CV:濱野大輝
概要
ヴィトーとは、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか〜メモリア・フレーゼ〜』のオリジナル登場キャラクターである。
二つ名は【顔無し】。
初登場は2018年11月22日〜12月13日まで行われていたゲーム内シナリオ『舞い散る奇跡と降誕祭(ホーリーデイズ)』である。
後の3周年記念シナリオ『アストレア・レコード』に再び登場する。
プロフィール
出演作品 | メモリア・フレーゼ |
---|---|
性別 | 男性 |
好きなもの | 英雄(自称) |
嫌いなもの | 神々、呪われた世界 |
人物
残忍な性格の人物で、『舞い散る奇跡と降誕祭(ホーリーデイズ)』、『アストレア・レコード』では主人公たちに立ち塞がる敵として登場する。
二つ名の【顔無し】は存在感が薄く覚えられにくい顔をしている事、関わった人間全てを始末している事が由来。
闇派閥の幹部であり、レベル4。現在の所属ファミリアは不明だが、7年前は【エレボス・ファミリア】に所属していた。
他者からの評価は「破綻者」「血に酔い、血に狂うケダモノ。殺戮に嗜好を見出した屑」「外道」と散々なもの。
神々を忌み嫌い、逆に『英雄』に憧れていると自称しているが、その本心は……。
経歴
生まれた時から『欠陥』を抱えており、視界に映るものが全ておぞましき『灰』に見えてしまう。
つまり、色彩能力が欠如した状態でこの世に生まれている。
更に、人々の声は耳障りな雑音に聞こえ、口に入れるものは全て形容できない異物に感じられる。
香りなど概念すら知らなかった。
それだけならば"まだマシ"であったが、ある日気付いてしまう。
灰色の光景の中で、唯一、人が流す血の色だけは鮮やかで、とても美しい赤色として感じられることを。
その時の光景をもう一度目にしたいと思ったヴィトーは自らの体を傷つけたが、自分の血ではいくら流しても駄目だった。
色を感じるためには『他者の血』でなくてはならず、更に恐怖、嘆き、悲しみ、絶望といったおよそ『負の感情』がそこに含まれていなければ、やはり何も知覚できない事を知った。
それに気付いたヴィトーは試しに周りの人間を殴り、斬りつけ、殺めた。
その途端、ヴィトーの世界は色付く。枯れていた心は潤い、更に興奮と絶頂の言いなりになり続けた。
恐怖と絶望の声ははっきりと聞こえ、流れ出る血と、炎で巻いた人肉の焼ける匂いが芳醇に香る。
ヴィトーは『殺戮』の中でしか人間になることができない己を生み出した世界を憎み、嫌った。
自身を世界の『瑕疵』と言い、自身が殺戮の中でしか味わうことのできない事柄を他者が当然の様に享受していることが不平等である、と自ら命を断つ事はしていない。
ヴィトーの目的は不完全な箱庭、つまり神々の作った下界そのものを壊す事であった。
なおこの目的をヴィトーは『世界是正』であり「私の大願」と称している。
『英雄』を敬っているのは欠陥じみた箱庭で、理不尽にも屈さず、不条理にも抗い、世界に反逆し続ける者たちであるから。その姿を何よりも気高く崇高であるとし、神々などより遥かに崇拝されるべき存在であると口にしている。
──────が、上記に記した出来事はヴィトーの主観であり、それを知る他者からの評価はまた違うものである。
ヴィトーが『破綻者』と呼ばれる理由は、英雄を尊敬し、憧れていると信じ込んでいる一方、自らの本心ではその英雄を嘲笑っている故であった。
なお、ヴィトーと対峙した輝夜からは「自らが掲げた正義を誰からも理解される筈がないと信じ抜き、不公平と不条理に怒るふりをし、非道に取り憑かれている。不幸自慢を盾にして快楽を貪る獣。己の矛盾に気づくことができない『破綻者』」であると切り捨てられた。
このアストレアレコードから七年後の降誕祭シナリオでは、リューからは殺戮や破壊でしか世界を変えることができないと言うヴィトーの意見を「妄執」だと評した。
紛れもない『英雄』であるザルドからは「お前の英雄信仰はただの『嘲笑』にすぎない」と見抜かれている。なお、当のザルドからは「人間の振りをすることに、もう疲れ果てたか?」と哀れみの目さえ向けられている。
つまり、自覚すらできない様な根底が既に壊れてしまっているにも関わらず、それを認める事をしていないヴィトーを他者は『破綻者』と言うのである。
これら全てを理解した上でヴィトーを「愛している」と言っていた主神のエレボスにさえ最後は置いていかれてしまう。その悲しみと絶望に直面したヴィトーは、エレボスが「自らの『欠陥』を知りながらかどわかし、騙していたのだ」と結論づけることで神々への憎悪を更に募らせる。
七年前の一件から、ヴィトーは未だ「希望」を見つける事はできておらず、囚われている。
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ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか メモリア・フレーゼ