概要
アニメ『ドラゴンボールZ』劇場版アニメ第14作『超戦士撃破!!勝つのはオレだ』に登場するキャラクター。
前作『危険なふたり!超戦士はねむれない』で地球に来襲し死亡したブロリーだが、戦いの舞台となったナタデ村の祈祷師が宇宙ポッドの中に残っていた血液を採取、それをミスター・サタンの幼馴染みで彼に恨みを持つジャガー・バッタ男爵に売り渡し、男爵率いる科学者達によるバイオテクノロジーによって生み出されたクローン体。
容姿
変異前
培養カプセルの中で育成中の状態。
全裸であること以外は既に死んだ本物のブロリーそのものと言った外見であり、サイヤ人特有の尻尾も存在する。当然戦闘経験は無い筈なのだが伝説の超サイヤ人への変身能力を持っており、劇中ではカプセルを破壊しようとした孫悟天とトランクスの攻撃から自らを守るように変身、脱出するが……。
変異後
培養カプセルから出てきた後の状態。
バイオブロリー脱走と共にカプセルから排出中だった大量の培養液が流出。そして空気に触れたことで変質した培養液によって身体が溶けてしまった。
その姿は一応筋肉質ではあるがほぼ泥の様な深緑色の皮膚に覆われ、角膜や心臓が皮膚の隙間から見えてしまう状態(なぜか骨は一切見えない)。
顔は耳や鼻、瞼が無くなり真っ赤な眼球が常に剥き出しになっている他、なぜか口の中は青紫になっており、全体的に非常にグロテスクな見た目となっている。
もはや面影が後頭部に残った超サイヤ人の金髪ぐらいしかない。
一見ドロドロの流動体の様な見た目であるが流動しているのは最初だけで、以降は基本的に形を保っている。
体色と共に血の色も紫に変わってしまっており、皮肉なことだがまさにその姿は生前のブロリーが否定した化け物である。
戦闘面
戦闘力
伝説の超サイヤ人のクローンというだけあってパワーはオリジナルのブロリーに劣らない。
その一方で体が半壊しているからかスピードはオリジナルと比べてかなりのろまであるほか、防御面においても前作ではまるで通用していなかった悟天とトランクスの攻撃でダメージを受けているので、相当弱体化していると思われる。
そのせいもあってか、基本的にバイオブロリーは劣化クローンと言う扱いを受けている。
もっとも元のブロリーと比べて弱いだけであって、歩くときこそのっそりとしているが飛行中はかなり速度で移動し、防御も正面からの攻撃では基本的にびくともしない程に頑丈である。
また、体力と言う面ではほぼ無尽蔵と言いて差し支えないので、そもそもダメージが通ったところで大した痛手にはなっていない。
能力
培養液と融合した為本来のブロリーとは大きく異なり、首が180度回転する、目や口から光線を放つ、再生する等、ホラー作品のクリーチャーの様な能力を数多く有している。
特に再生は強力で、気円斬で首が切断されてもその直後には完全に切断面が完全に修復され、即座に反撃に転じれる程である。
他にも培養液に取り込まれて身体が崩れるも、対応して寧ろ培養液を取り込み巨大化するという驚異的で非常に厄介な能力を持つ。
しかし同時に培養液の海水に接触すると凝固する性質も受け継いでおり、これが致命的な弱点となった。
このように能力がふえている反面、前作で溶岩を防ぎ今作でも培養液を防ぐのに有効と思われるバリアの能力は、失われてしまっているのか使用しなかった。
その他
上記のように完全な化物で一見知性の欠片もないように見えるが、以外にもその戦闘スタイルは完全に脳筋というような一辺倒な戦い方ではないのも特徴。
全体的に見ればやはり無差別に暴れまわっているのだが、体制を崩してもそれを攻撃の動きに移行する、隙を見逃さず的確に攻撃する等、ただむやみに目前の相手に襲い掛かるだけではない高い戦闘センスを発揮している。
流石に前作までの弱者の故郷を破壊して嫌がらせをするような性格の悪さや、攻撃をするふりをしていきなり気弾の軌道を変えるような狡猾さは無いが、所々に人間の名残の様な物を感じさせる。
挑発を理解しているかのような反応を示す為、知性が完全に無くなっているわけではないのかもしれない。
劇中での活躍
ナタデ村の祈祷師によって採取された血液から作られたクローンとして登場。
培養カプセルの中で眠っているところを悟天とトランクスに発見されて目を覚ます。
カプセルごと悟天とトランクスがかめはめ波で消し飛ばそうとするが、その前に動き出し超サイヤ人へ変身しカプセルを破壊して出てきてしまう。
防護壁を破壊し、空気に触れ変質した培養液で体が崩れ完全に化物へ変化。
18号を圧倒、超サイヤ人となった悟天とトランクス、助けに来たクリリンと戦闘をしながら研究所内を滅茶苦茶に破壊する。
