概要
従者として殺生丸に仕える小妖怪。人間の子供くらいの背丈で、翁と女の顔を持ち強力な炎を放つことができる人頭杖(にんとうじょう)という杖を持つ。ただ、強力な妖怪相手にはほとんど効き目がないので、殺生丸が戦う時は物陰に隠れて、専ら解説役に徹している。
殺生丸のことを慕い、忠義を尽くしているが、気むずかしい彼の相手をするので気苦労が絶えない。小心者でどこか間の抜けたところがあり、ゴマすりばかりしている割には、しばしば余計なことを言って殺生丸に殴られたり睨まれたりもする。(時には考えていることを察せられたこともある)それでも決して殺生丸の側を離れず(彼の傍らにいるのが一番安全という部分もあろうが)、戦いで殺生丸がどんな窮地に追い込まれても、見捨てて逃げ出すような真似は一度もしていない。
長年仕えているためか殺生丸の心の内を読むのに長けていて、彼の気持ちを代弁することが多い。アニメでは、初登場の時点で殺生丸が既に原作後半に近い無口・無表情なキャラになっていたため、原作初登場時の彼の台詞が一部与えられていた。りんのことは邪険にはしているものの、なんだかんだといいつつ、殺生丸を無邪気に慕う彼女の事は大切に思っている模様。また殺生丸の母親のことは苦手に思っている(主の御母堂なので下手に出ている)。
なお、邪見もりん同様に一度死亡し、天生牙で蘇生された身である(悟心鬼の怨念に乗っ取られた刀匠灰刃坊に闘鬼神で真っ二つにされてしまった)。
アニメでは小妖怪を率いる頭目だったが、敵の妖怪に殺されかけていたところを偶然にも殺生丸に救われ、彼に惚れこみ配下となった過去が描かれている。
初めは敵対していた犬夜叉一行とは徐々に共闘することが多くなり、最終的に腐れ縁と言うべき関係に落ち着く。戦いから数年経った頃には普通に名前で呼び合ったりしている。
『半妖の夜叉姫』においては、殺生丸とりんの間に生まれたとわとせつなを麒麟丸から守るため、時代樹を中心とした森一帯に気配を遮断する結界を張り、その中で乳飲み子だった2人を育てた。
ゴマすりなどの態度は相変わらずだったが、殺生丸の妻となり彼の子を二人同時に出産する大役を果たしたりんを労い、子供らを案じる彼女に「後は任せろ」と返答し、成長した様子も見せている。
2人が4歳の頃には姿を見せていないことから、焔によって森が焼かれる前には養育から退いていた。森が焼かれた後は阿吽を介して、せつなを紫織が営む半妖の隠れ里へと連れて行った。