大人も子供も、おねーさんも。
※本作のキャッチコピー
概要
データ
種類 | オリジナル版 | 海外版 | 移植版1 ※1 |
---|---|---|---|
機種 | SFC | 同左(SNES) | GBA |
ジャンル | RPG | 同左 | 同左 |
発売日 | 1994年8月27日 | 1995年6月5日 | 2003年6月20日 |
開発元 | エイプ・HAL研究所 | 同左 | 同左 |
販売元 | 任天堂 | 同左 | 同左 |
レーティング | 無し | ESRB:E | CERO-A |
種類 | VC1 | VC2 | 移植版2※2 |
---|---|---|---|
機種 | WiiU | New3DS | NCM SNES |
ジャンル | RPG | 同左 | 同左 |
発売日 | 2013年3月20日 | 2016年3月4日 | 2017年9月29日 |
開発元 | エイプ・HAL研究所 | 同左 | 同左 |
販売元 | 任天堂 | 同左 | 同左 |
レーティング | CERO-A | 同左 | ESRB:T |
種類 | NintendoSwitchOnline |
---|---|
機種 | NintendoSwitch |
ジャンル | RPG |
発売日 | 2022年2月10日 |
開発元 | エイプ・HAL研究所 |
販売元 | 任天堂 |
レーティング |
※1『MOTHER1+2』として『MOTHER』と共に収録された。
※2 海外版のみの発売で、国内のスーパーファミコンミニでは未収録となっている。
1994年8月27日にSFC専用ソフトとして任天堂から発売されたRPGで、正式名称は『MOTHER2 ギーグの逆襲』。海外では『EarthBound』として発売された。
一見すると、サブタイトルの"ギーグの逆襲"で前作の続編のように見えるが厳密には両者の物語の繋がりは特に無い為、前作が未プレイのままでも気軽に楽しめるようになっている。
ただし、『MOTHER3』では本作をプレイしていると見方が変わる描写が幾つか存在する。
前作同様に糸井重里がプロデュースを、音楽は『ムーンライダーズ』の鈴木慶一と当時任天堂の社員の田中宏和が担当した。
ややレトロな現代風の世界観・様々な音楽ジャンルを取り入れたBGMや耳に残る効果音・ポップで温かみのあるキャラクターデザインや風景・シャレの利いたテキスト・王道展開だがどこか薄暗さもあるストーリーなど完成度が高く、また絶妙なゲームバランスでもある為、発売から25年以上が経過した今もなお根強い人気を誇っている。
また、2023年3月28日に配信終了した(購入済なら再ダウンロードは可)VCのランキングでは売上ランキングの上位に入っていた他、現在も公式グッズの展開がなされている。
発売までの開発経緯
本作の構想は前作を制作中の時点で出来ており、ハードの進化で可能となった多彩な表現を試みようとしていた。しかし、予想以上に製作が難航した事で開発開始から4年後になっても発売日の延期が続き、制作中止の危機に陥っていた。
そこで、宮本茂の紹介を経て新たに参入したのが当時HAL研究所の社長を務めていた岩田聡だった。現状を把握した後、彼は「今ある物を活かしながら手直ししていく方法だと2年かかります。1から作り直して良いのであれば、半年でやります」と宣言し、開発に加わった。
そして、彼の有言実行による活躍で見事に半年でテストプレイが出来る状態にまで完成し、残りの半年でデバッグなどを施し無事に発売する事が出来た。
システム
ハードの進化に伴い、前作から様々な変更が見られる。
まず、シンボルエンカウントになった事でフィールドでは様々な敵が動き回っている。彼らの背後を取ると緑のエフェクトが出て先制攻撃になるが、逆に敵に背後を取られると赤のエフェクトが出て敵側が先制攻撃してくるので油断ならない。
なお、一定のレベルにまでアップするとエリアによっては敵が逃げていくようになり、こちらと敵の強さの比較によってはエンカウントすると戦闘がスキップされて一撃で倒せるようになる。
