曖昧さ回避
- 他の物体を支えたり固定したりする物・構造。例:「ベアリング=軸受け」。
- (特に契約によって)物事を継承すること。「下請け」などの形の方が多い。
- 評判・反響・人気を表す俗語。「ウケる」の記事を参照。
- スポーツやゲームにおける防御側の役割。
- (主にボーイズラブにおいて)カップリング表記で右側に置かれるキャラの役割。
- あさイチの出演者が、直前に放送されている連続テレビ小説の感想を話すこと。
本稿では対義語が「攻め」になる4.5.について取り扱う。
4.の概要
攻撃/防御それ自体を目的として行うスポーツやゲームの世界では、「絶対に攻撃を回避できない場面」というものがしばしば発生する。
分かりやすい例が将棋で、自分が一手指した後は必ず相手が一手指し返す。そうでなければ競技が成り立たないからである。
そうした時、いかに相手の攻撃を少ない被害で「受け止める」か、あるいは「受け流す」かという思考が生まれてくる。それらを総称して「受け」と呼ぶ事がある。
中には役割を超えて戦略としているプレイヤーもおり、「ひたすら受動的な動きに徹してカウンターや自滅を狙い続ける」といった作戦も存在する。先述の将棋ならば「受け将棋」という名前で確立している。
現実の戦争で言うなら「始める前から勝ち筋を籠城一択に絞る」ようなもので、積極的に仕掛けるならまずあり得ない想定になる。戦場も戦力も固定化されていて、増減が無いか、あったとしても可視化できるスポーツやゲームならではの戦略と言える。
失敗すれば後が無い事には変わりがないため、一般的に上級者向けとされる。成功させるには単に経験を積むだけでなく、それに特化した準備や訓練が必要となる事も少なくない。
なお、これで相手に競り勝っても3.的な「受け」は保証されないのであしからず。
関連項目
5.の概要
以下、解説に性的な表現が含まれます。 |
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ボーイズラブ(BL)における「受け」
ボーイズラブにおいては、攻めキャラの名前×受けキャラの名前というように「攻めを左(先)に・受けを右(後)に表記する」という鉄則がある。
つまり、「相手の男性器を受け入れる」側が「受け」となるわけである。
後述する「誘い受け」や「襲い受け」のように、主導権を握っていたり積極性に迫ったりしていても、最終的に挿入されればそれは「受け」なのである。
それ自体が一種の属性になっているとも言え、4.で例えるなら「どこからどう見てもペラッペラな紙防御が受け戦法で勝つと言い出した時に抱くであろうおまえは何を言っているんだ感」を想像すれば、分類の重要性が少しは理解できるかもしれない。
性描写が無い、もしくは前戯止まりの場合は「もしそうなったら」と仮定して受け攻めが決められる。「逆カプ」はややこしいと言われる所以であり、同時に創作の面白い過程でもある。
その他途中で攻守交代したり(リバ)、半端に指や性具(食物、医療器具、触手などを本来の目的以外で使用する場合を含む) だけ挿入するといったパターンも考えられるが、少なくとも現代日本では稀な展開であり、全てのルールが確立しているわけではない。
ただ、むしろそれ故に、無用なトラブルを避けるため(たとえネタバレになったとしても)あらかじめその旨を明記しておく事を強くお勧めする。
「受け」いろいろ
※50音順(具体例は、人によって解釈が異なるのでここには書かない事とする)
- 襲い受け = 自分から攻めを押し倒すほど積極的に肉体関係を迫る受け。
- 男前受け = 行動や性格が男前な受け。
- 乙女受け = 女子力が高くまるで乙女のような受け。あくまで男性に対する評価で、乙女ゲームの主人公とかは含まない(→女主人公受け)。
- オヤジ受け = 文字通りオヤジの受け。表記揺れとして「おっさん受け」も。
- 俺様受け = 攻めに対して尊大な態度の受け。派生して「女王様受け」という概念も。もちろんSMの「女王様」とはまた異なる。
- 筋肉受け = 筋肉質な受け。表記揺れとして「マッチョ受け」も。
- クール受け = そっけなかったり、おおっぴらに愛情を示さない、落ちついた性格の受け。
- 健気受け = 攻めからどんなことをされても一途に慕い続ける受け。
- 小悪魔受け = 小悪魔な性格で、攻めをいたずらに弄ぶ受け。
- 誘い受け = 自分から攻めを誘って肉体関係を持とうとする受け。さらに積極的な行動に出ると上記の「襲い受け」に進化(?)する。
- 女王様受け = 攻めに対して高飛車でプライドが高い受け。
- ショタ受け = まだ幼い受け。
- 初老受け = もうおじいちゃんな受け。
- 総受け = 全てのカップリングにおいて受けになること。ハーレム的な用法と平行世界的な用法とが混在する。対義語は「総攻め」。
- 年上受け = 攻めよりも年上な受け。対義語は「年下攻め」。
- ビッチ受け = えっちなこと大好きな肉食系受け。一般的な「ビッチ」以外に、相手は一人だが回数が極端に多いという用法も含まれる。
- 姫受け = まるでお姫様のように攻めから大事にされている受け。もちろん本物のお姫様の場合はまた別の話。
- 不細工受 = 美形ではない受けのこと。何故かこれだけ慣例的に送り仮名が付かない。
- 平凡受け = 凡人、少なくとも美形とはされない受け。
- モブ受け = モブキャラの受け。二次創作の場合、名も無き端役と完全なオリキャラが混在している。あくまで元彼や浮気相手としての登場に留まり、本来のカップリング相手は別にいる事が多い。
- わんこ受け = 攻めに対してわんこのように懐いている受け。
男女カップリング(NL)における「受け」
男女間の場合、「片方にしか男性器が無い」という物理的な要因によって受け攻めが決定されるため、あえて呼び分ける必要性は基本的に無い。
ただし、「ふたなり」が含まれたり、女性が性具を持ち出すなど極端に「攻め」気質が強い場合は。「男受け」「逆アナル」などの趣向もある。
また「おねショタ」も、「ショタおね」という概念の成立・発展により解釈を巡る争いが発生するようになり、カップリングの明記が求められるようになってきている。この場合プレイ内容までは問われず、「最終的にどちらが主導権を握っているか」程度の基準で判断される事が多い。
百合(GL)における「受け」
女性同士の場合、「男性器が存在しない」という理由から基本的に役割が曖昧で、「リバ」展開が一般的。BLでは厳格に受け攻めを固定している作者が、百合ではリバで描くことも多々ある。もちろん例外もあり、百合であっても受け攻めを固定した展開の作品も中にはある。
また、他のジャンルに比べてリアルのレズビアンとの距離感が近いためか、「タチ(=攻め)」「ネコ(=受け)」で表現している例も少なからずみられる。