「……か、い、し……する」
プロフィール
真名 | フランケンシュタイン(正確には無名。フランケンシュタインの怪物である) |
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クラス | バーサーカー |
性別 | 女性 |
身長 | 172cm |
体重 | 48kg |
誕生日 | 11月の物寂しい夜 |
スリーサイズ | B74 / W53 / H71 |
出典 | 創作(ゲームマテリアル)/ 創作『フランケンシュタイン あるいは現代のプロメテウス』(書籍マテリアル) |
地域 | ヨーロッパ全域 |
属性 | 混沌・中庸・地 |
イメージカラー | 象牙色 |
特技 | 自家発電 |
好きなもの | 節電(Apo)、キレイ(FGO) |
苦手なもの | 電気の無駄遣い |
天敵 | “赤”のセイバー |
設定担当 | 星空めてお |
ILLUST | 近衛乙嗣(Apo)、岡崎武士(FGO) |
CV | 野中藍 |
概要
『Fate/Apocrypha』に登場するバーサーカークラスのサーヴァント。
マスターは、ユグドミレニアの魔術師カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア。
花嫁衣装に身を包んだ虚ろな瞳の少女。
『Fateシリーズ』では初めて、「弱い英霊のステータスを狂化によって底上げする」という正しいバーサーカーの運用方法がされたサーヴァント。
真名
メアリー・シェリー作『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』に登場する、『フランケンシュタインの怪物』。触媒は「理想の人間」が描かれた設計図。
Fate世界観におけるアーサー王が実は女性であったように、フランケンシュタインの怪物も女性であった。
決して「フランケンシュタインの花嫁」ではないのだが、カウレスも女性であることで最初は「花嫁」の方を召喚してしまったのではと不安がらせた。
この世界におけるヴィクター・フランケンシュタインは、当初からアダムとイヴ――原初のつがいを創造することを目的としていた。聖書とは逆に、彼はまずイヴを創造し、イヴにアダムを産ませることを思いついた。
ところが、取っ掛かりであるはずのイヴ――死体を繋ぎ合わせて作った人工生命体は失敗作だった。
感情の制御、繋がりが上手くいかず、野犬を躊躇いなく惨殺し、臓物を(彼女からすれば綺麗なものとして)贈り物として創造主に差し出す凶暴性に、ヴィクターは怯えて逃亡した。
だが、置き去りにされたフランケンシュタインの知性や情緒は世界に触れる内に磨かれていき、遂には見捨てたヴィクターに対して怒りを覚えるようになった。
南極まで執拗に追跡した彼女に、ヴィクターは疲れ果てたと自ら死を選ぶ。
人物
一人称は「わたし」。
狂化レベルが低いため、ある程度の意思疎通が可能で、「ヤァァ(はい)」「ウィィ(不満)」と言う(大体は唸り声のトーンの上がり下がりで彼女のテンションを判断出来る)。
基本的に唸り声しか上げられないが、バーサーカーでありながら極めて高い思考能力を持っている。聖杯大戦の『次』を理解し、真名の重要性を認識しているなど、これまでのバーサーカーなど比べ物にならないほど理知的。
原典は「気は優しくて力持ち」や「純粋無垢」、或いは後年での創作から「無邪気」という言葉で表される事が多いが彼女には前者と理知を合わせ持っている。
彼女が狂化しても理性を失わなかったのは、生前にフランケンシュタイン博士から「お前は狂った怪物だ」と絶対的な呪詛を込められた罵りを受けて、それがトラウマとなったためで、理性を持ち常識を理解しようと決めたのはその時から。
戦闘においても非常に冷静で、黒のセイバーと呼吸を同一にして攻撃を放ち、赤のライダーの能力を正確に分析している。
また、電気を糧とするためか節電に熱心であり、マスターが入っているトイレの電気をこまめに消そうとしたり、電源が入ったままのパソコンからコンセントを引っこ抜いたりしている。
可愛い。でも止めてあげて。
聖杯にかける願いは、『自分と同じ存在の伴侶を得ること』。
彼女がつがいを求めるのは、本能的欲求ではなく論理的──つまり、真っ当な人間としての在り方を求めるが故である。
自分を愛してくれる存在を欲していたが彼女にも譲れない一線があるらしく、生前も何人かの男を攫ってみたが誰も伴侶となり得ず、またユグドミレニアのホムンクルスでもダメで、伴侶は「フランケンシュタインが創り出した人造人間」に限っている。
つまり死者に生者を創造させるということであり、彼女の願いは聖杯の奇跡でも用いなければ成しえない事柄である。この条件に当てはまるのは、意外にも彼である(理由は彼の項目で)。