また、SFCから追加されたLRボタンではLボタンにメニューや決定、会話、選択、チェックのコマンドが集約されており、左手だけで全ての操作ができるようになった。更に、セレクトボタンがキャンセルにもなるので楽に操作しやすくなっている。
戦闘ではHPとPPの表記がドラムロール式になり、ある程度の猶予が出来るようになった。特に、HPは致命的ダメージを喰らってもすぐには戦闘不能にはならないので急いで回復すると食い止める事が出来る他、何とか0になる前に戦闘を終わらせると持ちこたえる事も出来る。
また、本作以降から『PSI』の発動時に独特のエフェクトとSEがつくようになった。
初めてMOTHERシリーズに触れるならば、このバランスの良い『2』からやってみるといいかもしれない。(「1」は黎明期故に今見ると不親切だったり難易度が高い。「3」は「2」寄りだが戦闘システムが独特なため)
音楽ではFCの頃より更に多彩な音源が鳴らせるようになった為、洋楽からのサンプリングやオマージュを含む独特なBGM、更には 人の声も収録されている。
例えば、名前入力の際にOKすると「OKすか?」のボイスが鳴るが、これは糸井重里のボイスをこっそり会話中に録音した物をサンプリングしたらしい。その他にも口笛、歌声などはほぼスタッフが担当している。
あらすじ
MOTHER2の舞台は199X年の地球です。
主人公の少年、ネスが住んでいるのは、イーグルランドの緑豊かな町オネット。
ありふれた田舎町だったオネットの新聞にも、近ごろは大都市の新聞で見かけるものと同じような事件や事故の記事が載るようになりました。
・・・・・・そんなある日の夜、ネスは今までに聞いたこともないような轟音とパトカーのサイレンに起こされました。
ネスの家の裏山に巨大な隕石が落下したのです。
好奇心の強いネスは、いてもたってもいられなくなり隕石の落下現場を見に行くことにしました。
バリケードをはりめぐらせた警察官に追いかえされたネスは、しぶしぶ家にもどり、まだ自分のぬくもりがあるベッドにもぐりこみました。
「明日はかならずあの場所に行くんだ・・・・・・」
ウトウトしていたネスの目を再び覚ましたのは大きなノックの音。
行方不明になった弟のピッキーを探してくれと、となりに住むポーキーがたのみにきたのです。
警官の姿も見えなくなった深夜、ネスとポーキーはピッキーを見つけることができました。
しかし、彼らが見つけたのはピッキーだけではなく・・・・・・。
それは地球上の生物ではありませんでした。
ネスは彼から大変なことを知らされます。
「えっ、ぼくが人類の運命を担っている子供なんだって!?」
※『MOTHER1+2』公式サイトから引用
登場人物
メインキャラクター
- ネス (ぼく)
『オネット』にあるマイホームで母親と妹、そして愛犬と一緒に住んでいる。
幼い頃から『PSI』という不思議な超能力の才能に目覚めていたが、ある日隕石の中から現れたブンブーンに地球を救う使命と『おとのいし』を託され、旅に出る事になる。
- ポーラ (おんなのこ)
『ツーソン』にある『ポーラスター幼稚園』の園長の娘で、子供達や両親から愛されている。
『PSI』では、主に攻撃系に優れた魔法使いのような技を使いこなす事が出来る。
- ジェフ (おともだち1)
本作の仲間の1人で、眼鏡をかけた少年。
『ウィンターズ』にある男子校『スノーウッド寄宿舎』の生徒で、IQが高い。
メンバーの中で唯一『PSI』が使えないものの、彼だけしか扱えない様々な機械や武器を駆使する事が出来る。
- プー (おともだち2)
東の果てにあるチョンモ国にある『ランマ』の王子で、イースーチーから語られた天のお告げに従いメンバーに加わる。
サブキャラクター
ネスの母親。
楽天家な性格だが、実家から息子の旅を温かく応援している。
また、彼が一時的に帰宅した際には好物を作ってくれる。
※画像内の台詞の主
ネスの父親。
本人は作中で登場しないため容姿は不明だが、旅先で電話をかけてきた息子に冒険の記録やお金の引き下ろしなどでサポートをしてくれる。
ネスの妹。
後に『エスカルゴ運送』の電話バイトを始め、旅先で電話をかけてきた兄に持ち物の預かりや引き出しをサポートをしてくれる。
ネスが生まれる前から家で飼われている愛犬。
ネスとはテレパシーを通して会話が可能で、時折深い事も言ってくる。
