戦闘生物(バトルクリーチャー)アプトム
CV・OVA:二又一成(回収版:小野健一)、テレビアニメ:稲田徹
調整の失敗作の一種である「損種実験体」の1人。”個体進化”を繰り返す戦闘生物である。
クロノス時代
あらゆる調整体に自力のみで獣化出来る万能型として作られたが、生殖能力を失い損種実験体になった。その上能力も擬態元に遠く及ばなかったが戦闘に駆りだせるレベルの戦闘スペックは維持していた為、損種実験体部隊(ロストナンバー・コマンド)としてガイバー捕獲のために駆り出されるが敗北。同じ境遇の仲間を失いガイバーⅠへの復讐を決意する。
その後クロノス12神将の一人Dr.バルカスによる再調製によって形態模倣の精度は向上し細胞のサンプルを直接摂取する事で完全なサンプル元と同じ獣化能力に変身する能力を得た上にそれを自力で切り替え、能力も提供元であるオリジナルを上回る力を引き出せる様になった。
クロノス離反後
再調整によるパワーアップと同時に獣神将の精神支配を受け付け無くなり、自身の個人的な復讐達成の為クロノスを離反して独自の意思で行動するようになる。一度ガイバーⅠに敗れその体を腕一本から再生した後、あらゆる生命体を融合捕食し遺伝子形質を取り込んでその能力を身に付ける事が出来るある意味「自我を持った強殖生物」に等しい存在となった。
超獣化兵五人衆の内ガイバーⅢに敗れたザンクルス以外の遺伝子情報を融合捕食で得て、フルブラストと呼ばれるゼクトールベースのデザインへ進化(ゼクトールはカブトムシで、こちらはクワガタムシ)。自身の人生を狂わせたクロノスと戦う道を選んだ。
その後対アプトム用に調整されたネオゼクトールやエンザイムⅢ戦を経て獣神将カブラールに操られた後、同じ損種実験体のバイオフリーザー・速水の遺体から再生・復活し、その液体ヘリウム冷却能力等の能力を持ったオメガブラスト形態へと至る。
当初は仇敵と付け狙っていたガイバーⅠこと深町晶とは、戦いを通じて”戦友”と呼べる間柄になっていき、速水が命と引き換えに自分を救って以降は彼への恩もあり復讐心を捨てた。
獣化兵の枠を外れて以降は自身の体を自由に変形させる事が出来るので、人間形態でも自身の体を一部だけ変形させて能力を使用する事が出来たりガイバーⅠの装甲の上に自身をアーマー状に変形させ纏わり付く事でガイバー・アプティオンという形態を取ることも可能である。また強殖生物に近い融合捕食の形質を持った為か獣化兵の生体波動を遠隔感知(ただしあくまで捕食者的な性質の物)出来る。
進化の歴史
最初期
ガイバーⅠと初めて戦った際にガイバーⅠに擬態した姿。外見だけでなく、額からの飛び道具(溶解液)や肘のカッター(ただの突起で高周波武器ではない)など、ガイバーの武器もある程度模倣して使うことが出来た。
しかしガイバーには遠く及ばず敗北。
フルブラスト形態
他のゾアノイドの細胞情報を基に個体進化を行えるようになった際、超獣化兵五人衆の生き残り4人の遺伝子情報を基に”いいとこ取りして増幅強化”で編み出した形態。ゼクトールをベースによりスリムな外見になっている。五人衆のうち4人ぶんの能力を取り込んでいるため、戦闘能力はガイバーと同等かそれ以上と推測される。
ただし基本的に高スペックなせいか、油断や慢心のせいで戦術面が疎かになりがちでもあった。このため相性の悪いネオ・ゼクトール戦やエンザイムIII戦では敗北寸前まで追い詰められている。
劇中もっとも長い期間使用した変身形態である。
オメガブラスト形態
12神将の一人カブラール・ハーンに捕らえられて操られた際に取得した各種獣化兵(超獣化兵含)の細胞情報、そして命と引き替えに自身を助けたバイオフリーザー・速水の力を組み合わせた最新形態。かつて苦戦したエンザイムIIIの群れもあっさり片付けるほど強くなった。自身を救った速水の姿を取り入れヒロイックなスタイルとなっている。
劇中での活躍シーンがまだ少ないためか活用している能力が妙に限られて(冷気、ステルス、高周波ランサー、バリアーくらい)おり、「分化能力・飛行能力・五人衆の能力などは失われてしまったのでは?」という説もある。
ガイバー・アプテイオン
ガイバーⅠに自身の体をアーマー状にして纏わり付かせた形態。オメガブラスト形態において重宝している”ステルス能力”などでガイバーⅠをサポートしている。ガイバーⅠからエネルギーを得て能力を増幅して使用することも可能だが、理屈は不明(強殖装甲を捕食?)。