する亡妹のミーシャに彼女を重ねている節がある)。


過去

1933年、東欧のリトアニアで名門貴族・レクター家の子息として生まれた。幼少期はのミーシャを溺愛していた。

1944年東部戦線の拡大によりレクター家は別荘に避難するも、ソ連軍とドイツ軍の戦闘に巻き込まれ、幼いハンニバルは両親を失い妹ミーシャと二人きりになってしまう。

そんな中、別荘に逃げ込んだ対独協力者たちと共に外に大寒波が到来する中暫く生活するが、食料が尽きたことによって協力者たちに目の前で衰弱していたミーシャが殺され、彼らに食材にされただけでなく、ハンニバルも妹のを食わされる。この経験が彼の異常な人格を決定的にしたとされる。


戦後、戦争孤児になったハンニバルは戦争遺児のための孤児院として接収された別荘に住むが、ハンニバルは別荘の一件以来失語症(※1)を患った上に度々夜驚(※2)を起こしており、誰とも交友関係を結ばず一人で生活していたため他の孤児たちからは疎まれていた。


その後、孤児院の職員に常々反抗的な態度を取っていたレクターは素行不良として目を付けられるが、そんな時にフランスに住む高名な画家で叔父のロベール・レクターに引き取られ、ロベールと彼の妻で日本人の紫夫人と共にフランスでの生活を始める。紫夫人により青年期に日本語や和歌など日本文化の素養を身につけた他、ロベールに絵画の手ほどきも受けた。

しかしある日、ハンニバルは紫夫人を侮辱した肉屋を暴行し、それを聞いたロベールも肉屋を杖で打ち付けるが、その最中でロベールは持病の心臓発作で死亡してしまう。その復讐としてハンニバルは日本刀を使用して肉屋を殺害し、更にその頬を食った。これが最初の殺人であり、この事件を境にハンニバルは失語症から回復する。


その後、ハンニバルは医科大学へと進み、解剖学を学びつつ、妹が殺された時の記憶を辿ろうとする。大学ではその才能を遺憾なく発揮し、教授の信頼を得つつスケッチで収入を得ていくが、妹を殺した対独協力者たちの顔を思い出したハンニバルは報復・復讐へと行動を移し、彼らを標的とした連続殺人を犯す。

事件後、最初の肉屋の殺人からマークしていた警察により逮捕・勾留されるが、この連続殺人が「戦争が生んだ悲劇」と大々的に報道され、運よく世間の同情を惹く事ができたハンニバルは釈放。残り一人の行方を追って、フランスを離れ単身アメリカへと渡る。


渡米後に医学を修得。暫く病院の嘱託外来救急医などをした後、1970年ごろに精神科を開業。その治療手腕で瞬く間に評判を集め、多くの上流階級の人々や有名人を患者に持つなど成功を収めた。しかしそうした過程で自分の欲望や凶暴性を目覚めさせてしまい、患者を殺害してはその肉を食うという連続猟奇殺人に手を染めることとなる。


  • ※1:ただ実際には失語症は精神的な理由では発症しないため、実際は精神的な原因で発症する心因性失声障害(失声症の一つ)の可能性が高い。
  • ※2:睡眠中に突然起き出して叫び声を上げる症状。発現する理由としては睡眠中枢の未成熟さの他、神経症の症状という意見もある。

登場作品


俳優・声優

作品俳優声優
刑事グラハム/凍りついた欲望     (原作:レッド・ドラゴン)ブライアン・コックス不明
羊たちの沈黙アンソニー・ホプキンス金内吉男(VHS)石田太郎(テレビ朝日)堀勝之祐(DVD・BD)
ハンニバルアンソニー・ホプキンス 石田太郎(DVD・BD・テレビ東京)日下武史(テレビ朝日)
レッド・ドラゴンアンソニー・ホプキンス 石田太郎(テレビ東京)麦人(DVD・BD)
ハンニバル・ライジング ギャスパー・ウリエル 浪川大輔
ハンニバル(ドラマ)(原作:レッド・ドラゴン) マッツ・ミケルセン 井上和彦

映像化作品においてハンニバル・レクターを演じた最初の俳優は1986年『刑事グラハム/凍りついた欲望』のブライアン・コックス


レクター役で最も有名なのは、『羊たちの沈黙』『ハンニバル』『レッド・ドラゴン』で演じたアンソニー・ホプキンスである。『羊たちの沈黙』の演技により、彼は初のアカデミー賞主演男優賞を受賞した。

ちなみにホプキンスはベジタリアンである。


2007年に映画が公開された『ハンニバル・ライジング』では新しく若手の俳優ギャスパー・ウリエルが起用された。


2013年に始まったテレビドラマハンニバル(ドラマ)』では、マッツ・ミケルセンが演じているが、時代設定が2013年時点の現代に置き換えられているため、原作の生い立ちそのものが根本から異なる。