フランケンシュタインが真名であるが、台詞やステータス表記ではフランで呼称されている場合もある。
能力
他のバーサーカーと比較すると狂化レベルが低いために基本的なステータスは低め。
だが固有スキル『ガルバニズム』によって生体電流と魔力の自在な転換、および蓄積が可能。魔風、魔光など実体のない攻撃を瞬時に電気へ変換し、周囲に放電することで無効化する。また蓄電の量に応じて肉体が強化され、ダメージ修復も迅速に行われるようになる。
さらに宝具を併用することで、擬似的な『魔力放出』すら使用可能で、ホバー移動に近い高速移動を実現している。
人造の存在であるため苦痛の操作を行う事が出来る。これによって脚部や胸を貫かれても行動に支障は無く、高い戦闘継続力を持つ。
ステータス
保有スキル
狂化(D) | 筋力と耐久のパラメータをアップさせるが、言語機能が単純になり、複雑な思考を長時間続けることが困難になる。 |
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虚ろなる生者の嘆き(D→C) | 狂化時に高まる、いつ果てるともしれない甲高い絶叫。敵味方を問わず思考力を奪い、抵抗力のない者は恐慌をきたして呼吸不能となる。 |
ガルバニズム(B) | 生体電流と魔力の自在な転換、および蓄積が可能。魔風、魔光など実体のない攻撃を瞬時に電気へ変換し、周囲に放電することで無効化する。また蓄電の量に応じて肉体が強化され、ダメージ修復も迅速に行われるようになる。 |
オーバーロード(C) | 自身に追加ダメージを負ことを承知とする、意図的なブーストアップ。フランケンシュタインの場合はガルバニズムで集めた魔力を許容量以上に電気変換、それらを全て出力に使用することで宝具の攻撃力を跳ね上げさせる。肉体がそれに耐えきれないため、ダメージを負う。 |
宝具
乙女の貞節(ブライダル・チェスト)
- ランク:C
- 種別:対人宝具
- レンジ:1
- 最大捕捉:1人
樹の枝状の放電流を纏う戦槌(メイス)。
本来魔力消費が尋常じゃないバーサーカーのクラスだが、この戦槌は周囲の帯電魔力を吸収して己のものとするため、魔力の乏しいマスターにも優しい宝具。
自分や周囲から漏れる魔力を効率よく回収し蓄積するため、サーヴァントや魔術師がぶつかり合い周囲に余剰の魔力が豊富に発生し続ける戦闘中は「ガルバニズム」と合わせて疑似的に"第二種永久機関"の動作をする。
先端の球体は彼女の心臓そのものであり、戦闘時以外も肌身離さず所持している。
磔刑の雷樹(ブラステッド・ツリー)
- ランク:D~B→D~B+
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~10
- 最大捕捉:30人
「かいし、する……」
「わたしと、いっしょに、こい……『磔刑の雷樹(ブラステッド・ツリー)』ィィィィ!!」
『乙女の貞節』を地面に突き立て、『乙女の貞節』の魔力を使用して雷雲を形成、一気に放電を行う。聳え立つ大樹のシルエットで降り注ぎ、拡散し敵を追尾する。
全リミッターを解除して、最大出力で使用した場合、使用者は生命活動を完全に停止する。リミッターを解除しないで使用した場合、威力は落ちるが彼女の生命活動が停止する事は無い。
詳細は該当記事を参照。
他作品での活躍
Fate/Grand Order
メインシナリオ第1部4章『死界魔霧都市 ロンドン』より参戦。レアリティは☆4。
主人公たちの協力者である碩学者ヘンリー・ジキルの依頼によって、モードレッドとともにフランケンシュタイン博士の館に向かった際、既に息絶えていた氏の代わりに保護された。
つまりサーヴァントではなく本物の“フランケンシュタインの怪物”としての登場であり、四章後半では重要なヒントをもたらすキーパーソンにもなる。
彼女を知るモードレッドからは(ある意味人造繋がりということか)妹分として可愛がられており、保有スキル「直感」の恩恵もあってか完璧に意思疎通をこなす。マシュも彼女の意思を汲み取れる模様。
ヘンリーのアパルトメントで作戦会議中にかまってほしそうにこっそり出てくるなど、四章きっての可愛いマスコットキャラとして立ち振る舞っている。
まぁ、原典からして後年ではマスコット的な役割になっている事が多いのでそこは普段通りと言える。
ただ残念ながら、サーヴァントとしての登場ではないのでサポートとしては参戦せず、彼女を使用できる様になるのはカルデアで召喚に成功した後。
「フランケンシュタインの怪物」であって「フランケンシュタイン」ではないためか、バトル画面での名前や周囲からは「フラン」という愛称(?)で呼ばれている。
そして主人公と絆レベルを上げると特大級のデレが待っている。
自身のこだわりを捨ててまでの超級のデレに、萌えの雷撃に感電するマスターが続発している。
人造人間までたらしこむとは、この主人公どこまで罪作りなのか……
