「呪われし刃で全てを切り裂き、世界を死の闇で覆い尽くせ! ブレイクライド! 星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン!」
「聖も邪も粉砕せし雄叫び。光も闇も切り裂く牙。すべてがひれ伏す絶対竜! ブレイクライド! 星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン!」
概要
ブースターパック第13弾『絶禍繚乱』で登場した。グレード3のリンクジョーカーのユニットである。
デザイナーはDaisuke Izuka氏。なおこのイラストは本人自ら書かれたものである。
リンクジョーカーの禍々しいデザインは相変わらず使用者の風格が感じられる。
ユニット設定
侵略者“リンクジョーカー”の先兵「星輝兵」にして、主にズー、メガラニカ侵略の指揮を取る指揮官。 他者を絶望させ堕とす事を至上の喜びとする歪な精神の持ち主であり、受け持ちでは無い他国の戦士もその手にかけている。 敵味方問わず甘言を弄して欺く為、他の指揮官からは「道化」と呼ばれ嫌悪されているが、如何な作戦においても必ず大きな成果を上げる為、本隊からの評価が非常に高い。 心は何者の干渉も受け無ければ絶望にも希望にも属さない。 なればこそ、ただ絶望を与えるよりも一欠片の希望を見せてから堕とした方がより効果的なのだ。 彼は唄う様に紡ぐ、「希望は存在する、だがお前に救いが訪れる事はない」と。 希望を与え、絶望に堕とし、希望を見せ、其れを砕く。 強い意志を宿す者達の目から光が消えるその瞬間、混沌の道化は口角を吊り上げ心からの笑みを浮かべる。
数百年前、惑星クレイで起きた異星からの侵略事件「星輝大戦(インベイション・グレートウォー)」。その侵略者“リンクジョーカー”の先兵「星輝兵(スターベイダー)」前線指揮官の1人が、この「カオスブレイカー・ドラゴン」である。異質な力「呪縛(ロック)」、「Я(リバース)」を打ち破ったクレイの戦士たちに敗れ、手を引いたかに見えた“リンクジョーカー”。しかしそうではなかった。「星輝兵」の残党は、クレイが観測できる宇宙に漂い、機会を窺っていたのである。そして、唯一生存した指揮官として残党を束ねていたカオスブレイカーは、どこからかプロジェクト「時空間憑依(ディファレントワールド・ライド)」の存在を知る。「いいことを思いついた」とでも言いたそうな顔で、彼は数百年前と同じように口角を上げた。「メサイア」の加護が無ければ惑星「E」への転送はできない。だが、彼を知る者なら誰もが口を揃えて言うだろう。「それでも、奴ならやりかねない」と。
テキストフレーバー
「予告しておこう。 お前は、自ら呪縛(ロック)を請い願う。」(絶禍繚乱RRR収録)
「人の心を折るのは簡単だ。 まず「希望」を与え、それを打ち砕けばよい。」(同上SP収録)
「フヒャハハハ!最高に無様で愉快な結末だ!」(混沌と救世の輪舞曲収録)
能力
1
ソウルブラスト(指定:星輝兵)1枚で発動するリミットブレイク。(LB4)
相手エンドフェイズ、呪縛(ロック)されたリアガードが解呪(アンロック)された(元に戻った)時、そのリアガードを退却させ、自分はカードを1枚ドローする。
星輝兵インフィニット・ゼロ・ドラゴンからブレイクライドすれば2体のリアガードを呪縛できるので相性が良い。
また、自らコストで呪縛を行う"Я"ユニットに対して大きな圧力をかけられる。
更にはリアガードにリミットブレイク解除のユニット「日食の星輝兵チャコール」がいればいきなり能力を使うことができる。
2
カウンターブラスト1点&手札の「星輝兵」1枚をドロップすることで、相手リアガードを1体呪縛する能力。
前述のリミットブレイクと合わせればかなり大きな相手への牽制となる。
3
自身と同じクランに属さないユニットが存在すると攻撃できない「盟主」能力。
呪縛を決めるため、リンクジョーカーでの単クラン構築になるので、関係ないだろう。
アニメでの概要
無印第3期では櫂トシキの使用するユニットとして猛威を振るった。
ファイトでの登場回数は三和戦、そしてアイチ戦と少ないが、両者を徹底的な呪縛戦術のフィニッシャーとして登場している。さらにタクトとのファイト中に開いたクレイと繋がるゲートから実体として現れ、アイチ達を驚愕させる。
しかし、何もする事無くゲートの前から不動だった挙句、タクトの敗北の直後に真っ先に霧散し退場。
続く4期では暴走状態のアイチのユニットととして登場するも数カットのみ、惑星クレイ側の状況を描いたクレイ物語でも、最高傑作であった星輝兵”Ω”グレンディオスの敗北によって終結した星輝大戦で消息を絶ち、星輝兵本隊にこっそり開発したサイバーゴーレムの提供はすれど姿を現さず、長く不穏な沈黙を保っていた。