余談

  • サイコパスは、そうでない人より知能が高い」という「神話」「誤解」を「ハンニバル・レクター神話」と呼ぶ事が有る。

コメント

コメントはまだありません

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

ハンニバル・レクター
27
ハンニバル・レクター
27

ハンニバル・レクター

27

はんにばるれくたー

ハンニバル・レクター(英: Hannibal Lecter)とは、トマス・ハリスの複数の小説に登場する人物。著名な精神科医だが、一方で人の死肉(特に内臓)を異常に好むカニバリズムの持ち主でもある連続殺人鬼であり、その部分は多く描かれている。
ハンニバル・レクター(英: Hannibal Lecter)とは、トマス・ハリスの複数の小説に登場する人物。著名な精神科医だが、一方で人の死肉(特に内臓)を異常に好むカニバリズムの持ち主でもある連続殺人鬼であり、その部分は多く描かれている。

概要

トマス・ハリスの複数の小説作品に登場する人物。著名な精神科医師(そのため「レクター博士」とも)であるが、一方で冷酷で残忍な連続殺人鬼でもあり、殺害した人間の死肉を食べるため人食いハンニバル(Hannibal the Cannibal)」と呼ばれる。


非常に高度な知的能力を持ち、専門の精神医療に関する豊富な知識だけでなく、高等数学、理論物理学、古文書学、美術、古今東西の歴史にも非常に詳しい知識人。美食家で料理も得意。

連続殺人犯ではあるが、認めた相手に対しては紳士的に接するタイプで、自身が優れた知性と感性、豊富な知識を備えた人間であることに強いプライドを持っており、能力的に伍する者が現れた場合はそれがたとえ一側面に過ぎずとも異常な興味と執着を示す。

また、殺害し食す相手も誰彼構わずというわけでなく、彼独特の美意識に基づくものであり、「世に野放しの無礼な連中」がそのターゲットだと本人は述べている。


なお、作中ではクラリス・スターリングに女性としてではなく特別な思い入れがある様子を時折のぞかせる(後述する亡妹のミーシャに彼女を重ねている節がある)。


過去

1933年、東欧のリトアニアで名門貴族・レクター家の子息として生まれた。幼少期はのミーシャを溺愛していた。

1944年東部戦線の拡大によりレクター家は別荘に避難するも、ソ連軍とドイツ軍の戦闘に巻き込まれ、幼いハンニバルは両親を失い妹ミーシャと二人きりになってしまう。

そんな中、別荘に逃げ込んだ対独協力者たちと共に外に大寒波が到来する中暫く生活するが、食料が尽きたことによって協力者たちに目の前で衰弱していたミーシャが殺され、彼らに食材にされただけでなく、ハンニバルも妹のを食わされる。この経験が彼の異常な人格を決定的にしたとされる。


戦後、戦争孤児になったハンニバルは戦争遺児のための孤児院として接収された別荘に住むが、ハンニバルは別荘の一件以来失語症(※1)を患った上に度々夜驚(※2)を起こしており、誰とも交友関係を結ばず一人で生活していたため他の孤児たちからは疎まれていた。


その後、孤児院の職員に常々反抗的な態度を取っていたレクターは素行不良として目を付けられるが、そんな時にフランスに住む高名な画家で叔父のロベール・レクターに引き取られ、ロベールと彼の妻で日本人の紫夫人と共にフランスでの生活を始める。紫夫人により青年期に日本語や和歌など日本文化の素養を身につけた他、ロベールに絵画の手ほどきも受けた。

しかしある日、ハンニバルは紫夫人を侮辱した肉屋を暴行し、それを聞いたロベールも肉屋を杖で打ち付けるが、その最中でロベールは持病の心臓発作で死亡してしまう。その復讐としてハンニバルは日本刀を使用して肉屋を殺害し、更にその頬を食った。これが最初の殺人であり、この事件を境にハンニバルは失語症から回復する。


その後、ハンニバルは医科大学へと進み、解剖学を学びつつ、妹が殺された時の記憶を辿ろうとする。大学ではその才能を遺憾なく発揮し、教授の信頼を得つつスケッチで収入を得ていくが、妹を殺した対独協力者たちの顔を思い出したハンニバルは報復・復讐へと行動を移し、彼らを標的とした連続殺人を犯す。

事件後、最初の肉屋の殺人からマークしていた警察により逮捕・勾留されるが、この連続殺人が「戦争が生んだ悲劇」と大々的に報道され、運よく世間の同情を惹く事ができたハンニバルは釈放。残り一人の行方を追って、フランスを離れ単身アメリカへと渡る。