ネスの隣の家に住んでいる少年。
お金持ちだが両親からの愛が足りない環境で育った為、意地悪な性格で友達であるネスによくちょっかいを出している。
なお、弟にピッキーも居る。
ポーキーの弟。
ミンチ家で一番常識的な性格。
10年後の未来からやって来たカブトムシような生命体。
『オネット』の山頂に落ちた隕石の所へ来たネスの元に現れ、ギーグを倒してほしいと頼む。
- ライヤー・ホーランド
『オネット』の山頂付近にある小屋で1人で暮らしている男性。
小屋の地下から、黄金の像を掘り当てた。
- G. H. ピカール
『オネット』の市長を勤める男性。
様々な問題に対して対処をしていない為、一部の部下からは快く思われていない。
『ツーソン』で様々な発明をしている科学者。
不潔で周囲の住民(特に女性)から嫌われているものの、作中では度々便利なアイテムの発明でネス達の冒険をサポートしてくれる。
『ツーソン』で様々な発明をしている科学者。
容姿が端麗で頭脳明晰と評判で、周囲の住民(特に女性)から人気が高いが……。
音楽を心から愛する5人組のアーティスト。
世界各地で活躍しているが、行く先々でいつも借金を背負ってしまうという不憫な目に遭っている。
『スノーウッド寄宿舎』の生徒で、ジェフの友達。
友の身を案じつつも、世界を救う旅に出る事になったという事情を信じジェフを見送った。
『スノーウッド寄宿舎』の生徒で、ジェフの先輩。
どんな鍵でも開けられる『ちょっとカギマシン』を発明し、ジェフに託した。
- バルーンモンキー
『ウィンターズ』に住んでいるサル。
『フーセンガム』を膨らませる事が得意で、タッシーを呼ぶ時にアシストをしてくれる。
『ウィンターズ』の『タス湖』に住んでいる生き物。
風が吹く時に姿を現すと言われている。
- ブリック・ロード
ダンジョン作りに命を懸けている職人。
『ウィンターズ』で『低予算ダンジョン』を作成した。
後に、アンドーナッツ博士の協力を得て自らの体をダンジョンと一体化させた『ダンジョンおとこ』となった。
ウィンターズの南にある研究所で過ごしている科学者。
作中では、度々乗り物の発明でネス達の冒険をサポートしてくれる。
『サターンバレー』でのんびりと平和に暮らす謎の生命体。
独特の言葉を喋るが、外見からは想像出来ない程高度な科学技術を持っている。
- モノモッチ・モノトリー
『フォーサイド』の実力者。
元々は不動産会社に勤務する取るに足りない会社員だった。
しかし、ある日魅了された黄金の像から悪魔の力を獲得して以降は警察を意のままに動かして土地や建物を次々と我が物にし、町一番の権力者として君臨するようになる。
『フォーサイド』の『トポロ劇場』で活躍しており、人気を集めている。
- エツコ
『モノトリービル』に所属したポーキーに仕えているメイド。
『いちごとうふ』を作りたいと思っているようだが……。
- イースーチー
『ランマ』でプーに仕えている老人。
- まぼろしろうじん
『ランマ』の仙人。
時々ネス達の前に現れ、プーに『PKスターストーム』を伝授した。
公式ガイドブックで本名が明らかになっていて、リャンウーパーが本名。
魔境の北西にある洞窟で暮らす小柄な民族。
非常に無口だが、様々な才能を秘めている。
話しかけると1体ずつ仲間になり、ネスを守ってくれる。
- てんさいしゃしんか
ネス達が特定の場所に来る度に空から現れ、写真を撮って去っていく。
敵キャラクター
ここでは、MOTHER2に登場する一部の敵を紹介する。
全モンスターについてはMOTHERシリーズのモンスター一覧、ボスについてはMOTHER2のボス一覧を参照。
見た目に反して、胞子で『ふしぎなきもち』(唯一自力で治せない状態異常)にしてくる厄介な強敵となっている。
亜種としていけないキノコやあぶないキノコも居る。
小さなUFOのモンスター。
『ねびえビーム』で『かぜ』状態にしてくる。
亜種としておあいそユーホーやこうきゅうユーホーも居る。
カビがモチーフのモンスター。
胞子で『なみだ』状態にしてくる。
奇妙な形をしたモンスター。
時々自身の立場を考えて『へん』な状態になる事もある。
ギーグに仕える宇宙人。
