「こんなに月も紅いから本気で殺すわよ。
楽しい夜になりそうね」 (自機:霊夢)
「ふふふ、こんなに月も紅いから?
暑い夜になりそうね」 (自機:魔理沙)
「永く生きていると必要なものばかりになって困るのよ。
日常のどうでもいいことが重要になってくるの」
概要
種族 | 吸血鬼 |
---|---|
登場作品 | 『紅魔郷』6面ボス、『妖々夢』咲夜ED(全),霊夢ED(霊符)、『香霖堂』4-5,13話 |
『萃夢想』自機、『永夜抄』自機、『三月精』1-2部、『文花帖』書籍,LV7 | |
『花映塚』咲夜ED、『求聞史紀』キャラ解説、『儚月抄』本編主要キャラ | |
『緋想天』自機、『非想天則』自機、『茨歌仙』16,21,33話、『鈴奈庵』6話、 | |
『輝針城』咲夜ED(妖器使用)、『弾アマ』最終日、『秘封ND』悪夢日曜 | |
『グリウサ』弾幕大会、『智霊奇伝』1章主要キャラ | |
二つ名 | 永遠に紅い幼き月(紅・緋)、紅い悪魔(永・求)、永遠に赤い幼き月(萃)、紅色の世界(文)、濃霧の吸血鬼(緋)、紅色のノクターナルデビル(鈴)、紅魔館の吸血鬼(智) |
能力 | 運命を操る程度の能力 |
危険度 | 極高 |
人間友好度 | 極低 |
主な活動場所 | 紅魔館近辺 |
テーマ曲 | 亡き王女の為のセプテット |
※危険度・人間友好度等の評価は作中人物の稗田阿求が行っている。
レミリアスカーレット(Remilia Scarlet)
『東方紅魔郷』の舞台である紅魔館の主で、500年以上の歳月を生きてきた吸血鬼の少女。『紅魔郷』の異変「紅霧異変」の原因にしてラスボス。
また、紅霧異変以前に発生した吸血鬼異変の主犯でもある可能性が高い。
吸血鬼としては少食で人間から多量の血が吸えず、吸い切れない血液をこぼして服を真っ赤に染めるため「スカーレットデビル(紅い悪魔)」と呼ばれている。
ヴラド・ツェペシュの末裔を名乗っており、スペルカードにも彼の名を冠した物があるが、実際の血縁関係にはない。
フランドール・スカーレットという血の繋がった妹がいる。フランからは基本的に「お姉様」と呼ばれているが、「あいつ」と呼ばれることもある。
呼び名としてはレミリアが一般的。友人のパチュリー・ノーレッジからは「レミィ」と愛称で呼ばれ(当初はお嬢様呼び)、紅魔館のメイド長である十六夜咲夜と館の門番である紅美鈴からは「お嬢様」と呼ばれている。
当初は妖霧によって日光を遮り、自身の弱点を克服しようとしていた。しかし人間では短時間しか妖霧に耐えられないため家の外に出られず、また太陽の光が届かないことから薄暗く寒い夏が訪れてしまった。これの解決に動いた博麗霊夢や霧雨魔理沙らと戦うこととなる。
『紅魔郷』6面初登場時、その赤い月をバックにしたステージ演出と魅力的な台詞回しで高い人気を獲得した。……が、それ以降再登場する度に幼い性格を露見してしまうことがあり、そのカリスマ性の急暴落ぶりは俗に「カリスマブレイク」と呼ばれる。
ただし彼女のカリスマは本人の人格ではなく、彼女の属する「吸血鬼という種族そのもの」に対する畏怖の面が強いため、そういう意味ではカリスマを失ってはいない。そのカリスマはあの方譲りである。
その後
主人公に敗れてからは霊夢に懐くようになり、家のことは咲夜に任せて(押し付けて)博麗神社に遊びにやって来たりしている。
以降の書籍やゲームへの出演は従者の咲夜とセットでいることが多く、出番も比較的多い。
『東方永夜抄』エンディングではロケットを製造して月へ行くことを目論んでおり、『東方文花帖』ではそのための材料を咲夜に集めさせようとしていたことが明らかになった。
このときは製造に至らなかったが、『東方儚月抄』では八雲紫から八雲藍を通して月の都へ忍び込む計画を持ち出されたことで「月」への憧れが再燃。この提案には同調しなかったもののこれとは別に自力で月の都に向かうことを計画し、咲夜にロケットに関する資料を集めさせ、パチュリーにはロケット本体を製造させた。
『東方茨歌仙』では紅魔館に下働きとして住みついたホフゴブリンをこき使う様子が描かれている他、モブとして紛れ込んでいるシーンも多数見受けられる。
