概要
『遊戯王』世界に存在する会社。
元は海馬剛三郎が主導する軍事企業であったが、物語開始前の時点で養子の海馬瀬人に社長の座を奪われ、軍需産業からアミューズメント産業に路線を変更。
現在は巨大遊園地「海馬ランド」をはじめとするエンターテインメント事業に力を注ぐことになる。
しかし、物語開始当初の瀬人は剛三郎の教えと、彼が目の前で自殺したことで「敗北=死」という価値観に囚われて闇落ちしており、遊園地のアトラクションに偽装した敵対者の拷問・殺害施設を導入してしまっているなど、非常に問題のある企業であった。
(DMアニメの剛三郎は死らない、さらに原作DEATH-T海馬戦相当の時点からスタートのため、そんな表現は一切ない)
インダストリアル・イリュージョン社のペガサスが考案、発売したカードゲーム「マジック&ウィザーズ」(アニメ版は「デュエルモンスターズ」)に社長がドハマり。
そして遊戯との「闇のゲーム」に着想を経て、極めてリアルな立体映像を投影できるシステム「ソリッドビジョン」を開発し、これをM&Wの対戦装置としてお披露目する。
この技術力、及びそれによるM&Wの販売促進能力にはペガサスも高い関心を示し、I2社に会社の乗っ取りを企てられることとなった。
この乗っ取り計画は、社長が遊戯から受けた罰ゲーム「マインドクラッシュ」により一時的に廃人となっていたことや、軍事転用すれば様々な用途で世界の戦争を塗り替えられる可能性を秘めたソリッドビジョン等をオモチャにしか使わせないという方針に剛三郎の側近BIG5が反目したといった、様々な事情が噛み合ったという経緯も存在する。
しかし、復活した瀬人により裏切者は次々と撃破され、ペガサスが何者かにより生死不明となった(原作漫画では死亡、アニメ版では後に生存が発覚)ことでI2社も崩壊。
これによりM&W関連の事業展開も実質的には海馬コーポレーションが担っていくこととなった。
その後、デュエルディスクの開発と普及、ソリッドビジョンからさらに発展し質量を持つパワービジョンの発明と、ソリッドビジョン及びM&Wは会社のメイン事業となっていく。
一方で、「戦いの儀」で闇遊戯がこの世を去った後には、漫画版ではその最期に立ち会えず未練を抱えた瀬人の執念により、記憶をもとに死者をソリッドビジョンで再現しデュエルをする装置や科学的に冥界に旅する方法、その足掛かりとして通常では数年かかる千年パズルを短時間で組み立てるためだけに超高性能AIと宇宙ステーションを用意と、破天荒すぎる私物化も目立つ。……もっとも、やってることは私物化そのものだが、結果的に発明・性能実証された技術そのものは世界を揺るがす大発明であり、結果で見れば付き従う価値は大きいと言えるが。
社長が「オカルトは否定する」一方で「科学的に説明・対処・再現できればオカルトではない」と言える姿勢を見せており、実際にオカルトじみた発想に科学技術で結果を出している。藍神に対しては、2度目に対峙した際にはすでに能力の性質を理解し、オカルト能力を封じるアイテムを完成させているなど、企業としての柔軟性と技術力はバチクソ高い。
武藤遊戯らが住む童実野町に本社を構える。
漫画版の世界においては本社襲撃事件等も発生しつつも、童実野町は事実上の企業城下町へと姿を変えていき、社長の一存で町全体をゲームの舞台にすることもできるだけでなく、ついには全町民にデッキの所有を義務付けるなど、その影響力は絶大である。
アニメ版世界では、遊戯王GXにてデュエルアカデミアを各地に建設するなど、より一層デュエルモンスターズに密接な企業となっている。もともとが瀬人の社長としての方針が「子供たちのため」の遊園地からスタートしていたことを思えば、形は特殊であるが教育に力を入れるのも妥当と言えるだろう。(子供たちはデザインのカードを宇宙に打ち上げられ、宇宙の波動を浴びの奇行もやるので、DM時代のオカルトを否定の姿勢はどこかに…?)
遊戯王5D'sでは夢の永久機関「モーメント」を開発、ネオ童実野シティの中枢として機能し、時には街のシンボルとなっている。……がこのモーメントは逆に高すぎた技術力がもとで世界の危機を招いてしまう。
シリーズ通して、マジック&ウィザーズやデュエルモンスターズそのものの発展を含む全ての発展に貢献しつつ、一方で様々な出来事の全ての元凶とも言える、功罪ともに物語を大きく動かし続ける企業となっている。
関係者
海馬瀬人(現社長)
海馬剛三郎(先代社長)
海馬乃亜(アニメ版限定)