概要
インティ・クリエイツの手によってサンソフトのファミリーコンピュータソフト『超惑星戦記メタファイト』をリメイクしたものであるが、ストーリー的にはゲームボーイカラーで発売された『メタファイトEX』が近い。(後述)
ブラスターマスター(BlasterMaster)とはメタファイトが海外で発売された際のタイトルであり、メタファイトではなくブラスターマスターにしたのは海外版に合わせた為。
※そもそも、2000年に発売されたPlayStation用ソフト『ブラスターマスター』(海外版タイトルは『Blaster Master:Blasting Again』)の時点から日本・海外ともタイトルが『ブラスターマスター』に統一されている。
当初はニンテンドー3DSのDL専用ソフトだったが、Nintendo Switchでもローンチタイトルとして配信される事が発表され、Switch版ではJoy-Conのおすそわけプレイによる協力プレイやHD振動も採り入れられている。
今作では舞台を近未来の地球に移し、謎の生物を発見した少年・ジェイソンがその生物に導かれるように入ったワームホールの先にあった出処不明のオーバーテクノロジー戦闘車両「ソフィア-Ⅲ」を発見したところから過去に再び起きた氷河期時代の地底都市跡を探索するところから物語が始まる。
グラフィックやサウンドはファミコンを意識しているが、操作系は各ボタンに割り振られている等操作としてはスーパーファミコンのコントローラに近い。
2019年3月には続編「ブラスターマスターゼロ2」がSWITCHで配信された。
2021年7月29日には最終章と銘打った『ブラスターマスターゼロ3』がNintendo Switch、PlayStation 4、Steam、Epic Games Storeで配信予定。⇒公式サイト
『3』までの3作品(DLC全種込)セットされ、キャラボイスまで付く『ブラスターマスター ゼロ トリロジー メタファイトクロニクル』が『3』と同日の7月29日にパッケージ版で発売予定。
こちらの対応機種はNintendo SwitchとPlayStation4。⇒公式サイト
登場人物
※声優はトリロジー版のみ収録。
- ジェイソン・フラドニック
CV:小野賢章
今作の主人公であるロボット等の機械工学の天才児の少年。冷静沈着であるが好奇心が強い性格。
ある時、カエルによく似た地球上には存在しないはずの謎の生物「フレッド」を発見し飼育するも逃がしてしまった事で偶然発見した「ソフィア-Ⅲ」に導かれるように乗り込み地底世界を探索する事となった。
メタファイトシリーズ主人公恒例の「自分の背よりも高い所から落ちるとミス」は健在。
実はメタファイトの「ケイン・ガードナー」は海外版メタファイト「BlasterMaster」ではこの名前である。なお、海外版メタファイト「BlasterMaster」のストーリーも今作とほぼ同じ。
- イヴ
CV:宮崎珠子
地底都市跡の廃墟内に倒れていたところをジェイソンに助けられた謎の少女。記憶喪失になっており、名前以外は思い出せていないが、何故か「ソフィア-Ⅲ」の整備ができるらしい…。救出後はソフィアに常に搭乗して無線でサポートしてくれる。
どうやら名前の元ネタは小説版でメタファイトのジェニファーにあたる人物らしい。
- フレッド
カエルによく似た謎の生物。捕獲して飼育するもある時飼育ケースから逃げ出しワームホールの先にある地底で行方不明になってしまうがジェイソンが「ソフィア-Ⅲ」にてフレッドの居場所をレシーバーで探知できる事を知り、当面はその信号の発信源を追いかける事となる。
ソフィア-Ⅲ
ジェイソンが地下で発見した謎の戦闘車両。メタファイトシリーズにおける「メタル・アタッカー」に酷似しており、ほぼ機能は同じ。過去作のソフィア第三惑星の名を持つこの車両とは…?
