概要
負傷や本人のパーソナリティ、スキルといった面で「戦闘不適合者」と見做されたウィッチ達により構成された、歌や音楽でネウロイと戦う人々や故郷を追われた人々にひと時の安らぎと心の癒しをもたらす異色の航空団。
正式名称「連盟空軍第72統合戦闘飛行隊兵站支援中隊航空魔法音楽隊」、通称は「ルミナスウィッチーズ」。
連盟空軍直轄の音楽隊であり、「歌と音楽」で人々の笑顔を守る部隊として設立された。通常の軍楽隊とは異なり、さまざまな理由で前線から離れざるをえなかった、戦いに向かないウィッチたちが活躍している。音楽隊(Music Band)ではあるが、人員の編成上実際には器楽演奏は行わず歌唱・合唱を主とする歌唱部隊であると言える。
航空ウィッチが歌唱部隊員として所属していることを活かし、歌唱やダンスだけではなくアクロバット飛行による航空ショーも演目に加えた活動を特色としている(そのため、航空魔法音楽隊はその名の通り音楽隊だけでなくウィッチによる曲技飛行隊としての側面も持ち合わせている)。
部隊としての本拠地はブリタニア連邦ヘストン空軍基地である。ただし、一箇所の基地や戦線に留まるのではなく、世界各地を巡り、さまざまな場所で活動を行っている。
基地では隣接する訓練施設に間借りするかたちで部隊が置かれ、こじんまりとした平屋建ての建物が建っている。隊員の宿舎は地元の村の使われなくなった屋敷を借り受けて使用している。
装備・制服
部隊の輸送装備として軍用航空機アブロ ランカスター1機を保有しており、本来爆撃機である同機に爆装の代わりに航空ショー用のストライカーユニットおよびコンサート用の機材・衣装を搭載し、各地のコンサート会場へ向かう際の足として運用している。
各国から派遣されたエースウィッチが原隊の装備をそのまま運用する統合戦闘航空団と違い、音楽隊では舞台および航空ショーでの演出に供することを期して、部隊としての統一装備が存在する。
部隊のストライカーユニットは、リベリオン製の練習機AT-6テキサンが使用されており、舞台衣装に合わせた専用の塗装が施されている。連盟空軍直轄の部隊であることから、機体には“LNAF”(League of Nations Air Force, 連盟空軍)のイニシャルとシンボルマークが大書きされたものとなっている。
劇中では舞台衣装のバリエーションに合わせて、赤い塗装と青い塗装、白い塗装の三種類を見ることができる。
舞台衣装は基本的に、部隊の全員が同一デザインの衣装を着用する。
制服をモデルとした統一感のあるデザインでありつつも、各メンバーごとに袖の長短有無やネクタイ・リボンの別などの差異が見られる。細かい意匠は(同じ制服ではありながら)長袖からノースリーヴまで個人差が存在している。また、パフォーマンスの際には舞台衣装のままストライカー飛行を行うこともあるが、戦闘部隊ではないこともありスカートスタイルとなっている。
最初のコンサートからワールドツアーにかけて用いられた一つ目の衣装は、赤と黒を基調とする華やかながら落ち着きのある舞台衣装で、肩章や軍帽風の帽子など軍服的な要素もありながら、女学校の制服のような淑やかさも備えるデザイン。右肩からは連盟空軍章と出身国の国籍マークの記されたサッシュをたすき掛ける。
ワールドツアーの締めくくりとなるリベリオン合衆国ニューヨーク公演で用意された二つ目の衣装は、青を基調としてグラデーション・カラーが特徴的な衣装となっている。黒地のリボンがスタイリッシュに配され、サッシュに代わり国籍マークはベルト部分に刺繍される。軍帽着用。
三番目の衣装として、1944年12月(アニメ最終回)、ネウロイによる支配から解放されたガリア共和国のパリで開催された「ガリア解放記念式典」に出席した際の専用衣装がある。白を基調としてガリア国旗のトリコロールカラーで彩られ、デザインはナポレオン軍の軍服をモチーフとしている。(ガリア凱旋記念式典衣装)
衣装作成とデザインはいずれも部隊内の衣装担当メンバーによる内製。
メンバー
※◎は隊長を指す。括弧内は(出身国、階級)、および隊内での役割を示した。
- ◎グレイス・メイトランド・スチュワード(リベリオン合衆国、少佐)※エクスウィッチ
- アイラ・ペイヴィッキ・リンナマー(スオムス共和国、少尉)リーダー
- マリア・マグダレーネ・ディートリヒ(カールスラント、曹長)アクロバット演目考案
- ジョアンナ・エリザベス・スタッフォード(リベリオン合衆国、曹長)デザイン担当
- エレオノール・ジョヴァンナ・ガション(ガリア共和国、軍曹)サブリーダー
- シルヴィ・カリエッロ(ロマーニャ公国、軍曹)衣装担当
- ヴァージニア・ロバートソン(ブリタニア連邦、軍曹)編曲担当
- 渋谷いのり(扶桑皇国、軍曹)作曲担当
- リュドミラ・アンドレエヴナ・ルスラノヴァ(オラーシャ帝国、軍曹)作詞担当
- マナイア・マタワウラ・ハト(ニューゼーラント、軍曹)ダンス振り付け担当