曖昧さ回避
- 『新機動戦記ガンダムW』に登場する機体。本項で解説。
- 『ペルソナ5』『ペルソナQ2』『P5R』に登場するモルガナのペルソナの一体。→メリクリウス(ペルソナ)
機体データ
形式番号 | OZ-13MSX2 |
---|---|
頭頂高 | 16.3m |
重量 | 7.3t |
装甲材質 | ガンダニュウム合金 |
武装 | クラッシュシールド、ビームガン、プラネイトディフェンサー×10 |
秘密結社OZ(オズ)の試作型MS。
ヴァイエイトと共に攻撃と防御の2要素をそれぞれ片方の機体に集約した双子機として製造された。
アビリティレベル
ファイティングアビリティ | 150 |
---|---|
ウエポンズアビリティ | 100 |
スピードアビリティ | 125 |
パワードアビリティ | 130 |
アーマードアビリティ | 130 |
機体説明
OZに身柄を拘束された5人のガンダム開発者が共同開発した試作MS。
名称はローマ神話の神「メルクリウス(マーキュリー)」に由来する。頭部に2本のアンテナを持つ赤い機体は、「最強の盾」を目指した防御型の機体として開発された。
プラネイトディフェンサーは雷神の太鼓を意識したデザインで作られている。
ヴァイエイトと合わせて風神雷神と矛盾になり「同じく『最強の矛』を持つヴァイエイトと戦った場合どちらが勝つのか」というレディ・アンの問いに開発者の一人ドクターJは「パイロットの技量が高い方が勝つ」と解答している。しかし劇中ではOZの捕虜になっていたヒイロ・ユイが搭乗していたくらいで、ヴァイエイトと敵対する描写は特になかった。
プラネイトディフェンサーを駆使してヴァイエイトを守護する機体として作られたためか、防御型であると同時に非常に攻撃的な機体として武装も多い。特に接近戦に秀でた武装を持っており、ヴァイエイトよりもパワーを重視したチューンが施されている。
このような仕様のため、「盾」の役割を謳っておきながらアーマードアビリティはヴァイエイトと同じで、アビリティレベルで最も高いのはファイティングアビリティだったりする。攻撃は最大の防御なりということか。
なお、『ガンダムW』世界においてはガンダニュウム合金を用いた機体を「ガンダム」と呼称している為、本機とヴァイエイトも「ガンダム」のカテゴリーに入る機体である。実際搭乗したガンダムパイロットの一人であるヒイロも「操縦性能はガンダムと同等」だと評価している。「ガンダムを超えるモビルスーツ」として造られたので当然ではある。しかしそれでも「ガンダム」と呼ばれないのはツバロフが大のガンダム嫌いだからか、はたまたやはりあの顔をしていない為だろうか。
「ガンダムを超えるモビルスーツ」をコンセプトに開発されているがガンダムのトータルアビリティレベルを微妙に下回っている。
よく明確に性能を示すものと勘違いされているが、アビリティレベル自体が「あくまで目安で絶対のものではない」とバイブル等で語られているのであまり参考にならない。
武装
プラネイトディフェンサー
背部に搭載された遠隔操作で電気フィールド(電磁シールド)を形成し実弾・ビーム攻撃を無効化する。
詳細は該当項目を参照。
クラッシュシールド
中心にビームサーベルが設えられた円型の盾。電磁場フィールドが組み込まれているため実弾とビーム双方への防御が可能となっている。これは、G-UNITに登場する「EMFシールド」と同様で開発系譜から原型となった技術とされる。
なお、模型での設定でこれはビームの発射口で、相手の攻撃を防ぎつつ近距離~中距離・高出力のビームで相手を粉砕すると記述されていたが、TV本編ではビームサーベルのように斬り掛かっている事もあり、ゲーム作品でもビームサーベルとして扱われている。
イメージとしてはガンダムデスサイズのバスターシールドから推進機能を除いたものと思っていい。