物語中ではソフィアと呼ばれる。
メタファイトにおけるメタル・アタッカーでは真上と真横にしか砲身を向けられなかったが、今作では斜めにも向ける事ができる。
装備
MAIN
- ショット(レベル2でHYPER、レベル3でCRUSHER):ソフィアの主砲で初期はレベル1だがレベル3まで上げると威力と破壊可能なブロックを壊せるようになる。基本ショット。
- LASER(レーザーショット):チャージすると地形貫通レーザーを発射可能。チャージしてもこれのみSゲージを消費しない。
- MAXIMUM(マキシマムショット):チャージすると攻撃範囲が広いショットを放つ。基本ショットでは当たらない敵にも当てる事が可能。
- CANNON(キャノンショット):チャージすると着弾時に大爆発する砲弾を発射できる。放物線を描いて発射される為表示されるターゲットを目安に着弾点を決める。ちなみにこの大爆発に巻き込まれるとソフィアも大ダメージを受けるので注意。また、発射時は反動で後退してしまう。敵や一部トラップをほぼ一撃で破壊可能。
- A.BLAST(アクセルブラスト):長押しでチャージすると、ソフィアが発射方向に後部を向けて車体を固定し砲身を展開してフルチャージが完了するとソフィアのエネルギーを最大出力でほぼ画面全体に発射する。敵や破壊可能なブロック・トラップを一掃できる。ソフィアの装備で最強であるが、チャージに4秒かかりSゲージが一気に空になるので無闇に連発はできない。
SUB
こちらも使用にはSゲージを消費する。
- MISSILE(多弾頭ミサイル):前方に広がって3発発射されるミサイル。
- THUNDER(サンダーブレイク):真下に発射される雷撃。水中で発射するとさらに雷撃が拡散する。
- H.MISSILE(ホーミングミサイル):敵を自動追尾するミサイル。連射可能で一度に3発発射可能。
- SPARK(スパークタックル):前方へエネルギーを纏った高速タックル。
- SHIELD.M(シールドマイン):ソフィアの前に敵弾や敵の侵入を防ぐシールドを設置できる。
MANEUVER
- HOVER(ホバー):空中でジャンプボタンを押し続けるとホバリングで上昇。使用するとSゲージを消費する。
- BOOSTER(ブースタージャンプ):連続ジャンプ。使用するとSゲージを消費する。
- DIVE(ダイブ):ボタンを押している間水中を自在に移動できる。オンオフ可能。
- WALL:壁や崖、天井をボタンを押している間走る事ができる。オンオフ可能。
DLC
DLCとして以下のキャラクターがEXTRA MODEで始めるとプレイヤーキャラクターとなる。
なお、シャンティとショベルナイトは他社からの参戦となる。
- ガンヴォルト:蒼き雷霆ガンヴォルトの主人公。マイティガンヴォルトと異なりおおよそ原作のアクションが再現されている。ダンジョンだけでなくサイドビューでもダートによるロックオン電撃によって敵に対抗できる。場合によってはソフィアより使い勝手がいい場面も。設定上能力者である為、高い所から落下してもミスにはならない他に壁蹴りで登ったり、ジャンプ力もジェイソンより上。原作とは違い水中では溺れないものの電撃が使えない為、一部エリアのサイドビューでは攻撃がほぼできない。ジェイソンに比べると被ダメージが高く、カゲロウ発動で補う事ができるがEPを消費する為に多数の敵相手だと反撃が間に合わなくなる事も。どちらかと言えばボス戦向き。なお、ダンジョンでは向きを固定して移動が雷撃麟の発動がそのボタンに設定されている為できない。実はこっそりとシアンも出演していたりするが歌で復活させたりするわけではなく「あるスキル」を入手する際の目印としての登場である。彼の乗るソフィア-Ⅲは蒼い。
- えころ:ぎゃる☆がんのキャラクター。サイドビューではジャンプ後にホバリングが可能でガンヴォルト同様に自分の背よりも高い所から落下してもミスにはならない。ダンジョンではチャージショットが可能。二挺拳銃である為縦向きと横向きで弾の連射が異なる。縦だと交互連射・横だと一直線の連射になる為、状況に応じて使い分ける必要もある。なお、彼女の場合はソフィアで攻撃しようが銃で攻撃しようが爆発は全てハートのエフェクトになっている。火力が弱いのでサブウェポンを併用しないときつい。彼女の乗るソフィアはピンクのカラーリング。
- シャンティ:Shantaeの主人公であるハーフジニーの女の子。ブラスターマスターゼロでもベリーダンスによる変身等を駆使して進む必要がある。