『東方鈴奈庵』ではメインの回があり、いずこからかペットとしてチュパカブラ(当初レミリアらは別の名前で呼んでいた)を手に入れている。ホフゴブリンの方は怒鳴ったり踏みつけたり、となかなかに散々な様子ではあるが、チュパカブラの方は大変可愛がっている模様で、とある夜の宴会ではこのことを霊夢に楽しそうに語っている。曰く、その可愛さの由来は「珍しさ」にも多分に関係しているようである。
『東方智霊奇伝』において館内で殺人事件(仮)が起こった際は、今までの尊大さに比べて思いのほか常識的な反応であった。最近は周りのほうが常識がないように見えるから…かもしれない。
種族
元々はブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』に端を発する悪魔である。
幻想郷の歴史では比較的浅い妖怪(初めて現われてから数百年程度)であり、妖怪としては若造もいいところなので年配の妖怪には若輩者扱いされるが(とは言っても500歳超えであるため我々よりは遥かに年上)、スペルカード制定の原因となった吸血鬼異変の一件で幻想郷での影響力は高く、その中で最も強大な力を持ち、若輩であっても今や幻想郷のパワーバランスの一つを担っているというから凄まじい。
吸血鬼だから当然だが、主な食事は人間の血液。血を吸い尽くされた者は死ぬ事も幽霊になる事もできず、ゾンビとなって暫く動いた後に日光で消滅するという。
しかし彼女は少食なために血を吸い尽くすまでは至らないらしく、せいぜい貧血になる程度で済むとのこと。
かわいらしい容姿に反してかなり強く、眼にも止まらぬスピード、岩をも砕くパワー、思い通り悪魔を操る魔法力と言った反則的な身体能力を持ち、小手先のテクニックを無視する。しかしパワーファイターというわけではなく、武器としては矢と蝙蝠を扱う。蝙蝠は無尽蔵に湧く。
(東方永夜抄のManual)
日光に弱くても、肉体も非常に頑丈に出来ており、蝙蝠一匹分でも残れば、いつでも再生可能である。
(東方萃夢想の上海アリス通信.txt)
『東方求聞史紀』によれば、吸血鬼は驚異的な身体能力と魔力を誇り、樹齢千年を超える大木を片手で掴んで持ち上げ、瞬きする間に人間の里を駆け抜け、一声掛けるだけで大量の悪魔を召喚し、自らを大量の蝙蝠に分解し、さらには霧状にまで細かくし何処にでも入り込み、頭以外が吹き飛ぶ怪我を負っても一晩で元通りになるという。『儚月抄』ではとある魔法によって焼けた右手を即座に治癒していた。
補足:筆者である稗田阿求は、過去の資料から得た情報と自らの予想とを交えて書いているため、設定txtや他の書籍と異なり信頼性に欠ける点がある。
ただしその強さに比例して数多くの弱点も挙げられている。
日光に弱い、流れ水を渡れない、にんにくは苦手、鰯の頭なんてもってのほか、と散々だが、十字架には強い。というか彼女は、なんでそんなもんにやられなきゃいけないのかを常々疑問に思っているらしい。 何より自分の代表スペカが十字架の形をしている。
この内、流れ水やにんにく・鰯の頭・折った柊の枝・炒り豆は吸血鬼が「鬼」でもあるという事が理由である。
ただ、パチュリーは、こういった強大な妖怪の常として、最大の弱点を隠すために小さな弱点をわざと曝しているのではないかと考察しており、まだまだ不透明な部分はある。
自分が吸血鬼だと象徴するためなのか、『鈴奈庵』で寝室のベッドの上に薔薇を詰めた棺桶を乗せて寝ていることが明らかになった。ベッドか棺桶かも長年不明だったが、まさかの両方(コレクションも一緒に抱えて寝ているのか結構散らかってる)。
尚、レミリアは吸血鬼にしてはかなり変わっている。
妹のフランドールは引きこもりがちでわざわざ日光の下に出向かないなど吸血鬼らしいのだが、レミリアは宴会に度々出向き、挙げ句の果てには思いつきで月に行こうとしたレベルで、外に出ないのが基本な吸血鬼に反して、バイタリティの塊みたいなところがある。