渡米後に医学を修得。暫く病院の嘱託外来救急医などをした後、1970年ごろに精神科を開業。その治療手腕で瞬く間に評判を集め、多くの上流階級の人々や有名人を患者に持つなど成功を収めた。しかしそうした過程で自分の欲望や凶暴性を目覚めさせてしまい、患者を殺害してはその肉を食うという連続猟奇殺人に手を染めることとなる。


  • ※1:ただ実際には失語症は精神的な理由では発症しないため、実際は精神的な原因で発症する心因性失声障害(失声症の一つ)の可能性が高い。
  • ※2:睡眠中に突然起き出して叫び声を上げる症状。発現する理由としては睡眠中枢の未成熟さの他、神経症の症状という意見もある。

登場作品


俳優・声優

作品俳優声優
刑事グラハム/凍りついた欲望     (原作:レッド・ドラゴン)ブライアン・コックス不明
羊たちの沈黙アンソニー・ホプキンス金内吉男(VHS)石田太郎(テレビ朝日)堀勝之祐(DVD・BD)
ハンニバルアンソニー・ホプキンス 石田太郎(DVD・BD・テレビ東京)日下武史(テレビ朝日)
レッド・ドラゴンアンソニー・ホプキンス 石田太郎(テレビ東京)麦人(DVD・BD)
ハンニバル・ライジング ギャスパー・ウリエル 浪川大輔
ハンニバル(ドラマ)(原作:レッド・ドラゴン) マッツ・ミケルセン 井上和彦

映像化作品においてハンニバル・レクターを演じた最初の俳優は1986年『刑事グラハム/凍りついた欲望』のブライアン・コックス


レクター役で最も有名なのは、『羊たちの沈黙』『ハンニバル』『レッド・ドラゴン』で演じたアンソニー・ホプキンスである。『羊たちの沈黙』の演技により、彼は初のアカデミー賞主演男優賞を受賞した。

ちなみにホプキンスはベジタリアンである。


2007年に映画が公開された『ハンニバル・ライジング』では新しく若手の俳優ギャスパー・ウリエルが起用された。


2013年に始まったテレビドラマハンニバル(ドラマ)』では、マッツ・ミケルセンが演じているが、時代設定が2013年時点の現代に置き換えられているため、原作の生い立ちそのものが根本から異なる。


余談

  • サイコパスは、そうでない人より知能が高い」という「神話」「誤解」を「ハンニバル・レクター神話」と呼ぶ事が有る。

関連タグ

トマス・ハリス

殺人鬼 カニバリズム 悪役 美食家

クラリス・スターリング ウィル・グレアム

レッド・ドラゴン 羊たちの沈黙 ハンニバル ハンニバル・ライジング ハンニバル(ドラマ)

概要

トマス・ハリスの複数の小説作品に登場する人物。著名な精神科医師(そのため「レクター博士」とも)であるが、一方で冷酷で残忍な連続殺人鬼でもあり、殺害した人間の死肉を食べるため人食いハンニバル(Hannibal the Cannibal)」と呼ばれる。


非常に高度な知的能力を持ち、専門の精神医療に関する豊富な知識だけでなく、高等数学、理論物理学、古文書学、美術、古今東西の歴史にも非常に詳しい知識人。美食家で料理も得意。

連続殺人犯ではあるが、認めた相手に対しては紳士的に接するタイプで、自身が優れた知性と感性、豊富な知識を備えた人間であることに強いプライドを持っており、能力的に伍する者が現れた場合はそれがたとえ一側面に過ぎずとも異常な興味と執着を示す。

また、殺害し食す相手も誰彼構わずというわけでなく、彼独特の美意識に基づくものであり、「世に野放しの無礼な連中」がそのターゲットだと本人は述べている。


なお、作中ではクラリス・スターリングに女性としてではなく特別な思い入れがある様子を時折のぞかせる(後述する亡妹のミーシャに彼女を重ねている節がある)。


過去

1933年、東欧のリトアニアで名門貴族・レクター家の子息として生まれた。幼少期はのミーシャを溺愛していた。

1944年東部戦線の拡大によりレクター家は別荘に避難するも、ソ連軍とドイツ軍の戦闘に巻き込まれ、幼いハンニバルは両親を失い妹ミーシャと二人きりになってしまう。

そんな中、別荘に逃げ込んだ対独協力者たちと共に外に大寒波が到来する中暫く生活するが、食料が尽きたことによって協力者たちに目の前で衰弱していたミーシャが殺され、彼らに食材にされただけでなく、ハンニバルも妹のを食わされる。この経験が彼の異常な人格を決定的にしたとされる。


