概要
講談社の漫画雑誌『モーニング』にて2008年1号から連載中。2024年7月現在44巻まで単行本化されている。
2011年、第56回小学館漫画賞一般向け部門、第35回講談社漫画賞一般部門をそれぞれ受賞。同じ年にこれらの出版社の賞を同時受賞したのは史上初で、2021年でも唯一である。
2012年5月に実写映画版が公開されたが、それに先立つ形で同年4月1日から、NNS加盟29局ネットでアニメ版が放送された。なお、ホスト局は読売テレビが務める。また、アニメ版に関しても映画が作られており、2014年8月に封切られた。なお、その内容は原作のプレストーリーであり、原作者の小山が脚本を手掛けている。
発行部数は2024年現在で3100万部以上を記録しているなど、屈指の大人気作品である。また、青年誌連載の作品でありながら、青年誌にありがちなエロ、グロ、バイオレンスといった描写が全くない。したがって、10代の少年少女、ティーン世代であっても気持ちよく読める作品としても評価されているが、これは作者の意図するところが大きく、10代や20代にも、宇宙開発や宇宙そのものに興味を持って欲しいという思いから読みやすい作品を心がけているといい、青年誌連載でありながら、子供に読ませたい漫画作品としても上位に挙げられている。
ストーリー
2006年7月9日の夜、あるものを見た南波六太と弟の日々人は「2人で宇宙飛行士になろう」と約束した。
時は流れ2025年。日々人はNASAの宇宙飛行士となって月に向かおうとしていた。
その一方、会社でトラブルを起こして退職し無職となった六太。
再就職もうまくいかず、落ち込む六太は弟から昔の約束を思い出すメッセージを受け取り、再び宇宙を目指そうとする。
アニメ版
スタッフ
原作では実在の日本人宇宙飛行士に相当する人物がよく似た名前が登場するがJAXAが協力しているので実名が使われた。
見た目だけでなく、アニメの第13話、第26話で野口聡一が本人役を本人が声優出演したことや、星出彰彦が初の試みとして2012年9月に国際宇宙ステーション滞在中本人役で声優としてアフレコを行った。
もともとは日曜朝7時から放送されていたが、2013年春の改編で、日本テレビ系列(NNS加盟29局)のうちテレビ大分を除く28局では土曜夕方5時30分からに移動している(これに伴いもともとこの時間に放送されていた「news every.サタデー」は30分繰り上げ)。フジテレビ系列(FNS)とのクロスネットであるテレビ大分は「FNN TOSスーパーニュースWEEKEND」を放送するために放送時間が変わらず、13時間30分遅れとなった。
放送時間移動後は、直後に放送されている番組に登場する名探偵の声によるナレーションが各話冒頭に挿入される。
2014年3月22日(テレビ大分では23日)、全99話で終了した。同年8月には劇場版「宇宙兄弟#0」が公開された。
登場人物
- ビンセント・ボールド(画像左)
- 北村絵名
- ピコ・ノートン
- エディ・ジェイ
- アマンティ・パテル
- ベティ・レイン
鉄の女といわれるほどガードが固かった宇宙飛行士。事故死したラベルの妻で、息子が一人おり、彼の激励で夫の遺志を次いで宇宙飛行士になることを決意した。
- カルロ・グレコ
イタリア生まれのナルシスト。父親はマフィアだったため暴力を嫌悪しアメリカに単身移住。しかし、父親に対する誤解が解けたことで再びNASAに復帰。周囲も一目置くほどの頭脳の持ち主。
- フィリップ・ルイス
ジャマイカ人とアメリカ人のハーフ。陽気なクルーの一員で、六太と一緒に月面に残ることになった。記憶力は頼りないところがあるが、持ち前の機転の早さと前向きな性格でクルーに選ばれる。
- ピコ・ノートン
ヴィンスの旧友で、デンバー社の技術者。とある事故から世の中に対して冷めた見方をしていたが、根っからの技術屋魂が強く、同じ波長を感じた六太の力になることを決意する。「パラシュートは愛で開く」「心のノートにメモっとけ」など印象に残る言葉が多い。
- イヴァン・トルストイ
- マクシム・ウルマノフ
- 古谷やすし
通称やっさん。JAXA宇宙飛行士選抜試験を受け落選するも、JAXAの元で働き、民間企業の宇宙飛行士として採用される。恩師の教授の娘である馬場奈々美(バナナちゃん)と仲良くなる。背が低いことがコンプレックスだが、それで低身長用の宇宙服を開発した馬場教授を私淑している。
- 福田直人
54歳の中年で、宇宙飛行士への夢を捨てきれず、毎年試験を受け続けていた。人柄は良く、後に民間企業のロケット開発技術者となる。
など登場人物多数。
関連イラスト
関連タグ
外部リンク
- 宇宙兄弟 /モーニング(モーニングによる作品紹介)
- 宇宙兄弟 /読売テレビ(アニメ公式サイト)
- 宇宙兄弟 /wikipedia
- 映画『宇宙兄弟』公式サイト(映画公式サイト-配給・東宝)