わざわざ豆料理大会に参加したり、納豆好きだったり。儚月抄で海に興味津々だったり、羽が傘からはみ出ていることを指摘されたり、吸血鬼の最大の特徴である血が上手く吸えなかったり、なぜか欺瞞だらけである。
容姿
青白い銀髪(ウェーブのかかったミディアム~セミロング程度)、もしくは水色の混じった青髪に真紅の瞳。
人間で言えば10歳にも満たないような背の高さだが、背中に大きな翼(通称悪魔羽)を持つためシルエットは大きい。
俗に「ZUN帽」と呼ばれるナイトキャップを被っている(通称ドアノブカバー。実際描く時にドアノブを模写すれば巧く描けたりする)。色は白の強いピンクで、周囲を赤いリボンで締めている。結び目は右側で、白い線が一本入っている。
衣服は、帽子に倣ったピンク色。太い赤い線が入り、レースがついた襟。三角形に並んだ三つの赤い点がある。
両袖は短くふっくらと膨らんでおり、袖口には赤いリボンを蝶々で結んである。左腕には赤線が通ったレースを巻いている。
小さなボタンで、レースの服を真ん中でつなぎ止めている。一番上にはS字状の装飾があるが、永夜抄時の衣装では付いていない。
腰のところで赤い紐で結んでいる。その紐はそのまま後ろに行き、先端が広がって体の脇から覗かせている。
スカートは踝辺りまで届く長さ。これにもやはり赤い紐が通っている。
『東方香霖堂』では少しデザインが違う。
- 香霖堂のレミリア
『東方儚月抄』では紅魔館で開催したパーティにてドレス姿も披露している他、先述の帽子を脱いでその代わりに頭巾をかぶる様子も見られる。
- 儚月抄(ドレス姿)のレミリア
- 『東方外來韋編 弐』の表紙のレミリア
性格
その本質は尊大かつわがままで、非常に飽きっぽいという見た目通りの幼い思考。 常日頃から退屈しており、気まぐれで突拍子も無い事を思いついては周りを振り回している。
年相応の老獪さはあるものの、吸血鬼という種族へのプライドを除き、先進的で新しいものや知らないものに対する偏見などが特にないため、豆撒きを知り実際にやらせたり、漫画を(部下と)貸し借りしたり、漫才めいたやりとりをするなど、子供のように振る舞うことを全然気にしないタイプだと思われる。
『東方紅魔郷』ではまさしく深窓の令嬢といった感じで、どこかとぼけたところがむしろ不気味で、強大な妖怪としての得体の知れなさを感じさせていた。
しかし『東方萃夢想』以降の作品では、幼子供のような我儘さが目立ち、妙に自信に満ちたキャラへと変化。
口調も初期は丁寧なものだったが、現在ではややボーイッシュでフランクな話し方。
そのため紅魔郷では主人公たちの前でキャラを作っていた可能性がある。
もしくは、普段はスイッチが入っていないオフの状態なのかもしれない。
だが頭の回転はとても速く、考察や駆け引きも得意。
ただしその場のノリと思いつきで生きているタイプなので権謀術数を巡らしたり……という描写とかは全く無い。
『萃夢想』では、妖怪退治は人間がするものだと考えつつ、その相手が人間に任せたら危ない存在だと感じたら、人間達を肉弾戦で動けなくさせてから自身が倒しに向かう(本人曰く、みんなが鈍くて痺れを切らしただけらしい。要はツンデレ。)など、面倒見の良い一面もある。
他にも妖精メイドの体調を気にかけ、彼女らの休養のためのパーティーをやるなど、優しい面もある。
ただし、興味の無い相手には冷酷無比。 人間友好度は極低という評価だが、力を認めた人間とは普通に付き合う為、ただの人間では遊び相手にはならず、食料にしかならないからだと思われる。
『緋想天』では完全にカリスマが崩壊しており、文ルートにある「ぎゃおー! たーべちゃうぞー!」は紅魔館への(武力行使をした上での)潜入取材を行った文との漫才とも言える掛け合いの中で生じた迷言。ノリがいい。
文は「これが伝説のモケーレムベンベの姿なのでしょうか!」と返したが、レミリア当人はモケーレムベンベのことを知らなかった。もっともこのつぎに文が「今日は乗ってきた方ですね」とも言っていることから、度々このような漫才めいたやりとりを行っているのかもしれない。
『東方三月精』で美味しそうに年越しソバを啜る姿なんかカリスマなんて微塵も感じられず、
『東方儚月抄』では飽きたら敵地のド真ん中で寝るという豪胆さを見せ、