悟天とトランクスのコンビネーションに押されるも、悟天が研究員やサタン等逃げ遅れた人の救出に行った隙に形成を逆転させるが、トランクスの機転により大量の培養液を浴び、そのまま培養液の中に沈んでいった。
…が、なんと培養液を取り込んで巨大化、悟天を救出したトランクスの前に再び出現し襲い掛かる。
と思いきや、流石に身体を維持することができず、襲い掛かる前に崩れて落ちて行ってしまう。
その後悟天達は研究所から脱出。
ブロリーの細胞を取り込んだ培養液は異常なパワーを得たことで増殖し続ける事になってしまうが、悟天が培養液は海水に触れると凝固し石化することを発見。
かめはめ波で津波を起こして全ての培養液を食い止めることに成功し、一件落着。
…とはいかず、なんと海中から更に巨大化したバイオブロリーが登場。
しかし海水の弱点は克服しておらず全身が石化してしまい、悟天とトランクスの気功波で粉砕されて最期を迎えた。
登場シーンでは身体が崩れていく過程が短いながらもかなりこまかく描かれており、耳が剥がれ落ちたり、顔の輪郭が流れ落ちて来た組織に埋もれて崩壊する様子が確認できるという徹底ぶり。
更にその後のシーンでは隙間から見える心臓が脈動し、鼓動の音まで聞こえる他、大量の培養液を浴びた際は身体が殆ど崩壊しているというのに、執念深くトランクスへにじり寄ろうとする、培養液の中で心臓と思われる何かが鼓動するように不気味に光る等、とにかく見る人によってはトラウマになるシーンが多数存在する。
外部出演
ゲーム等では何故か長年参戦することなく『スパーキングメテオ』では彼のみ当時のZシリーズの劇場版ボスキャラクターの中で不参戦となった。
その後『ヒーローズ』で遂にゲーム初参戦。通常形態の他、培養液を取り込み巨大化した形態も巨大バイオブロリーとして登場している。必殺技はゲノム光線。
2017年には『ドッカンバトル』にも参戦。物語イベント「超戦士撃破!!勝つのはオレだ」で仲間にできるイベント限定キャラクターとして登場した。同イベントで入手可能な覚醒メダルにより、SSRから限界突破URまでのドッカン覚醒が可能。
敵の数に応じてATKやDEFが上下する変則的な効果のパッシブスキルを持ち、敵が1体の時はDEFが上昇してATKが低下し、2体以上いる時は逆にATKが上昇してDEFが低下する。
当初は敵が1体の時なら壁役としてまあまあ使えたが、どんな状況でもステータスの減少が発生するという点が大きく響き、インフレが進んだ現在ではかなり厳しい立ち位置にいる。
また、巨大化した形態も敵専用キャラクターとして登場している。
二次創作における扱い
ファンからはドロリー(ドロドロに溶けたブロリーの略)と呼ばれ親しまれている。
pixivなどのブロリーがらみの2次創作では、何故かペットのようにデフォルメされて可愛がられていることが多い。
また劇中に登場したバイオブロリーの前に存在したであろう、失敗作のクローンにも触れた作品もあり、大抵が所謂ガチブロ作品となっている。
体が培養液に溶かされる前の本来の状態で描かれる。
余談
あくまでもクローンであるため、本物のブロリーとはまったく別の個体であり悟空と出会ったことが無いはずなのだが、遺伝子レベルで悟空への憎しみを受け継いでいるのかラストに悟天達の前に海中から現れた際に「カカロットォォ!」と叫んでいた。
作品の内容やバイオブロリーの容姿などから賛否が分かれるキャラクターであり、黒歴史という扱いを受ける事も多い。
しかし一部この独特なキャラクター性に惹かれるドロリストなる人も居る。
関連イラスト
関連タグ
ドラゴンボール ドラゴンボールZ 超戦士撃破!!勝つのはオレだ
巨神兵:その風貌から、劇場アニメ版での印象的な姿を連想させる人も少なくないだろう。
また、巨神兵はゲノム戦士ではないものの人造兵器であったりと、案外共通点が多い。
ニセウルトラマンベリアル:こちらもバイオブロリー同様に、本人の死亡後にその一部から遺伝子工学などを用いて誕生したクローン体。
知性や人格は本人ほど高くないのも共通しているが、戦闘時のセンスや短時間でのラーニングなど、決して低い知性ではない模様(後のシリーズに出た別世界のブロリーも短い戦闘時間の間に学習しており、その事をCMや本編でベジータも言及している)。
更にクローン元となったオリジナルの宿敵に対しての恨みや憎しみも引き継がれているのか、初対面のはずなのに反応しているのも共通。
Gブサイク大総統:ブサイク大総統がハグキの胃液で溶かされた結果生まれた、ワンパンマンに登場する怪人。
バイオブロリー同様非常にタフで、切断されても即座に癒着する他、溶かした対象を吸収して強化される点も共通している。
更には同じジャンプ作品登場キャラでもあるため共通点は多い。