前作から名前を少しを変えて続投したキャラクターで、強力な『PSI』を使用してくる。
亜種としてドムーク・シニアも居る。
車のモンスター。
排気ガスで『なみだ』状態にしたり、暴走してダメージを与えてくる。
マッドサインと一緒に戦闘になる事が多い。
標識のモンスター。
『さいみんじゅつα』や『パラライシスα』で『ねむり』や『しびれ』状態にしてくる。
マッドカーと一緒に戦闘になる事が多い。
『ムーンサイド』に登場する時計のモンスター。
時間を止めて連続攻撃してくる。
文字通りのあれ。
亜種としてあのあれも居る。
口だけのモンスター。
『しのくちづけ』で猛毒状態にしてくる。
亜種としてあくまのディープキスも居る。
巻きついて1~2ターン行動不能にしたり、たまに300ドル未満の食べ物系のアイテムを盗んだりする。
亜種としてミタ・メ・タコやカナ・リ・タコ、タコ・ソ・ノモノも居る。
ギーグに仕えるロボット。
前作から姿を変えて続投したキャラクターで、度々自身や仲間のHPを回復する。
また、倒すと爆発して全体に大ダメージを与えてくる。
ギーグに仕える宇宙人。
前作から続投したキャラクターで、強力な『PSI』を使用してくる。
亜種としてスターマンのむすこやスーパースターマン、スターマンDX、スターマン・センゾ、さいごのスターマンも居る。
『ファイアスプリング』に登場するモンスター。
周りを火の海にして、全体に大ダメージを与えてくる。
『マジカント』に登場するモンスター。
毎ターン『ボム』や『スーパーボム』などを容赦無く撃ってくる。
舞台
イーグルランド
ネスの故郷。
緑が溢れたのどかな街で、町の中心には市役所や図書館、警察署、ゲームセンター、『ジャイアントステップ』などがある。
一方、 不良集団『シャーク団』が町中を闊歩し社会問題となっているが、市長は何も対策を講じずに放置している。また、町の道路は警察によって至る所が封鎖されている。
ポーラの故郷。
北にはライブが開催される『カオス劇場』が、南にはポーラの両親が経営する『ポーラスター幼稚園』がある。
また、南西の『ヌスット広場』では多くの人々がバザーを開いている。
『ツーソン』から東にある谷。
道中の橋は何者かに破壊されており、暫くの間渡る事が出来ない。
奥の洞窟を進むと『ハッピーハッピー村』がある。
『グレープフルテッドの谷』の先にある村。
教祖のカーペインターによる教えにより、村中が青のペンキで染められている。
しかし、東側にある洞窟『リリパットステップ』は唯一この色に染まらない為、住民達から異端視されている。
『ツーソン』から東にある町。
墓場から蘇ったゾンビや幽霊などの化け物に町が占拠されており、昼夜問わず町全体が薄暗い雰囲気となっている。
その為、住民はゾンビを恐れて家に閉じこもっており、病院ではゾンビに襲われた人々が治療を受けている。
一方、町の中心に建てられたサーカステントの中ではゾンビ対策の会議が行われているが、解決方法は見出せていないようだ。
『グレープフルーツの滝』の道中の何処かにある抜け道と繋がっている世界。
どせいさん達がのんびりと過ごしていたが、ある日何匹かがゲップーに誘拐されしまった為仲間の身を案じている。
また、東側には『ミルキーウェル』に繋がる洞窟がある。
『スリーク』と『フォーサイド』を隔てる広大な砂漠。
南東部では埋蔵金の発掘作業が行われている。
高層ビルや施設が建ち並ぶ都会の街で、イーグルランドで最大の場所。
大富豪のモノモッチ・モノトリーが町の実権を握っており、地元の新聞では支持率が70%超えと報じられている。
しかし、市民からは彼に関する不穏な噂もあるようだ。
また、町の何処かに『マグネットヒル』もある。
『フォーサイド』の『ボルヘスの酒場』に隠されていた異世界。
常にサイケデリックなネオンが灯る暗黒の都市で、住民達も何処か気が狂っている。
フォギーランド
- ウィンターズ
一面に雪が降り積もった地方。
北部にはジェフが住んでいる『スノーウッド寄宿舎』が、南にはタッシーが生息する『タス湖』があり、湖の周辺では観測隊がキャンプを張っている。
更に、そこから南下すると『低予算ダンジョン』や『レイニーサークル』、『ストーンヘンジ』、アンドーナッツ博士の研究所がある。