『東方茨歌仙』では豆料理大会に参加したり、お子様フォークを使って西洋タンポポの料理を食べて「タンポポ にがーい まずーい」と言って涙目に、などコミカルな描写が多い。
公式でもお子様キャラとして固まってきている感がある。
『東方鈴奈庵』ではペットに逃げられ涙目になるも、春河もえ氏の絵もあって桜の下で酔いつつ、霊夢に「珍しいってだけで魅力じゃん」と楽しげに笑っている様子は人間離れした妖しげな美しさでこれまた新たな一面を見せつけた。この回はレミリア好きには必見。
周囲との関係
紅魔館内では、圧倒的な能力を持つ妹、銀の武器を使う瀟洒なメイド、水や太陽の魔法を使う友人、気を使う居眠り門番など、吸血鬼の弱点である武器や能力を持つ存在たちを従え、全員彼女の元で仲良く(?)同居している。
やはり他者を惹きつける魅力を持っているのだろう。
さらに言えば全員クセが強く個性的なメンバーばかりだが、彼女はそのトップに立ち全員をまとめているのである。
館の住人もレミリアから命令されて紅魔館にいるのではなく、本人達が自分の意思でレミリアの側に控えていることが示唆されている。
また小悪魔以外、館の住人全員と繋がりを持っているのはレミリアのみ。
しかも他の住人はレミリア以外の横の繋がりが曖昧なせいで、最近じゃ主のレミリアがいないとまとめ役を失って真っ先に解散しそうな勢力とか言われている。
紅魔館の住人
従者にあたる咲夜は、レミリアに忠誠を誓っているがあまり敬ったりはしない。
むしろ年々咲夜の天然っぷりが露呈しているせいか、レミリアが振り回されている感じがある。二人の組み合わせはゲームのみならず書籍でも多岐に渡り登場している。
霊夢に敗北した事については「やっぱり人間って使えないわね」と辛辣な評価を下しているが、直後に「咲夜は優秀な掃除係。おかげで、首一つ落ちていないわ」とも述べている。
要は「人間の割に咲夜は優秀」ということなのだろう。
咲夜のことは「咲夜も不老不死になってみない?そうすればずっと一緒に居られるよ」と言う程度には気に入っている。
居候兼友人たるパチュリーとは東方の組み合わせでも数少ない“親友”とされている。
引きこもりがちで人との付き合いに難のあるパチュリーに自分を愛称で呼ばせているほど仲が良い。パチュリーもレミリアの無理難題になんだかんだ付き合っているようにみえる。
主人と従者であるにもかかわらず、なんと漫画を貸し合っている仲。関係は非常にフランクである。
お互いに名前に紅、スカーレットと同じ色をさしているが関連性は不明。
ちなみに『智霊奇伝』では、フランにポンコツ呼ばわりされた美鈴を笑っていた。
フランの登場回数が少ないため、お互いどう思っているのかは殆ど描写がない(書籍の『文花帖』、『智霊奇伝』のみ)。
フランから普段「お姉様」と呼ばれているが、文花帖では普通に「あいつ」と呼ばれた。レミリアもさして気にとめず、その後も会話が進んでいる。
とはいえレミリアの方も「ああ、そうか、あいつのこと忘れてたわ」と妹の存在を忘れたりしていたが。
しかしグリウサでは二人で花火大会に参加したりと信頼関係はあるようなので、要は軽口や悪態をつけるくらいには仲がいい、ということだろう。現実の親兄弟を想像すると分かりやすい。
『智霊奇伝』では、フランは姉が自分を疑ったことで暴れる口実が作れたと感謝し、そんな妹に呆れがちに苦笑するレミリアが描かれた。度々こういった人外らしいやりとりがあるのかもしれない。
それ以外との関係
公式には他人との関係はあまり良くないとされていて、
『東方永夜抄』の「キャラ設定.txt」では"吸血鬼含む悪魔は、人間からも妖怪からも無条件で嫌われる種族"
『東方萃夢想』の「上海アリス通信.txt」では”強大過ぎる程強大なので、周りはいい迷惑である。”
『東方求聞史紀』(阿求評)では"人間だけではなく、妖怪に対しても友好度は低い"と書かれている。
『求聞史紀』では"同時に彼我の能力差を分析する洞察力も持ち合わせる"とされ、『東方儚月抄』ではその行動目標に月の都の侵略を掲げつつも、それだけが目的で行動したわけではなかったことが小説版にて語られている。
