概要
円谷プロダクション設立10周年記念作として1972年に「東宝チャンピオンまつり」の一本として制作された特撮怪獣映画。円谷プロ作品としては初のオリジナル怪獣映画でもある。
ファンタジー要素のあるコミカルな内容だが、「親子を安住の地から追放しておいて飼育に予算がかかるために成長抑止剤を投与。ゴリアスに勝てれば予算を増やす」と身勝手な理屈を振り回す政府の人間達や、凶悪な怪獣を如何にして倒すかという論争の中に公害は良くて核は駄目等人間たちのエゴイズムに対する問いかけを行うなどブラックな一面も持つ。
また、本作は「小中ガメラ」にも影響を与えてきたため、間接的に数多くの日本の特撮やアニメなどの作品群に影響を与えてきたことになる。
あらすじ
東京湾に一匹の怪獣が出現し、自衛隊が撃退したがその怪獣は一匹の子供を連れていた。
ダイゴロウと名付けられた怪獣は政府管理下で飼育される事になったが、あまりにも大食いなダイゴロウに手を焼いた政府は、これ以上成長しないよう成長抑止剤「アンチグロウ」を投与しようとする。
可哀想に思った子供たちと発明おじさんや熊五郎といった陽気な大人たちは予算を上げてくれるよう頼みこむが、取り合ってもらえなかった。発明おじさんは賞金を獲得してダイゴロウの予算にしようと新たな発明品の開発に着手。失敗が続くが、「人工雨降りミサイル」を披露した際に突如雪が降りだしたことで成功とみなされ賞金を獲得したが、発明おじさんは釈然としなかった。
そのころ地球に接近していた隕石に乗って、宇宙怪獣ゴリアスが出現。ダイゴロウはゴリアスに立ち向かうも全く歯が立たず、ゴリアスは我が物顔で暴れ回り、ついに核兵器の使用まで検討され始めた。
何とか息を吹き返したダイゴロウは、母怪獣と同じく火炎が吐けるのではないかと推測した発明おじさんたちと共に特訓を開始した。
登場怪獣
ハラペコ怪獣ダイゴロウ
原子母怪獣ダイゴロウの母
恐怖大星獣ゴリアス
関連タグ
怪獣番外地:正確なタイトルは「ゴジラ・レッドムーン・エラブス・ハーフン 怪獣番外地」
ゴジラシリーズの未製作映画の一つ。1970年に脚本が執筆されている。企画立案時期やスタッフ、内容など、共通点が多い。