ゲーム概要
株式会社アルヴィオンが開発した3Dアクションゲーム。
PlayStationNetworkでのダウンロード専売タイトルであり、800円という低価格ながら
練りこまれたシステム、重厚なバックストーリー、ステージにマッチしたBGM、
独特の幻想的なビジュアルが魅力の作品である。
ゲームシステム
『魂の器』と呼ばれる人の形を取ったプレイヤーの分身を操り、自在に形を変えるマント状の武器『灰の外套』を駆使してステージ内に鎮座するボスを撃破していく。
特徴としてステージ開始時からボスと対峙するという形を取っており、ステージを踏破してボスへ辿り着くという既存のアクションゲーム的な過程は一切ない。
ステージクリアごとに残るステージのボスが手強くなっていくという仕様があり、どのステージから攻略していくかという戦略も必要となる。
ステージ内に存在する雑魚敵を倒したり、敵の攻撃を寸前でガードするなどの行動で『オーラ』が溜まり、攻撃力の底上げ、『魂の器』自体のパワーアップや回復に利用できる。
一定以上のダメージを受けると『魂の器』の身体各所が破損していく。プレイヤーにはHPゲージが表示されないため、器の状態を確認しながら戦闘を行わなければならない。
オーラを消費して回復することで破損した身体は修復されるが、破れた服はそのままになる。
・・・何が言いたいかはお察しください。
灰の外套
『魂の器』に装備された黒い布状の武器。
ゲーム開始当初は能力を完全に発揮できず、2つの形態しか使用できないが、
『力の保持者』である5体のボスを倒すことでそのボスが使用していた武器や
能力が使用できるようになる。
■魔弾
ゲーム開始時から使用できる能力。灰の外套からオーラの弾丸を撃ち出す。
威力は小さいが追尾能力があり、複数の標的へ同時に撃ち出すことも可能。
形態はオーソドックスなマント状。
■拳
灰の外套を二本の腕状に変化させ、多彩な拳打を繰り出す能力。
ゲーム開始時から使用できる能力だが、当初は不完全形態であるため
一部のコンボや攻撃が使用できない。
力の保持者『フィストゴーレム』を倒すことで能力を完全に発揮することができる。
形態は四本指の巨大な双腕。
■槍
灰の外套を鋭利な槍に変化させ、強力な突進攻撃を繰り出す能力。
力の保持者『ブックハウンド』を倒すことで使用可能となる。ヘビーアタック版では
足に槍を形成して長距離を移動する突進を行う。
形態は左腕に灰の外套が螺旋状に巻きついた槍。
■翼
灰の外套を一対の翼に変化させ、空中を自在に飛行する能力。
力の保持者『王国騎士団長』を倒すことで使用可能。攻撃能力はないが、
ジャンプ回数の増加、滞空能力の追加など、機動力が大幅に強化される。
待機形態は存在しない。
■盾
灰の外套を堅固な盾に変化させる能力。
力の保持者『シールドゴーレム』を倒すことで使用可能。
通常のガードでは防げなかった攻撃もガード可能になる他、攻撃を防いだ瞬間に
コマンドを入力することで周囲の敵を弾き飛ばすこともできる。
翼同様に待機形態は存在しない。
■剣
灰の外套を巨大な両刃剣に変化させ、強烈な斬撃を繰り出す能力。
力の保持者『狂王』を倒すことで使用可能。単発での攻撃速度は遅いが、
コンボに組み込むことで素早い攻撃が可能になる。
形態は柄尻が鎖のように伸びた巨大な両刃剣。不使用時は襟元が剣の鍔状になった
マントの形を取る。
ストーリー
人々の悪意が寄り集まることで降臨する災厄『マリシアス』を倒す『討伐者』として、
預言者に召喚されたプレイヤー。
『魂の器』と『灰の外套』を完全な状態にするため、まずは『力の保持者』を倒すこととなる。
- 余談
公式サイトの項目「SPECIAL」にて作品の前日譚である外伝小説を閲覧できる。
作品中で戦う『力の保持者』にまつわるバックストーリーであり、より作品を楽しむことができるため
是非一読をお勧めする。
ソフトウェアアップデートを行えばゲームメニュー内に追加されるので、そちらで閲覧することも可能。
登場キャラクター
■魂の器
災厄『マリシアス』を討伐するため、預言者たちが数秘術の秘奥をもって造り上げた人型の器。
薄青色の髪と瞳を持ち、足元には魔法陣のような図形が浮かび上がっている。
器を制御するためには人間の精神を宿らせる必要があり、プレイヤーはそのために召喚されたという設定になっている。
ゲーム開始時に性別を選択可能。本編中では語られないが男性版にはヴァレリア、女性版にはエーリカという名前が設定されている。外伝小説を読んでみると・・・
ヴァレリア | エーリカ |
---|---|
■預言者
白いローブをまとった老人の姿を取る存在。災厄『マリシアス』を討伐することを目的としており、『マリシアス』復活に際して討伐のための『力』を人間に与え、討伐完了後に返還させるという行動を続けてきた。物語開始前に前代の『マリシアス』と戦った者たちが『力』の返還を拒んだため、数秘術を用いて『魂の器』を造り出し、器の制御者としてプレイヤーを召喚する。
■狂王
『力の保持者』としてプレイヤーと対峙する、妙齢の女性。
物語の舞台となる国の女王を務めており、その鬼神の如き戦いぶりから『狂王』と恐れられている。
前代の『マリシアス』を討伐するため預言者から『剣』の力を授けられたが、討伐後に返還を拒み百年以上に亘って闘争の日々を重ねてきた。外伝小説では彼女が狂王となっていく過程が描写されている。
■マリシアス
多くの人々の悪意が寄り集まって降臨する災厄。純粋な破壊者であり、圧倒的な力で目に映るもの全てを破壊するだけの存在である。
悪意の集合体であるため人間が存在する限り、何度倒しても世界に悪意が満ちれば再び現れる。
作品の最後に登場するラストボス。
マリシアスリバース
PS3版ストーリー全て+正統続編にあたる新たなストーリー「再誕編」を加え、更にキャラ性能が変化する「コスチュームチェンジ」。更には「爪」、「槌」、「鞭」、「針」、「マリシアスの力の解放」等の新アクションを追加、など前作から実に倍以上のボリュームアップを果たして、2012年12月に移植、発売されたPSVita用ソフト。
PS3版の内容も全て入っているが、単なる移植版というよりは事実上の続編に当たる。
やはりダウンロード専用となっており、価格は1500円。
VITA版の特徴として「翼」の発動と急降下はタッチパネルを使用するようになっている他、前作より全般的に操作の改良が試みられており、防御しながらの回避が可能になるなどPS3版より操作性は向上している。
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本家サイト(PS3版)