実際、興味を失って敵地のど真ん中で寝ていたり、飽きて今度は海に興味を持ってプールを作ったり、面白そうだからという理由でやっている節がある。
その所為か、他人と平等に接する霊夢とは紅魔郷エンディングで絡んだり、神社に遊びに行ったり、『儚月抄』で月旅行に協力してくれたお礼に霊夢を自作の海(室内プール)に誘おうとしたりするなどといった姿が見受けられる。
月旅行には魔理沙も同行しており、悪態をつきつつも仲の良い様子がうかがえる。
他にも二人を自身が主催したパーティーなどに招待したり、宴会に出向いたり、基本的に仲は良好の模様。
八雲紫とはあまり仲が良くないのだが、『儚月抄』では表で戦闘を起こす事で実力派を引き付ける囮役として抜擢される(紫は頭脳派を引き付ける囮を自ら担当)。
本人が前に出てガンガン暴れまわるタイプなので、暗躍したがる紫との相性が皮肉にもよかったりする。
紫からはレミリアが「苦労を楽しもうとする余裕の心」を持っているとして、自身や外の世界の効率ばかり考える人間と比較していた。
また、紅魔館には謎の入手ルートがあることが示唆されている。明言されてないが紫が絡んでいる可能性もあるかもしれない。
戦闘能力
戦闘スタイルは跳躍による短距離の高速移動を繰り返すことで相手を攪乱させるスピード型。
だが霊夢達曰く、力では鬼の伊吹萃香に、速さでは天狗の射命丸文に劣っており、 挙げ句の果てには「実は大して取り柄がないんじゃ?」と言われる始末。
しかし比較対象の二人はそれぞれの種族のトップクラスであり、逆に言えばレミリアは鬼に次ぐ怪力と天狗に次ぐ速度を備えたハイブリッドとも言える。 裏を返せば天狗より力が強く鬼より速い。圧倒的な力を持つ吸血鬼という種族に恥じない戦闘能力を持った悪魔と言える。
また力技を使う事が嫌いらしいが、儚月抄では綿月依姫とのスペルカード戦にて体術を多用していたらしく、依姫からは「体当たりばかりじゃなくてスペルカードを使ってみたら?」と言われている。咲夜や美鈴も併せて、紅魔館は体術を得意とするキャラが多いような。
東方萃夢想、東方緋想天、東方非想天則といった格闘アクションゲームではオーラで作り出した槍や鎖を攻撃に用いる。
槍はスペルカードの必殺「ハートブレイク」、神槍「スピア・ザ・グングニル」にて、
鎖はスペルカードの運命「ミゼラブルフェイト」、必殺技のチェーンギャングで使用する。
能力
運命を操る程度の能力
現在の世界観での初作品である紅魔郷から登場するキャラクターなのだが、この能力が明確に使われた事はまだ無いため、どのような能力かはイマイチ不明。
求聞史紀によれば"周りにいると数奇な運命を辿るようになり、一声掛けられただけで、そこを境に生活が大きく変化することもある"と言い、珍しいものに出会う率が高くなるらしい。
怪我をして倒れていた者を紅魔館の誰かが助けたことがあったらしいが、この場合は"のたれ死ぬ筈の運命を、別の運命に変えられた可能性もある"とされている(変えられた運命次第では、人妖になってしまう事もあるという)。
案外、館の住人もこのレミリアの能力で運命をレミリアの元にいる運命に変えられたのかもしれない。
このように、「運命」などという実体のない不確定要素を任されたためか、この能力を自力で行使できない可能性が高い。
未来予知
最も具体的で説得力が高い説。
妹のフランドールは、レミリアの能力は将来の出来事が判るというものらしいと語ったが、それは「あいつ(レミリア)の口癖」であって判る振りをしているだけだとも言っている。
元ネタ
ZUN氏は公言していないため、下記はあくまで推察である
- スカーレット(scarlet)
東方紅魔郷の「紅」。
「高貴」や「罪悪」といった意味合いを伴い、英語圏において名字、女性の名前として使用される。
レミリアはツェペシュの末裔を勝手に称しており、ヴラド・ツェペシュは15世紀ルーマニアのワラキアの領主であり、当時のルーマニア人には名字がなく、ファーストネームの後ろに通称や異名、別称をつけて個人を区別していた為、正式な苗字ではない可能性もある。