『FGO』参戦にあたって設定が少々変更されており、
「花婿の第一条件は自身の心を開いた相手であることで、それが人間であってもOK」
「しゃべることは一応可能だが、非常に疲れるためよほどのことでなければしゃべらない」
という設定になっている。
2017年水着イベントではセイバーにクラスチェンジして登場した。⇒フランケンシュタイン(水着)
『FGO』アーケード2021年クリスマスイベントでは史上初となるキャスターにクラスチェンジ。AC版3代目サンタサーヴァントに任命された。⇒フランケンシュタイン(クリスマス)
ゲーム上での性能
カードバランスは《Quick:1/Arts:1/Buster:3》とバーサーカーの典型。
ステータスは同ランク帯ではタマモキャットに近いが、こちらは若干ATK寄りのステータスになっている。
スキルは、3ターンの間自身のNP獲得量を上げる「ガルバニズム」、敵単体に中確率でスタンと防御力低下を付与する「虚ろなる生者の嘆き」、宝具威力大アップと引き換えに自身に火傷デメリットが付く「オーバーロード」と、宝具解放を中心とした構成で、使い勝手は悪くはない。
宝具は『磔刑の雷樹』。種別はQuick、効果は【敵全体にかなり強力な攻撃+3ターンクリティカル率低下&自身に2ターンの間スタン状態を付与】。
宝死茶と違って自爆はしないが、代わりに使用した次のターンに行動不能になる方向でデメリットが存在する。
“かなり”とは、倍率としては通常よりは高いが反転した騎士王の“とても”よりは低いといった程度。それでもフランの場合、「虚ろなる生者の嘆き」と「オーバーロード」の掛け合わせによる爆発力を伴うため、スキルレベル次第ではそれに匹敵する大電流を放出する。
総括として、爆発力を秘めた全方向相克の全体アタッカー。
普段の火力こそ不安が残るが、バーサーカーとしては良好なNP効率と宝具による瞬間火力が光る。
弱点は強力な能力の代償としてスキルと宝具にデメリットがある点。
HP自体は辛うじて10,000を突破してそこそこ耐久力があるので、デメリットを解除できる回復要因と組ませたい所。特にBBと玄奘三蔵は弱体無効と回復やターゲット集中を併せ持っているため、アシスト役として最適である。
概念礼装の「聖者の依代」を装備させる手もありか。
後に「幕間の物語」が2つ実装され、1幕目で宝具威力、2幕目で「虚ろなる生者の嘆き」の防御ダウン効果が強化される。
これによりさらに宝具アタッカーとしての長所を伸ばせるようになり、第2部2章から登場したスカサハ=スカディの実装で弱体対策さえ取れれば宝具2連射での周回も可能となった。
その代わりスキルレベルの強化は必須(特に「ガルバニズム」はLV10(MAX)推奨)であり、その中でも多数のサーヴァントが多量に消費する「凶骨」がLv4~6の間に1スキル36本と、少なくない量を要求される。
関連人物
生前
生みの親。「ちちうえ」と呼ぶ。
『FGO』の幕間の物語では、亡霊となって復活した彼と、彼の『娘』と対面。
逆恨み同然に「自身の名前を奪った」と憎しみをぶつけられ、彼の忠実な『娘』と戦うことになったフランは……
ヴィクターの孫
上記の孫であり、同姓同名の博士。
彼からは特に嫌われてはおらず、彼女を魔術王陣営から匿っていた。
Fate/Apocrypha
契約したマスター。
召喚当初は理性蒸発ライダーの件ですれ違いが生じたものの、膝を突き合わせて話し合い信頼関係を結ぶ。
ホムンクルスの少年。面識はないものの、彼女が最期に放った宝具が結果的に少年に変化をもたらす。
敵側のセイバー。『Apocrypha』では因縁の相手となるが、『Grand Order』ではなにかと世話を焼かれ、一緒に行動していることが多い。「父親に愛されなかった作られた存在」という点で共通しているからだろうか。
Fate/Grand Order
この世界で契約したマスター。
言葉を振り絞って「だいすき」と言うなど、強い好意を抱いている。
第1部4章の黒幕「三人の魔術師」の一人。
フランとは面識があり、彼女を自身の好む“無垢な少女”と見定め、温かく見守っていたらしい。
それゆえにフランも、彼がサーヴァントとして現界して人理焼却に加担していることを否定したかったが……
『空の境界/the Garden of Order』にて、彼の度を越えた電気の無駄遣い(宝具を使用した挙句過電圧で停電させてしまった)にいい加減腹が立ち、オガワハイムの一室で自らも電気を盛大に無駄遣いして憂さを晴らしていた。
同じく『空の境界/the Garden of Order』にて、「彼女が娘に似ているから手を貸した」として共に登場し「自分の娘が泣いているのに怒らない親はいない」と主人公へ対立するという良い父親魂を発揮する。
なお、この2人は「バーサーカーのクラス適性の長所が活かされている」という共通点がある。