駕籠とは、日本の古い乗り物の一種である。
概要
籠状・箱状の小さな搭乗部と、それを担ぐための一本の棒で構成された乗り物。
棒を二人以上の人間が肩に担いで運び、中の人間を目的地まで運ぶ。
特に江戸時代に盛んに用いられ、現代のタクシーのような存在として上流・下流の身分の差なく、広く親しまれていた。
大名クラスの駕籠になると、乗り込み口が簾ではなく引き戸になり、外装は漆塗りの黒、内装も和室をコンパクトにしたような凝った作りのものであった。
なお、このクラスの駕籠は庶民の駕籠と区別するために「乗物」(のりもの)と呼ばれていた。
明治以降は人力車にその地位を取って代わられ、駕籠を担ぐ『雲助(うんすけ)』の多くは人力車を牽く『車夫』に転職していった。