- サマーズ
温暖な気候のリゾート地。
カリヨンビーチ目当てに海水浴客が訪れ、浜辺の前の通りにはレストランや博物館などが並んでいる。
一方、店で売られている商品は軒並み高額となっている。また、東側には閑静な港町の『トト』がある。
『ウィンターズ』とは姉妹都市の関係にある。
チョンモ
- ランマ
プーの故郷。
東洋の文化が根付いた雲上の地方で、高台には彼の宮殿がそびえ立っている。
また、集落の何処かにある黒いウサギの像の先には『ピンククラウド』に繋がる洞窟もある。
その他
本編でネス達が訪れるパワースポット。
世界中のあらゆる場所に8つ存在しており、『おとのいし』が記録出来るメロディーの各フレーズを守っている。
- *スカラビ
『トト』から南へ海を越えて辿り着く砂漠の町。
広場では人々がバザーを開いている。
また、南部には『ピラミッド』やスフィンクスがそびえ立っている。
砂漠の何処かにある遺跡。
どんな暗い所でも見通せる『タカのめ』が守られている。
アンドーナッツ博士の協力も得て、ブリック・ロードが完成させた巨大なダンジョン。
イエローサブマリンで底無しの大河を渡った先にある密林地帯。
周囲が非常に暗く、『タカのめ』を使わないとよく見えない。
- グミ族の村
魔境の一角にある洞窟。
南側の穴は『ルミネホール』と繋がっている。
- 地底大陸
『ルミネホール』の穴に落ちた先に辿り着く広大なエリア。
恐竜やお喋りなグミ族達が住んでいる。
また、『ファイアスプリング』や『最低国』にも繋がっている。
ネスが『おとのいし』にメロディーを全て集めた時に辿り着く異世界。
中心部には、宇宙の真理を知る事が出来る『エデンの海』がある。
『地底大陸』の洞窟の最深部にあるエリアで、地図には載っていない場所。
キーワード
- おとのいし
瀕死になったブンブーンが、最期にネスへ託した不思議な石。
世界各地にある8つの『おまえのばしょ』のパワーとメロディを記録する効果があり、全て集まった時に何かが起こるらしい。
山小屋に監禁されていたポーラが、カーペインターを倒しに行こうとしたネスに託した丸型のバッジ。
雷を弾く不思議な力が秘められている。
前作と同様、持っているメンバーに効果が発揮される。
8カ所の『おまえのばしょ』に潜む8つのフレーズから成り立つメロディー。
音が記録される度に、ネスは幼い頃の記憶を振り返る事が出来る。
メディアミックス
書籍
- 『MOTHER2 ネスの冒険記』
1994年に『小学六年生』で1年間連載されていた伊藤紅丸によるコミカライズ版。
- 『ひみつのたからばこ』
1994年11月1日に発売された攻略本。ネス視点で本編の冒険が分かるようになっている。
- 『MOTHER2ギーグの逆襲 アンソロジー』
1994年12月に刊行された久美沙織の小説版。前作の小説版と同様オリジナル設定があり、原作とは大きく異なる内容になっている。
- 『MOTHER2 ギーグの逆襲 4コママンガ劇場』
- 『MOTHER2 ギーグの逆襲 4コママンガ劇場 2』
1995年11月13日に発売された4コマ漫画。
- 『Pollyanna』
『ほぼ日『MOTHER』プロジェクト』の第1弾として、2020年6月12日に発売予定の公式トリビュートコミック。
CD
- 『MOTHER2 ギーグの逆襲』
1994年11月2日にリリースされた本作のサウンドトラック。
全24曲が収録されており、本編で訪れるフィールド毎に複数の曲が1つのトラックに収められている。
ただし、一部だけ収録されていない楽曲も多い。また、トラックの22曲目から24曲目にはアレンジされた楽曲をメドレー形式となっている。
- 『MOTHER 1+2 オリジナル サウンドトラック』
2003年8月20日に発売されたサウンドトラック。
こちらは本作と『MOTHER2』の楽曲から何曲か収録しており、全てアレンジ版となっている。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
本作からネスが1作目『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』からファイターとして参戦し続けている。
