概要
前年の『星雲仮面マシンマン』に続くコメディタッチなご町内ヒーロー作品で、マシンマン同様低予算で製作されている。主題歌とエンディングテーマを歌ったのはうっかり八兵衛でおなじみ高橋元太郎(高橋は元々歌手だった)。
1985年(昭和60年)1月から同年9月(または10月)にかけて日本テレビ系列局の一部のほかにテレビ朝日系列局約3局(ただし全局後にテレビ朝日系列を離脱)で全38回(うち4回が「さよなら特集」と銘打って始めと終わりに新撮を交えた再放送のため実質は34話)放送。
原作は石森章太郎とクレジットされているが、実際は玩具先行の企画の色合いが濃い。ただし石森も敵キャラクターのデザインやアイキャッチイラスト、主題歌作詞で関与している。
メインライターは高久進。
あらすじ
子どもの泣き声を聞くとダイヤモンドを吐き出す魔神ゴーラ像を手に入れた犯罪組織デスターのドクターQは世界征服の軍資金を得るべく子供たちをいじめて泣かせようとする。
海蛇座第III銀河星団の守護神ペガサスから超能力(テレパシー等)とスーパーメカを与えられた水野兄弟は、部屋のタンスの中に飛び込む事で兄弟拳バイクロッサーに変身して、デスターと戦いを繰り広げるのだ。
登場人物
バイクロッサー
バイクロッサー・ケン
大学生の兄・水野 拳が変身する赤い戦士。趣味はプラモデル。
兄弟共通の格闘技に加え、長剣・クロスブレードや専用レーザーガン・バスタークロスなどの近・中距離武装を多く備える。
バイクロッサー・ギン
高校生の弟・水野 銀次郎が変身する青い戦士。趣味はマイコン。
兄弟共通の格闘技の他、専用武装はスリングフラッシャーとクロスシューターの2つだけだが、これらを駆使した中距離戦をこなしつつ、ケンを援護したりもする。
バイクロッサーの関係者
水野 勝子(みずの かつこ)
水野兄弟の母。「子供は黙って親に従うものであり、口答えは許さない」を信条とする典型的な教育ママゴンである一方、女心に敏かったりと変な所でお茶目な一面も持つ。夫の転勤に付いていくため、第14話を最後に本編から姿を消す。
水野 幸介(みずの こうすけ)
水野兄弟の父。東京デパートに勤務する会社員。妻とは反対に理解力があり、「母さんを心配させるな」と言いつつも息子達を陰で支える。序盤の数話のみ登場し、第14話で地方への転勤辞令が下り、妻を伴って東京を離れた。
竹田 あけみ
水野兄弟の近所で開業した何でも屋「キャッツワーク商会」の一人娘。
子ども達をデスターの魔の手から守ろうとするも逆に襲われ、バイクロッサーに救われるのが定番。
第15話以降は勝子からの依頼で、水野兄弟の世話係として彼らの家に来るようになる。
竹田 大吉(たけだ だいきち)
あけみの父で「キャッツワーク商会」のオーナー。
頼りない親父といった風体だが、そそっかしい性格の娘を諫めたりするなど、割としっかりしている。
犯罪組織デスター
詳細についてはリンク先の記事を参照。
主題歌
オープニングテーマ「たたかえ!バイクロッサー」
作詞 - 石森章太郎 / 作曲 - 菊池俊輔 / 編曲 - 馬飼野康二 / 歌 - 高橋元太郎
エンディングテーマ「その名も兄弟拳バイクロッサー」
作詞 - 八手三郎 / 作曲 - 菊池俊輔 / 編曲 - 馬飼野康二 / 歌 - 高橋元太郎
余談
- 後年「怒り新党」で明かされたが、関東キー局では裏番組が社会現象になったあの「夕やけニャンニャン」だった事もあり、平均視聴率は4.9%だったそうである。
- 当初はバンダイがスポンサーに付いていたが、玩具の売り上げ不振が原因でDXケンローダーとDXスターコアが発売中止になった。34話での打ち切りはそれが原因と言われており、最後の数話は野村トーイやカバヤ食品も付いていた。
関連項目
宇宙鉄人キョーダイン:同じ原作者の赤と青の兄弟ヒーロー繋がり。第11話から同作一部音楽の流用が行われた。