この武装の粒子加速技術を応用発展させたのがアルトロンガンダムのツインビームトライデントである。
ビームガン
牽制用の小型ビーム銃。取り回しに優れている。
劇中の活躍
ガンダム開発者達がOZの兵士達にメリクリウス(とヴァイエイト)の機体説明をしている最中、OZに潜伏したヒイロがヴァイエイトを起動しビームキャノンを使って開発者もろとも殺そうとするも、とっさに開発者達がプラネイトディフェンサーを発動させて不発に終わらせる。この時トロワもOZに兵士として潜入していたためヒイロはOZに捕虜として捕らえられた。
捕虜となったヒイロはパイロット性能の高さからOZのメリクリウスのテストパイロットに指名され、トロワ駆るヴァイエイトと共にOZに接近するゼクス・マーキス及びトールギスの捕獲を命令される。この時、ヒイロとトロワはゼクスと戦いつつ、護衛についていたモビルドール(トーラス)全機を壊滅させるという荒業を成し遂げている。OZ(というよりロームフェラ財団)涙目である。
カトル・ラバーバ・ウィナーがウイングガンダムゼロに乗り込みコロニーを破壊したという情報が流れた時はウイングゼロ鹵獲に再び出撃させられる。しかし、カトルの様子がおかしいことをすでに察していたヒイロはカトルを機体もろとも殺そうとしていた。そんな中ゼロシステムに取り込まれ復讐に駆られたカトルと交戦中ヒイロをかばってトロワのヴァイエイトが爆散。カトルが正気を取り戻した後も残ったヒイロはメリクリウスで戦い続けたがヒイロが力尽きたため機体ごとOZに捕獲された。
OZ基地でウイングゼロのテストパイロットにされ、ゼロシステムに取り付かれ暴走するヒイロを説得しようとカトルがメリクリウスに乗り交戦の末機体は中破する。その後、ウイングゼロを破壊するために機体は自爆させられた。
その後物語終盤でモビルドールとしてヴァイエイトとともに再登場。ヒイロのデータを組み込んでおり、ピースミリオンに機密データを持っていこうとしたヒルデ・シュバイカーを殺そうとするも助太刀に来たデュオ・マックスウェルのガンダムデスサイズヘルにヴァイエイト共々破壊された。
関連動画
バリエーション
メリクリウス・シュイヴァン
漫画『新機動戦記ガンダムW DUAL STORY G-UNIT』に登場。
ヴァイエイト・シュイヴァンと対を成す後継機としてOZプライズの防御用試作型MS。
詳細は該当項目を参照。
ガンダムカスター
漫画『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』に登場。
ガンダムポリュクスと対を成すジェミナス・タイプの可変MS。メリクリウスのデータを用いているため、防御に特化している。
立体物
ガンプラ
1/144スケールのプラモデルとして登場。2000年版にリリースされたリニューアル版にはOZパイロットスーツのヒイロのフィギュアが付属する。
2020年9月にはHGAC版がプレミアムバンダイ限定商品として登場、ヴァイエイトとセット商品となる。
アクションフィギュア
リアルタイムでは特にリリースはなかったが、2013年にROBOT魂がヴァイエイトとセットでプレミアムバンダイ限定で発売された。
関連タグ
新機動戦記ガンダムW 雷神 矛盾 盾 プラネイトディフェンサー ヴァイエイト
ガンダムデスサイズヘル(アクティブクロークにプラネイトディフェンサーの技術を応用)
アルトロンガンダム(ツインビームトライデントにクラッシュシールドの技術を応用)
ザンネック:前々作に登場。本機と同じく雷神をモチーフにしたモビルスーツだが、こちらは火力と長距離射撃がメインの機体(寧ろ役割自体はヴァイエイトに近い)。一応、バリアも持っている。
ガブル:次回作に登場。ある意味メリクリウスよりもっと防御力に振ったらどうなるかを示した機体。