抗争前学園で最強だった5人。現在は三奇人になってしまった。
概要
吸血鬼朔間零、ぷかぷかの深海奏汰、変態仮面日々樹渉の三奇人に加え、人形師斎宮宗、魔法使い逆先夏目を加えた5人である。それぞれ相当な実力をもち、天祥院英智に倒されるまでは学園を牛耳っていたと言われる。
『奇人』という呼び名は彼らが自ら名乗っていたものではなく、彼らのイメージを操作するため英智が広めた作為的な呼称ではないかと考えられている。
ネタバレ
抗争時代、零はデッドマンズ、宗は当時は3人組ユニットだった旧Valkyrieに所属していたことが明らかになっているが、奏汰・渉・夏目の元所属ユニットは謎に包まれている。
英智はありとあらゆる手段で彼らを潰し学園のトップに君臨した。最初に餌食になった宗はプライドを打ち砕かれ、他の奇人も変わり果ててしまった。
零は当時大神晃牙も憧れる俺様口調の青年であったようで、奏汰は今の温厚さからは考えられないが"わるいこ"だったらしい。
渉も当然英智の敵であったが、今は何故かfineに移籍している。彼がどういった気持ちで英智の傍にいるのかは、これもまた謎である。
「五奇人」という存在は、英智が腐敗した学園の革命のために、大衆を束ねるための共通の仮想敵として実力者達を生贄に作り上げたものだった。
元々の構想は「三奇人」だったが、「三貴子」に準ずる三奇人は物語として完璧すぎるため、数を増やし五奇人とし、芸能界や教師からの評価も高い斎宮宗、一学年からは逆先夏目を選抜した。
まずは混沌とした学内における偉大なる中心・有名人として盛り立て、朔間零に代わり生徒会長として実権も握った英智はのちに情報操作と根回しによって彼らの評価を反転させ諸悪の根源とすることで孤立させ、fineは革命の担い手として正義の存在となった。ユニット制度は強大な個の弱体化、ドリフェスのシステムは操作可能な可視化された数字による大衆操作が目的だった。
一方で、皮肉にも五奇人たちは”「個人」であった天才達が「五奇人」として括られた”がゆえにかけがえのない生涯の友人たちに巡り会うこととなった。
斎宮宗は舞台の音響を停止させられ、芸術と人格を破壊された。
逆先夏目は他の奇人から守られる形で戦線から遠ざけられた。
朔間零は強すぎるため戦わずに殺す手段が取られ、その博愛の人間性に付け込んで世界中の姉妹校に事件をまき散らし、それらに奔走させることで力を削ぎ、その間に学園の抗争状態は手遅れとなった。
最後に倒されたのは英智の憧れであった日々樹渉。
渉は英智が作り上げた台本を受け入れ、舞台で悪役としての五奇人の最期を全うし、五奇人は死んだ。
「友よ、麗しき青春の日々よ……。また逢う日まで、さようなら」