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神官ヴクブ

しんかんゔくぶ

神官ヴクブとは『Fate/Grand Order』に登場するキャラクターである。※メインイラストの青のテスカトリカを載せている恐竜のことである。

概要

メインシナリオ第2部7章「黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン」の登場人物。

プテラノドンに似たディノスであり、恐竜王の補佐を務めるチチェン・イツァーの神官。

チチェン・イツァーで神官をしていた時期のテペウとはライバルのような関係。


珍しい翼竜型ディノスであるためか、達観した多くのディノスと異なり苛烈で権勢を振りかざすような言動が多く、人格者とは言えない性格。

多くのディノスからもあまり好意的には思われていないが、能力は決して低いものではなく、テペウも神官としては自分よりヴクブが優れていると評している。


関連タグ

Fate/GrandOrder 神官 黄金樹海紀行ナウイ・ミクトラン 翼竜

















人間臭いディノスの決意


























ORT起動後もなお、生きることを諦めずメヒコシティに逃げてきたヴクブ。

そして、神殿の頂上でORTに立ち向かうオセロトルたちを見て動揺し、一人のオセロトルと対話する。




ヴクブ「いったい誰のために戦っているというのだ!

お前たちの王、イスカリの命令か!?王を守るために街を守ると!?」

オセロトル「───それ違う。王のため、じゃ、ない。」

「街の、ため。ミクトランの、ため。」


オセロトル「オレたち、ミクトランで、生き続けたかった。」

「もっと、かしこく、なりたかった。もっと、こどもたち、笑わせたかった。

「だから、戦う。神のため、じゃない。オレたちの世界のため、戦う。」



オセロトルたちはORTというどうしようもない滅びを理解して尚、自分たちのため、ミクトランのために戦い続けることを選んだのだった。

そして、自ら手に入れた太陽権を放棄してでも太陽(ORTの心臓)をORTに渡さないために少しでも時間を稼ぐために神殿を破壊し、チチェン・イツァーに返還しようとするオセロトル。



オセロトル「知ってる。おまえ、わるいディノス。仲間裏切って、自分だけ、ここに逃げてきた。」

「でもキライじゃない。おまえは、生きるために、いつも、必死だった。」

「オレたちを見ないディノスのなかで。お前だけが、オレたちを、戦う相手だと認めてくれた。」

ヴクブ「──────。」




ディノスは人間とは違い、滅びを受け入れる生き物である。故に彼らからはオセロトルは敵ではないが、ヴクブだけはオセロトルや人間同様、生きるために抗うディノスであった。

ヴクブはオセロトルを猿だと見下していたがオセロトルたちから戦う相手だと認めてくれたことに感謝し、彼もまたオセロトルに感化されたのか、太陽をチチェン・イツァーに返還することを決意。そして太陽は見事チチェン・イツァーに返還され、時間稼ぎに成功した。




ヴクブ「オマエ、名前は。あるんだろう、猿にも名前くらい!」

オセロトル「ある。クワウテモク。神からではなく、王から──────」

「偉大な父からもらった、勇気ある音だ。」







ヴクブ「…ふん。勝手に死にに行くがいい。愚かだが、その自由まで馬鹿にはしない。」

「なにしろ私も同類だ。一度奪わせたもの、自分の脚で取り戻しにいく。」

「これほどの愚行、ミクトランにかつてあるまい。ああ、忌々しい。──────」

「まったく、オマエたちのがむしゃらさが、我々に少しでもあったならな。」




その後、チチェン・イツァーに到着した際に生き残りのディノスたちを説得するが、対話の途中で6600万年もの間、平和で何も変わらないディノスも自分も同じだということを認め、諦めかけたその時に恐竜王が再び登場。

彼の説得でディノスたちはORTと戦うことを決める。

この際に恐竜王からヴクブがヒト型思考だということが明らかにされ、それ故に思考は他のディノスとは違っており、自らの滅びを受け入れず人間や他の生命同様明確な生存本能が存在する。

ストーリー中での他のディノスには見られない、傲慢な態度や自己欲求が見られたのも納得である。

彼もまたテペウとは違うベクトルでディノスの中の変わり者だったのである。


確かに彼は傲慢な性格だった。しかし他者を認めたり、必死に生きようとする姿勢など、確固たる自身を確立しており、どこか人間臭く、親近感を覚えたプレイヤーも多かったのではないだろうか。

そして彼もまた、陰ながらORT戦の勝利に貢献したキャラである。彼の活躍がなければORTは心臓を取り戻し、カルデアは敗北していただろう。






ヴクブ「────ふん。そうですか。勝手にやっていればいい。私はどうせ。」

恐竜王「あん?何のんびりしてんだ。支度をしろよ。お前は俺の足だろ。」

「なんのためにおまえたちの王になったと思ってる。一緒にやるぞ、ヴクブ。」































そして最期はどこで知ったのか、『なんとかの騎行』を鼻歌で口ずさみながら、満足そうにその生命を終わらせた。


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