- ショベルナイト:ショベルナイトの主人公。ショベルを駆使するのは原作通り。
追加モード
アップデート(version 1.4)でボスラッシュモードとなる「ボスブラストモード」が追加されている。このモードは中ボス含む全ボス敵を倒すタイムを競うモードでDLCキャラも使用可能。
このモードは本編オールクリア後に解放され、アップデート前にオールクリアしていた場合はアップデート後の起動時に解放される。
version 1.5(SWITCH版のみ)では対戦モードとなる「バトルブラストモード」が追加され、ボスブラストモード同様DLCキャラの使用も可能。同時にボスブラストモードのバグ(※)が修正されており、3DS版でも同じくバグ修正が行われversin1.4.1となっている。
また、version 1.5(3DSではversion 1.4.1)では表示言語がエラく多彩になっており、アップデート前の日本語と英語に加えて、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語が追加されている。
※・・・サイドビューのボス選択部屋で生身のまま落ちてミスする(ジェイソンのみ)とエラーを起こして強制終了してしまうバグがあった。
余談
『超惑星戦記メタファイト』をプレイした事がある人にはピンとくる伏線があったりする。また、オープニングデモでジェイソンが着ているシャツにプリントされているのはサンソフトの迷作(?)『いっき』である。
インティ・クリエイツでお馴染みの条件を満たさないままだとバッドエンドが今作にも存在。ただし、隅から隅を探索する癖のある人はむしろバッドエンドを見ないままでクリアしてしまう可能性がある。
『ブラスターマスターゼロ』は『蒼き雷霆ガンヴォルト』のゲームエンジンを使っているという。
また、Nintendo Switch版はわずか二ヶ月で完成したんだとか。
関連タグ
以下重要なネタバレがあります
このブラスターマスターゼロはメタファイトのリメイクというよりもメタファイト自体のその後の時代である事が真エンドで判明する。
イヴとフレッドの正体
何故かソフィアの整備ができるイヴであるが、実は人間ではない。
その正体は地球の技術をはるかに超えた技術で造られたソフィアの整備とサポートを行う「ガイノイド」であった。少なくとも外観は人間としか思えない造形で人間のような体温まで持っている。触れたジェイソンの反応からしてかなり精巧にできている様子。ちなみに続編のブラスターマスターゼロ2では最初からサポートロイドという種族を明かしての登場(フォルムも人外感が際立っている)。
謎の生物であるカエルによく似たフレッドだが、こちらも実は生物ではない。
その正体は惑星探査機であり、探査先に存在する生物に擬態して調査を行う機械であった。
なお、本星との通信を行っておりワームホールを発生させて物を転送できる機能も持つ。
AREA9
エリア8までに一つでも取り残しているアイテムがあるとエンディングで地球をソフィアと共に去ったイヴが何かに侵食される所で終わってしまう(バッドエンド)。そこで謎の「ミュータント・コア」なる脅威の存在が判明する。
全てのアイテムを揃えてラスボスを撃破するとさらに続きが発生し、ソフィアごと行方不明になったイヴを救出しようにも手が無いジェイソン。そこでフレッドが再びワームホールを開く。その先にあったのはソフィア-Ⅲの後継である新型のメタル・アタッカー「ソフィアゼロ」だった。送り主からのメッセージを読んだジェイソンは迷わず乗り込むのだった。
そしてソフィアゼロでソフィア-Ⅲがある超次元に突入する。そこはそれまでのエリアが混在かつ色が反転したような異様な空間が広がっていた。
そして最奥部でジェイソンが見たものは謎のミュータント・コアに侵食されたソフィア-Ⅲの変わり果てた姿「MA-XX 超惑星間万能侵略車両 インベムソフィア」が待ち受けていた。
これまでの冒険を共にしたソフィアが敵の手に堕ち、そしてそのコクピットにはミュータント・コアに取り込まれたイヴもいる。今ここにソフィアゼロVSインベムソフィアの最終決戦が幕を上げるのだった…。
激闘の最中、インベムソフィアが怯んだ隙にジェイソンはミュータント・コアからイヴを取り戻すべくインベムソフィアに潜りこみ見事彼女を救出し、アクセルブラストの一撃でミュータント・コアにトドメを刺して勝利した。
そして穏やかな二人の日々が始まろうとしていた…。
To be Continued BlasterMaster 02