またレミリアという名も、
墮天使「レミエル」(レミエル(Remiel)に「ia」をつけると「レミーリア」(Remielia)。)や
アルジェリアのティアレット県の地名にBled Remiliaがあったりする。
・Emiliaからの派生
語源はラテン語のaemulusで、意味はrivalになる。同じ語源からの派生した単語にemulateがある。
この辺りの時代に名前の頭文字などを変え読み方を変えることはやや異端。変わっている。
- 運命を操る程度の能力
ローマ神話に運命の女神・フォルトゥナという月に例えられた「全世界の支配者たる運命の女神」がいる。レミリアのスペルカードに「支配者(デーモンロード)」の付いたものがある。
しかしこれは後の作品に登場する稀神サグメの方が元ネタとして合っているかもしれない。
- 服装についてる3つの点
ワンピースの襟に3つの点があり、証明などで使用される、数学記号の説がある。
運命を操る能力に関連付けられる。
∴(ゆえに、therefore)と∵(なぜならば、because)
- ヴラド・ツェペシュ
実在の人物。15世紀ルーマニアのワラキアの領主。串刺し公の異名で知られる。
レミリア自身、彼の末裔を勝手に名乗っている。
ツェペシュは吸血鬼のモデル、始祖とも言われている。
- 女吸血鬼カーミラ
レ・ファニュの『カーミラ』に登場する女吸血鬼カーミラ。
『カーミラ』では女吸血鬼カーミラが棺の中で血だまりに浸かっていたというシーンがある。
レミリアの多くの血を零して服を真っ赤に染める点に該当する。
紅魔郷発表時点(2003年)でちょうど500歳だとすると、ノストラダムスと同い年というのはちょっとしたトリビア。
スペルカード
スペルカード名 | E | N | H | L | EX | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
天罰「スターオブダビデ」 | ◯ | |||||
神罰「幼きデーモンロード」 | ◯ | ◯ | ||||
冥符「紅色の冥界」 | ◯ | |||||
獄符「千本の針の山」 | ◯ | ◯ | ||||
呪詛「ブラド・ツェペシュの呪い」 | ◯ | |||||
神術「吸血鬼幻想」 | ◯ | ◯ | ||||
紅符「スカーレットシュート」 | ◯ | |||||
紅符「スカーレットマイスタ」 | ◯ | ◯ | ||||
「レッドマジック」 | ◯ | |||||
「紅色の幻想郷」 | ◯ | ◯ |
自機
CPU限定
スペルカード名 | ステージ | 備考 |
---|---|---|
魔符「全世界ナイトメア」 | LEVEL7 SCENE2 | |
紅符「ブラッディマジックスクウェア」 | LEVEL7 SCENE4 | |
紅蝙蝠「ヴァンピリッシュナイト」 | LEVEL7 SCENE6 | |
神鬼「レミリアストーカー」 | LEVEL7 SCENE8 |
デッキ
スペルカード名 | cost | 備考 |
---|---|---|
必殺「ハートブレイク」 | cost2 | |
夜符「デーモンキングクレイドル」 | cost2 | |
紅符「不夜城レッド」 | cost3 | |
夜符「バッドレディスクランブル」 | cost3 | |
運命「ミゼラブルフェイト」 | cost3 | |
神槍「スピア・ザ・グングニル」 | cost4 | |
夜王「ドラキュラクレイドル」 | cost5 | |
紅魔「スカーレットデビル」 | cost5 |
ストーリーモードCPU
デッキ
スペルカード名 | cost | 備考 |
---|---|---|
必殺「ハートブレイク」 | cost2 | |
夜符「デーモンキングクレイドル」 | cost2 | |
紅符「不夜城レッド」 | cost3 | |
夜符「バッドレディスクランブル」 | cost3 | |
運命「ミゼラブルフェイト」 | cost3 | |
神槍「スピア・ザ・グングニル」 | cost4 | |
「ミレニアムの悪魔」 | cost4 | |