『お前・・・可愛いなぁ・・・。』
・・・が数年後…奴は弾けた。
ヴァンガードGNEXTで登場したファイター星崎ノアが、鬼丸カズミにディフライドした忍竜シラヌイによってカオスブレイカードラゴンを強制ディフライドされてしまう。
カオスブレイカーはノアの振りをしつつ新導クロノとファイトするが敗北、直後アラタとマコトに辛辣な言葉を吐き姿を消す。しばらくは海外を周りながら櫂達の追跡を振り切り、極秘に日本に帰国し新たな手駒として神崎ユウイチロウにクラレットソード・ドラゴン・リヴォルトを強制ディフライドさせようとする。が、常人離れした神崎の精神力により失敗、駆けつけた伊吹に興味を示しその場を去る。
続くヴァンガードGZで破壊の竜神ギーゼの使徒として登場。クロノの前に姿を現し、ノアを取り戻そうと奮起する彼に自分の声でノアが意識を取り戻す幻影を見せ、ファイトで優位に立つと同時にその事実を叩き付けた。まさに希望を与えてそれによって絶望へと突き落すという、悪逆の道化師としての冷酷さを見せつける。
自分に負けたクロノを魂の牢獄レリクスへ落とし、クロノを助けようとしたツネトが落ちたのを見て、「ゴミが混じったか」と吐き捨てて立ち去った。
その後も羽島リンを負かしレリクスに落とす、続けて早尾アンリもレリクス行きにしようとする(こちらは雀ヶ森レンが助太刀に入ったため未遂)など暗躍を続ける。
レリクス崩壊後はメガコロニーの二人組の怒りを買って追われており、使徒としての活動は休止している。その代わり、わざとノアの意識を一旦解放し、ノアを追ってきたチーム新ニッポンの二人に会わせて絶望を味合わせようとするという悪趣味なイタズラを試みている。
この策によって、結果的にグレドーラとカムイが鉢合わせてファイトをし、グレドーラが負けてクレイに送り返されるということになって得をしたのだが、肝心のチーム新ニッポンの二人を絶望に落とすことには失敗。ディフライド後初めての不機嫌な表情を見せた。
その後、グレドーラとガスティールの敗北によって後がなくなった使徒に合流。
ギーゼの器の第一候補であるクロノを誘き出すべく、東海林カズマと明日川タイヨウに狙いを定める。
その途中で、カズマもまたギーゼの器たりうるという衝撃の事実が発覚するのだが、完全に予想外だったにも関わらず、カオスブレイカーは満面の笑みでファイトを続行。最後まで希望を捨てずにファイトしようとするカズマをゼロスドラゴンの力でねじ伏せ、ギーゼによるディフライドを完遂させた。
その直後、ギーゼとなったカズマはクロノとファイトすることになり、クロノが伊吹から預かったゼロスドラゴン・ダストの力で押される展開となるが、この時も焦る他の2人とは違い、終始愉しそうな笑みを浮かべていた。
結局「自分が愉しければ何でもアリ」ということか。ここまで来ると流石と言う他ない。
ギーゼは最終的にクロノを下し、ダストを回収したが、まだ完全復活には程遠い状態だった。
一時の潜伏期間の後、ヴァレオスとは別行動をとり、カオスブレイカーはギーゼやダークフェイスと共にヴァンガード普及協会北米支部を急襲する。
ゼロスドラゴン2枚を封じこめた支部の中心にギーゼを行かせるため、カオスブレイカーは囮役を引き受けるが、ここに至っても彼の真の狙いは別のところにあった。
北米支部に来ていた櫂とアイチを引きつけると、2人にわざと包囲され、その上で亜空間を生じさせて2人をその中へと引きずりこむ。そして2対1でのファイトを申し込んだ。
カオスブレイカーが望んでいたのは、因縁の相手である櫂とアイチとファイトをして負かし、魂の牢獄改め虚無の要塞レリクスの生贄にすることだったのだ。
櫂とアイチの忌まわしい過去を思い出させるという精神攻撃を行いながら、2対1というハンデをものともしないファイトを展開するカオスブレイカー。
だがその過去さえも新しい絆を結ぶきっかけに変えてきた2人にはカオスブレイカーの猛攻も一歩及ばず、さらに櫂とアイチの言葉に触発されたノアの意識が抵抗を始め、徐々にカオスブレイカーは追いこまれていく。そしてアイチがコールしたブラスターブレードによってとどめを刺される。
カオスブレイカーはノアの中から追い出され、ノアは新ニッポンの2人のもとへ戻り、めでたしめでたし・・・
とさせてはくれないのが、この諦めの悪い道化師である。
実に素晴らしいなぁ・・・
友愛に涙 勝利に安堵し、未来を掴んだ確信 希望
この全てを打ち砕く手段が、まだ我にはある!!
霊体となったカオスブレイカーは、嘲りの言葉を放ちつつ、レリクスの前に身を投げ出す。
何と、櫂とアイチの魂の代わりに自分を捧げることで、レリクスを起動させたのだ。
さすがの櫂・アイチも、この展開には動揺を隠せない。
そんな2人の様子に満足しつつ、カオスブレイカーは亜空間の中へと消えていった・・・。