ステージでは「オネット」(『大乱闘スマッシュブラザーズDX]]』以降)や「フォーサイド」(『大乱闘スマッシュブラザーズDX』及び『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』のみ)、アイテムではどせいさん、BGMに「スマイルズアンドティアーズ」、アシストフィギュアにジェフやどせいさんなど本作から取り入れた要素が幾つかある。
また、『大乱闘スマッシュブラザーズX』と『大乱闘スマッシュブラザーズ_for_Wii_U』で実装された『名作トライアル』では本作を5分間のみプレイする事が出来る。特に後者では同ハードでVCが2023年3月28日まで購入可能だったのも有り、残高があれば購入してすぐにプレイする事も出来た。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』ではポーラやジェフ、プー、ブンブーン、パパ、どせいさん、ダンジョンおとこ、あるくキノコ、ゲップーがスピリットとして登場している。
余談
- CMには当時熱狂的な人気を集めていた『SMAP』の木村拓哉を起用した事でも有名で、木村と幼い弟が喫茶店でくつろいでいる時に歌われた『ま~ざ~つ~♪ ま~ざつ~♪』という奇妙なCMソングが話題となった。
- その為なのか、ゲーム中の名前入力画面では『SMAP』メンバーの名前が候補の1つとして採用されている。
カッコいい物→SMAP
また、販促用ポスターもカッコよくキメた彼の写真が大きく使われていた為、SMAPファンにポスターをお持ち帰りされる事もよくあった(これが問題になったかは不明だが、後のホットマリオキャンペーンで稲垣がイメージキャラになったポスターは全てシリアルナンバーが振られておりキャンペーン終了後は全部回収の対策をとったという。)。
- 前作から二曲ほど戦闘BGMが引き続き登場する。例を言うと「フランクさま」戦のジョニー・B・グッドもどきの曲と「きょだいアリ」等で流れる曲。後者はアレンジがされているが。
- ネスが冒険を開始した時のイントロそしてマイホームとポーラスター幼稚園で流れる曲は前作の一人だけの時のフィールドで流れる「Pollyanna」である。他にも前作のイースターの町の曲はポーラスター幼稚園でポーラが行方不明状態の時やトンチキさんが深刻な話をしている時に流れる。
- 手に入れる頃には微妙な装備になっている物がある。
- 例えば、『スノーウッド寄宿舎』の外にあるショップにある仲間の武器はジェフが旅立った当初は手持ちのお金があまり無く、キャッシュディスペンサーも使えない為どうしてもその時点では買えない。後から『テレポート』で行けるが、その頃には……。
- OPデモでは空飛ぶ円盤が街を襲うという衝撃的な光景が流れるが、実は本編でこのようなシーンは1度も登場していない。
- 『サマーズ』で「HOTELをホテルと読むとはお里が知れるね」「ここではオテル」といった事をいう人物が居るが、オテルとはホテルのフランス語読みを意味している。
- 因みに、フランスではHOTELは宿泊施設だけではなく公共施設の意味も含まれている為、病院や官公庁も含まれている。
- また、フランス語である意味をきちんと匂わせている台詞もあり「じゃあホタルはオタルなのかって?そんな事はシラーヌ・ド・ゾンゼーヌ」とインチキフランス語で返している。
- 本作の開発がきっかけで岩田は糸井と交流が深くなり、後に『ほぼ日刊イトイ新聞』の設立にも関わった。
- ファイルセレクトのBGMは前作の『ティンクル小学校』のアレンジ版となっており、後にフルバージョンが『ポケットカメラ』に収録された。
- 海外版の『EarthBound』は発売当初は古臭いグラフィックとして見向きもされずワゴンセールに並ぶ事態になっていた。だが、後にネスが『スマブラ』に参戦した事で本作をプレイした事が無い大半のゲーマーが「あのキャラクターは誰なんだ?」と話題になり、後に「これがあの『EarthBound』の主人公である」と判明した事によって、海外での再評価に繋がったとされている。