悪魔「レミリアストレッチ」 | cost4 | |
夜王「ドラキュラクレイドル」 | cost5 | |
紅魔「スカーレットデビル」 | cost5 |
スペルカード名 | ステージ | 備考 |
---|---|---|
「フィットフルナイトメア」 | 10日目 シーン4 | |
「きゅうけつ鬼ごっこ」 | 10日目 シーン9 |
スペルカード名 | ステージ名 | 備考 |
---|---|---|
紅魔符「ブラッディカタストロフ」 | 悪夢日曜、弾幕夢1 | フランドールとの合同スペカ。 |
紅星符「超人ブラッディナイフ」 | 悪夢日曜、弾幕夢3 | 聖白蓮との合同スペカ。 |
神紅符「ブラッディ十七条のレーザー」 | 悪夢日曜、弾幕夢5 | 豊聡耳神子との合同スペカ。 |
その他
- 吸血鬼だが昼間に出歩いている事も多く、いつ寝ているのかは不明。最近では夜に寝ているorそもそも寝ていないなどと噂されている。
- 会話シーンでは日本語を話す。しかし東方鈴奈庵(読み切り)では、とある問題の解決のお礼として本居小鈴に御礼状をしたためているが、この書簡を横から覗いた阿求によれば、英語で筆記されていたようである。
- スペルカードのネーミングに偏ったセンスのものが多い。特に不夜城レッドと全世界ナイトメアのふたつをよくネタにされる。しかし十六夜咲夜の名付け親は彼女であり、決してセンスが悪いわけではない。
- 好物はB型の血液と納豆。炒り豆は触れると火傷する弱点だが、豆自体は問題がない。
- 流水は吸血鬼の典型的な弱点だが、流れてなければプールも平気。
二次創作
主人公勢と距離が非常に近いため、二次創作界での出番も多い。主役でもサブでも、敵でも味方でもよくこなす。
カリスマで威厳のある吸血鬼、妹や従者に振り回される苦労人、大事なところでヘタレたり、自信だけ高い噛ませ犬キャラ、ただの500歳児まで、なんでもできる芸人枠。
気まぐれやわがままで周囲を振り回しつつも、無邪気でストレートな性格なのでストーリーのスターターとしてよく活躍する。
さらに新しいものに対する偏見や忌避感がなく、何でも試してみる積極性があるため、次から次へと物事への興味が尽きない在り方は作品展開の牽引力にもなる。
日常ほのぼの系やギャグ、シリアスやアクションもOKという全方面が得意な万能キャラだからか、いわゆる「キャラ崩壊」という扱いを受けることが極端に少ない。
原作のレミリアが『冷徹で威厳のある強力な妖怪』と『コミカルなお子様キャラ』の二面性を持っているので、どっちに転んでも違和感が無いのである。
それに関しては「レミリアは何をやってもレミリア」とよく表現される。
形状で例えるならどの角度から見ても同じ形に見える球体である。
カップリング
カップリングは従者の咲夜、妹のフラン、紅魔郷以降よく懐いている霊夢、親友のパチェ、チルノ、萃香、さとり……と様々。
人気の近い古明地姉妹の姉のさとりに妹との付き合い方を相談する関係だったり、人気をネタにしたライバル関係だったりする。
某動画発祥で共通点の多い(カリスマがあり、芸人枠で、周りも個性的、そしてセンスが致命的)豊聡耳神子とも絡みがある。
非公式人気投票
非公式人気投票「東方シリーズ人気投票」においては、第9回東方シリーズ人気投票までの5回の投票で5位が3回、4位が2回と非常に高い順位を誇っている。「東方project人気投票」改称後もフランと共に10位以内をキープし、その人気はトップクラスである。また音楽部門でも、この2人の曲が1位2位を争う形となっている。
詳しくはレミリア・スカーレット(二次創作)も参照。
関連イラスト
関連タグ
亡き王女のためのパヴァーヌ 神槍「スピア・ザ・グングニル」 紅符「不夜城レッド」 魔符「全世界ナイトメア」 バンパイアキス チェーンギャング おぜう DIO
稀神サグメ:シリーズ作品である東方紺珠伝に登場するキャラクター。レミリアと同じく運命に関する能力を持つ。
二次創作
家族・紅魔館関係者
紅魔郷ボス
十六夜咲夜→レミリア・スカーレット→フランドール・スカーレット