戦後、戦争孤児になったハンニバルは戦争遺児のための孤児院として接収された別荘に住むが、ハンニバルは別荘の一件以来失語症(※1)を患った上に度々夜驚(※2)を起こしており、誰とも交友関係を結ばず一人で生活していたため他の孤児たちからは疎まれていた。


その後、孤児院の職員に常々反抗的な態度を取っていたレクターは素行不良として目を付けられるが、そんな時にフランスに住む高名な画家で叔父のロベール・レクターに引き取られ、ロベールと彼の妻で日本人の紫夫人と共にフランスでの生活を始める。紫夫人により青年期に日本語や和歌など日本文化の素養を身につけた他、ロベールに絵画の手ほどきも受けた。

しかしある日、ハンニバルは紫夫人を侮辱した肉屋を暴行し、それを聞いたロベールも肉屋を杖で打ち付けるが、その最中でロベールは持病の心臓発作で死亡してしまう。その復讐としてハンニバルは日本刀を使用して肉屋を殺害し、更にその頬を食った。これが最初の殺人であり、この事件を境にハンニバルは失語症から回復する。


その後、ハンニバルは医科大学へと進み、解剖学を学びつつ、妹が殺された時の記憶を辿ろうとする。大学ではその才能を遺憾なく発揮し、教授の信頼を得つつスケッチで収入を得ていくが、妹を殺した対独協力者たちの顔を思い出したハンニバルは報復・復讐へと行動を移し、彼らを標的とした連続殺人を犯す。

事件後、最初の肉屋の殺人からマークしていた警察により逮捕・勾留されるが、この連続殺人が「戦争が生んだ悲劇」と大々的に報道され、運よく世間の同情を惹く事ができたハンニバルは釈放。残り一人の行方を追って、フランスを離れ単身アメリカへと渡る。


渡米後に医学を修得。暫く病院の嘱託外来救急医などをした後、1970年ごろに精神科を開業。その治療手腕で瞬く間に評判を集め、多くの上流階級の人々や有名人を患者に持つなど成功を収めた。しかしそうした過程で自分の欲望や凶暴性を目覚めさせてしまい、患者を殺害してはその肉を食うという連続猟奇殺人に手を染めることとなる。


  • ※1:ただ実際には失語症は精神的な理由では発症しないため、実際は精神的な原因で発症する心因性失声障害(失声症の一つ)の可能性が高い。
  • ※2:睡眠中に突然起き出して叫び声を上げる症状。発現する理由としては睡眠中枢の未成熟さの他、神経症の症状という意見もある。

登場作品


俳優・声優

作品俳優声優
刑事グラハム/凍りついた欲望     (原作:レッド・ドラゴン)ブライアン・コックス不明
羊たちの沈黙アンソニー・ホプキンス金内吉男(VHS)石田太郎(テレビ朝日)堀勝之祐(DVD・BD)
ハンニバルアンソニー・ホプキンス 石田太郎(DVD・BD・テレビ東京)日下武史(テレビ朝日)
レッド・ドラゴンアンソニー・ホプキンス 石田太郎(テレビ東京)麦人(DVD・BD)
ハンニバル・ライジング ギャスパー・ウリエル 浪川大輔
ハンニバル(ドラマ)(原作:レッド・ドラゴン) マッツ・ミケルセン 井上和彦

映像化作品においてハンニバル・レクターを演じた最初の俳優は1986年『刑事グラハム/凍りついた欲望』のブライアン・コックス


レクター役で最も有名なのは、『羊たちの沈黙』『ハンニバル』『レッド・ドラゴン』で演じたアンソニー・ホプキンスである。『羊たちの沈黙』の演技により、彼は初のアカデミー賞主演男優賞を受賞した。

ちなみにホプキンスはベジタリアンである。


2007年に映画が公開された『ハンニバル・ライジング』では新しく若手の俳優ギャスパー・ウリエルが起用された。


2013年に始まったテレビドラマハンニバル(ドラマ)』では、マッツ・ミケルセンが演じているが、時代設定が2013年時点の現代に置き換えられているため、原作の生い立ちそのものが根本から異なる。


余談

  • サイコパスは、そうでない人より知能が高い」という「神話」「誤解」を「ハンニバル・レクター神話」と呼ぶ事が有る。

コメント

コメントはまだありません

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

おすすめ記事

pixivコミック 週間ランキング

  1. 1

    少女マンガなら叶わない恋

    ほわこ

    読む
  2. 2

    おひとり様には慣れましたので。 婚約者放置中!

    原作:荒瀬ヤヒロ/漫画:晴田 巡

    読む
  3. 3

    永年雇用は可能でしょうか

    漫画:梨川リサ 原作:yokuu

    読む

pixivision

カテゴリー