- また、元々海外ではカートリッジの生産数自体が少なかった事が影響したのか、再評価後は何とプレミア価格が付く事態にまでなったらしい。
- 海外版では本作と一部の変更点が見られる。
主な変更点
仕様 | SFC版 | 海外版 |
---|---|---|
らんぼうなしんじゃの被り物 | 額の部分に"HH"と書かれたマスク | 後ろにポンポンが付いたナイトキャップ |
謎のスイーツ | いちごとうふ | Trout Yogurt (鱈ヨーグルト) |
『グレープフルテッドの谷』※の置き物を消すマシーン | タコけしマシーン | Pencil Eraser (エンピツけしマシーン) |
『ストーンヘンジ』の置き物を消すマシーン | こけしけしマシーン | Eraser Eraser (消しゴムけしマシーン) |
※サルの多い洞窟、ウィンターズの低予算ダンジョンの入り口(出口?)の手前も塞がれている。それにしても、前者はサルの要望に答えるために持ち物が一杯で、タコけしマシーンを預けていたというプレイヤーは多いはず。一種の初見殺し。
関連イラスト
関連動画
日本版
テレビCM
- 前期のCM (SFC版)
- 後期のCM ちなみにこちらは、発売から1ヶ月後に放送されたモノである。
※ゲームカタログwikiでは「2種類のパターンがある」と書いてあるが、実はこれは間違い。
- GBA版CM
プレイ動画
- New3DS版
- 『『MOTHER2』ふっかつ/糸井重里からのメッセージ』
WiiUのVC版の配信開始に公開された動画。
雑学集
関連タグ
メインタグ
ネス ポーラ(MOTHER) ジェフ(MOTHER) プー(MOTHER)
前作:『MOTHER』
次回作:『MOTHER3』
二次創作タグ
リメイク作:MOTHER²
表記揺れ
参考作品
影響を受けた作品
『ウエスト・サイド物語』 (1961年)
ジェローム・ロビンズ原案のブロードウェイミュージカル、及びそれを基にした映画作品。
本作に登場する『シャーク団』は、この作品から元になっている。
『イエロー・サブマリン』 (1969年)
ビートルズが公開した11作目のアルバム及び、同題のアニメ映画。
本作で『ダンジョンおとこ』から『魔境』へ移動する際に登場した潜水艦は、この作品が元になっている。また、本作では同アーティストによる楽曲をサンプリングやオマージュした物も使用されている。
影響を与えた作品
『ポケットモンスターシリーズ』 (1996年~)
男の子主人公のモデルや8つの物を集めるという点は、本作が元になっている。
『ごきんじょ冒険隊』 (1996年)
パイオニアLDC(現:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン)から発売されたSFCのRPG。
現代が舞台の世界観や子供が主人公、セーブデータのセレクト、装備品の下取り、斜め移動、終盤の展開など様々な点を本作からリスペクトしている。また、同作のキャラクターデザインを担当した須藤真澄は同時期に発行されていた『コミックゲーメスト』のゲームレビューで、"この世の中で、一番好きなゲーム"と本作について語っている。
この作品に出て来るポニ子の部屋は、本作に登場するトレーシーの部屋が元になっている。
アンドリュー・ハッシーによって描かれたアメリカのWeb漫画。
影響を受けた作品の1つとして、本作が挙げられている。
原作者が影響を受けた作品の1つとして、本作が挙げられている。また、彼自身も『Homestuck』への楽曲提供や本作のハックロム版『EarthBound Halloween Hack』の制作に携わっている事から、本シリーズ内でも特に関わりや影響が大きいようだ。
どちらかというと「ファイナルファンタジー」寄りなのだが、今作ではシンボルエンカウントのシステムでフィールドにおいて「通常接触」「敵に背を向けた接触」「レベルによって敵が逃げる」と同じ。
外部リンク
公式
- MOTHER2 ギーグの逆襲 (公式サイト)
- MOTHER2 (『MOTHER1+2』の公式サイト)
- MOTHER2 ギーグの逆襲 | Wii U | 任天堂
- MOTHER2 ギーグの逆襲 | New ニンテンドー3DS | 任天堂