不可逆廃棄孔イド
ふかぎゃくはいきこういど
明日を目指した旅路の果てに、貴様は果たして何を為す──────!?
記憶の何処か。懐かしい光景。
試練の喇叭が響き、儚い「それ」は終わりを迎える。
恩讐の炎を乗り越えて、今は進め……!
待て、しかして希望せよ──────
ストーリー
未だ謎多き『伯爵』を名乗る存在。
その正体とは?
対『伯爵』の作戦会議の最中、
突如として艦内に緊急事態のアラートの音が鳴り響く。
アラートの原因は『英霊召喚システム』の作動。
システムはひとりでに、ただ1騎のサーヴァントを喚び、再び沈黙したのだった。
「また会ったな、マスター」
現界したサーヴァントと邂逅するマスターだが、
まるで暗い孔へと落ちていくように、深い眠りへと誘われてしまう。
──────そして、再び瞼を開けた時。
マスターが目にしたものは。
灰色の空、見覚えのある街並み、そして自宅から学校へと続く道。
そんな─────今や記憶の彼方に隠れかけていた、
“ありふれた日常の光景”だった。
概要
番号 | Ordeal Call Ⅱ |
---|---|
人理定礎盤現在値 | D |
場所 | 日本エリア |
『Fate/Grand Order』第2部奏章のⅡ章。
2024年3月20日開幕。
今回フォーカスされるのは「アヴェンジャークラス」。
何と敵も味方もアヴェンジャーだらけで、それを通して彼ら復讐者の在り方を再確認する内容となっている。(ペーパームーンも主要人物は全員アルターエゴだったが)
バトル面においてもアヴェンジャーがクローズアップされており、物語の序盤では一切使えないが、途中で解禁されると同時に大幅な強化が施される。
更に今回全ての敵が「復讐者を除く全クラスのサーヴァントの攻撃耐性」を持ち、かつ攻撃力もそれなりに高いため、復讐者のサーヴァントを出来る限り揃えてから挑むのが得策。
しかし、物語の進行に合わせて該当サーヴァントがサポートに追加されたり、上記の通り解禁後は強化が入るので、召喚や育成が必須という訳ではない。また「耐性がある」と言うだけで通常のクラス相性が無効化されている訳では無いので、キチンと強化すれば普通にゴリ押しする事も可能。
舞台は、第2部序章やあるイベントにて主人公の出身地と言及されていた、日本の首都・東京(因みにマップを見る限り主人公の自宅は新宿近辺で、そこに一軒家を構えていると言うなかなかに豪勢な環境である。)。
タイトルでもある「廃棄孔」とは、終局特異点にてカルデアが戦った魔神柱の一体アンドロマリウスが冠していた名称。そして度々幕間の物語にて触れられてきた主人公の精神世界の無意識領域に存在する悪性情報の溜まり場である。
悪性情報。それは、これまでカルデアが倒して来た敵がカルデアのマスターに向ける未練、怨み、想い、残滓、呪詛、または恩讐。そう言った人類から生まれた負の念であり、誰であろうと溜め続ければやがては害となるモノとされている。
ちなみに、この章はイベント『監獄塔に復讐鬼は哭く』の一部ネタバレが含まれており、本編や幕間にて文字通り影ながら主人公を支えてきた巌窟王が、再び恩讐の炎を燃え上がらせる。
なお題材が題材だけに、内容もこれまでの章とも異なる方向性で重く、プレイヤーの心を抉る展開が多数用意されている。
特にあるシーンにおける主人公の表情と、段々荒くなっていく主人公の口調やその果てに芽生えるドス黒い何かなどは演出的にも精神的にも中々来るものがあり、もしプレイ続行が辛くなった際は一旦手を止め、心を休ませると良いだろう。
耀星のハサン曰く、この章の主人公は特異点に呑まれている、或いは旅を始める前の主人公に戻っているのかもしれないと考察されている。
登場人物
学校や自宅の人々
7つの試練
特徴
見知ったような街
レム睡眠により眠りにつき、気がつくとそこは我々の住む世界となんら変わりない2015年の東京の街であった。
学校もあり、自宅もある。しかし、学友や家族を演じているのはマスターの良く知るサーヴァント達。しかも普通の人々とされており、当然戦いとは無縁の人生を送っている。
終わりを告げる喇叭の音
詳しい時期は不明だが、どこからともなく喇叭の音が響き渡ると試練としてサーヴァントがやってくる。サーヴァントがやってくると一部の人間を除いて時が止まり、周りの人々も消え去る。
そして、マスターを殺すべく試練は問答無用で容赦なく襲いかかる。死にたくなければ、生きたいのであれば抗うしかない。
余談
「現代の何気ない日常生活の裏で、魔術的な非日常が忍び寄る」という構図から、「stay night」「月姫」「空の境界」「魔法使いの夜」といった、TYPE-MOONが得意とする「伝奇もの」としての側面が強い章でもある。
シリーズでは神秘の隠匿の為とはいえ、ガス会社に責任を負わせるシーンが多々あるのだが、案の定この章でも責任を押し付けられた。
現実でもそうなのかは不明だが、主人公の母校は男子野球部が甲子園出場していたり、男子バスケ部が全国大会に出場していたり、女子バレー部がが都大会優勝していたりとかなりの強豪校な模様。
イド(id)とはラテン語で「それ」という意味であり、精神分析学では個人の無意識の中にひそむ本能的エネルギーの源泉を指す。衝動として快を求め不快をさけ、満足を求めようとするが、自我(エゴ)と超自我(スーパーエゴ)の統制を受ける。
単語・概念としてのイドは『Fate/EXTRA CCC』でも扱われており、BBが用意した犬空間が出てくる章の名前が「イドの底」となっていた為、かねてから類似点が指摘されていた。
タイトルの「不可逆」の意味は「その状態に変化したら、もう元の状態に戻らないこと」を指す。
これについては主人公も、かつて第六異聞帯において失意の庭のオベロンから「人間の心というのは変化しやすいだけで、元のカタチには戻れないものだ」と指摘されている。
本章はイベント「シャルルマーニュのモンジョワ・騎士道!」の開催期間中に実装されており、期間限定イベント中に本編シナリオが更新されるのはFGOの歴史の中でも初めて。
一部では、(オチが似ていた)エイプリルフール新作ゲームとの兼ね合いでこうなったのではとも推測されている(イベントが終わり切った3月27日以降に本章を実装した場合、互いの間隔が短すぎて温度差にユーザーの脳が破壊されかねない為)。
関連動画
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紹介ムービー
関連イラスト
関連タグ
東京都 学園伝奇ジュブナイル 心象風景/小宇宙 日常 非日常 訣別
青のすみか、SPECIALZ:ネタバレなため詳細は避けるが、一連のストーリーを見て、この曲の歌詞を回想したマスターが多数いたとか……。
イドへ至る森へ至るイド:音楽グループ『SoundHorizon』のリリースしたマキシシングル。「復讐」と「イド」、「七人の恩讐」という共通テーマからシナリオ名発表当初、FGOとサンホラ双方を知るマスターの間でにわかに話題になった。メンタルを強めに抉るシナリオも共通。
前後のストーリー
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