この記事はBLEACHのネタバレ情報を含みます。原作やアニメ未視聴の方は注意してください。
「我らが能力は 袖振るだけで三界天地を震えさす。」
「故に我らは互いの命を結び合うて真の剣を封じておった。」
「そして今 三つの命と引き換えに血盟の封印は解き放たれた。」
「心せよ」
概要
零番隊士の真の力=卍解は発動すると三界天地が震えるという大きな代償がある。
そのため和尚を除いた四人の卍解は和尚以外の四人の零番隊士の命で封印しており、誰かが卍解を発動する際は他の三人が命を落とすことで封印を解かなければならない。
この卍解は原作漫画や小説版、ゲーム等では登場せず、アニメで初披露した。
能力
一言で言えば呪いそのものであり、悪霊の呪いの屋敷にしか見えないホラー能力。
「卍解」と唱えると同時に十数メートルはある巨大な金色の機織り機が出現し、同時に千手丸の背中についている義手が印を結ぶ。構築された巨大な織機から造られた赤い反物がレッドカーペットのように敷かれ、それを中心に色とりどりの反物が四方から無限に生成される。また、赤い反物の両端にズラっと謎の扉が現れる。
その能力ははっきりいって何でもあり。布単体であっても斬る、締める、相手を布に織り込む事が可能で、千手丸は反物に触れることで同色、同柄の反物間を転移する事が出来る。上述したように「色とりどりの反物が無限に生成される」。つまり、千手丸は文字通り無限の手段を持って立ち回る事ができ、その一端を親衛隊達との戦闘で狭間見ることが出来る。本当にこの人の能力の根本は糸なのだろうか…?
この時、使用した霊王宮周辺だけでなく尸魂界全体、さらには現世までにも余波のようなものが広がった。
「とん、とん、から、から」と千手丸が歩くのに合わせて敵は布に憑依した千手丸が囲む空間に一人一人分けられる。
一人目は「一綛解かば~」、二人目は「二綛解かば~」という都々逸のような詠唱を唱えつつ、様々な能力で敵を討つ。
巨大な攻撃範囲であるが和尚などには当たっていないことから無差別性は無く、また描写からほぼ必中かつ敵に合わせた攻撃ができるなど、汎用性も攻撃力も作中最強格の卍解の一つと思われる。
- 万朶の眼(ばんだのめ)
リジェ・バロに使用された能力。
反物が鏡のようになり、リジェの攻撃を反射した。
- 刃金(はがね)のよろい
アスキン・ナックルヴァールに使用された能力。
周りの反物から棘を出し押し潰した。
- 黒砂の腸(こくさのはらわた)
ペルニダ・パルンカジャスに使用された能力。
流砂を模した反物がペルニダに流れ呑み込んだ。
- 凍てつく褥(しとね)
ジェラルド・ヴァルキリーに使用された能力。
細い反物を巻き付け氷漬けにした。
- 焼野原(やけのはら)
ユーグラム・ハッシュヴァルトに使用された能力。
火炙りにした。
- 闇夜の星よ
石田雨竜に使用された能力。
滅却十字のような五芒星から霊力を吸収し衰弱させた。
- 死出六色浮文機(しでのろくしきうきもんのはた)
機織り機が降り、敵を反物に閉じ込める。(作中では六人の敵と交戦していたことから、六色の部分は恐らく敵の人数に対応していると思われ、七人なら七色、五人なら五色となると思われる。)
口上
「卍解 娑闥迦羅骸刺絡辻(しゃたつからからしがらみのつじ)」
とん とん から から とん からら
一綛(ひとかせ)解かば「万朶の眼(ばんだのめ)」
見つめ返せば 眼も潰れよう
二綛(ふたかせ)解かば「刃金(はがね)のよろい」
まといて立てるものは無し
三綛(みつかせ)解かば「黒砂の腸(こくさのはらわた)」
手繰るその手が命取り
四綛(よつかせ)解かば「凍てつく褥(しとね)」
立ち入りゃ二度とは 目覚めぬ処
五綛(いつかせ)解かば「焼野原(やけのはら)」
灰となる迄 抜ける道無し
六綛解かば「闇夜の星よ」
捉わば終いの 死出(しで)の星
悪玉どもよ疾く見やれ 千緒万端整えて 放つ此の機
「死出六色浮文機(しでのろくしきうきもんのはた)」
余談
- この卍解は、アニメ『BLEACH千年血戦篇』第2クール訣別譚第26話「BLACK」にて神赦親衛隊+ハッシュヴァルト+石田雨竜との戦いで初披露され、原作の漫画や小説では存在も含め一切明かされていなかった。そのため攻撃が実際の攻撃なのか精神攻撃なのかなどは全く不明なままである。
- リジェの撃った弾(厳密には違うが)を反射する、ジェラルドは氷漬けにする、ハッシュヴァルトは炎責めにするなど、原作におけるその後に受けた攻撃を暗示するかのような攻撃をしている他、物質の致死量を操ることで相手を死に至らしめるナックルヴァールには無生物を用いた物理攻撃など、一人一人に有効な攻撃を繰り出している。ニャンゾルに仕掛けた罠とも無関係ではないと思われる。
- 娑は布が翻る様子を表す文字であるのと同時にサンスクリット語では六道輪廻で苦しむ三千世界を意味し、闥は宮中またはその門を表し、迦羅はサンスクリット語で時間を意味するカーラの漢訳、辻は交差点であり十字路は古くは彼岸(あの世)との境界線として忌避されるランドマークである。名前の語源を総括すると「反物の宮中でお前の最期の姿を織って見せてやる」というニュアンスになる。
- ジェラルドとの戦いにて自身の針を刺絡(しがらみ)と言っており、刺絡が彼女の斬魄刀にして始解の名である。 ※現実にも刺絡療法(読みは「しらく」)なる鍼を使った鍼灸技術がある。
関連タグ
花天狂骨枯松心中:範囲外にも悪寒を発生させる所、詩を読みながら攻撃する所が似ている
金沙羅舞踏団:様々な属性の技が出る所が似ている
トンカラトン:こちらを思い出した視聴者も少なくない