「バテン・カイトス」シリーズはゲームキューブ用ロールプレイングゲームである。
概要
開発はモノリスソフトとトライクレッシェンド。
美麗なグラフィックとマグナスというカードを利用した戦闘が持ち味の正統派RPGである。
キャラクターデザイナーは日暮央氏、音楽はテイルズシリーズなどの作曲を手がけた桜庭統氏を起用している。
ゲームキューブでの数少ないRPGとて評価されており、特に音楽については桜庭統氏が「今の私の技術の中ではかなり良い出来」と自身のコメントで書かれている。
プレイヤーが「精霊」として主人公と共に行動することが特徴である。
ゲーム開始時に名前と性別が選択でき、それによって選択肢の口調が若干異なる。
ゲームの中で様々な選択を迫られるシーンがあり、精霊値と呼ばれる主人公カラスへの好感度を高め、一定の確率でカラスは強力な「精霊魔法」を使えるようになる。
2作目では選択肢によりゲームオーバーになってしまう場面もある。
バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海
シリーズ第一作。
2003年12月5日にナムコ(現バンダイナムコゲームス)より発売。
シナリオはクロノシリーズなどを手がけた加藤正人氏。
全1022枚という非常に多い「マグナス」というカードが特徴。
食べ物のマグナスは時間が経つと腐ってしまったり、氷は溶けてしまうなど細かい設定が面白い。
中には336時間経過しないと入手できないコレクター泣かせのマグナスも存在する。
また特定のマグナスを組み合わせることで新たなマグナスを入手することが出来る
(例「きゅうり」+「はちみつ」=「メロン」)
隠しダンジョンや2週目特典などの要素はないが、レベルアップは自己申告制のためやりこみ度が高い。
あらすじ
その昔、邪神と呼ばれる神々と人々の戦いがあった。
長く戦いの末、人々はついに邪神を封じたが、大地は長い戦いの末に荒れ果ててしまった。
人々は大地を捨て、大空へ人類の未来を託したとされている。
そして現在、主人公のカラスは育ての親と弟の仇を追い「精霊」と共に旅をしていた。
その道中に出会った少女、シェラ。彼女は邪神を封じたマグナス「エンドマグナス」を手にしようともくろむ皇帝ゲルドブレイムの計画を阻止しようとしていたのだった。
バテン・カイトスⅡ 始まりの翼と神々の嗣子
シリーズ第二作。時代設定は前作の20年前で続編にあたる。
2006年2月23日に任天堂より発売。シナリオは小島考氏。
戦闘システムから「防御ターン廃止」「デッキのパーティ共有化」「リレーコンボ」などの変更を得て、前作よりスピーディな戦闘を楽しむことができる。
マグナスの数は前作に比べ減っているがお遊び要素は変わらずあり楽しめる。
闘技場において、邪神モッコスをモチーフにしたと思われる敵キャラ「試作型マキナアルマM」が登場する。
KOS-MOSのXバスターを元にしたと思われる「十字邪光線」という技があり、図鑑におけるこの技の説明にも邪神モッコスのことをほのめかすような内容がある。
ちなみに最大の敵はラスボスではなく「ヌンキ渓谷のセーブフラワー」である。
あらすじ
精霊憑きである主人公のサギは帝国アルファルドの暗黒部隊に所属していた。
新入りの身で極秘任務に就くことになったサギは、パートナーのギロと共に皇帝の屋敷に潜入する。
しかしそこで見たものは既に殺されていた皇帝の姿であった。
いらぬ濡れ衣を着せられ部隊から逃げ出すサギ達だが、その前に異形の化け物が現れる。