天国からの没シュート
てんごくからのぼつしゅーと
入院中の女の子がお昼寝をしていたら幽体離脱し、
長い時間をかけて天国まで辿り着き、門番によって
強制返還されるおはなしです。(作者解説転載)
概要
天国から没シュートされる曲が出来上がりました!(作者コメ転載)
くるりんごが鏡音リンを使用した楽曲が、この曲が初。
歌詞
標識なき霧の中遠い誰かの足跡だけが頼り
きっと法則は通じないどうか頭の隅で良いからさ置いといて
懐かしさに釣られるまま23マイル
白い扉の前碧眼は振り向いた
「こちら天国です」
空色をした、薄い地面が、僕を写した、いざ参らん
上昇し折れ線は数字散らして急降下
自己喪失疑い恐れあり、頭上に輪っかがくるくるりん
応答せよ、はいこちら01番、切符の所持確認出来ず
黄色いロープ張ってやろうか?
現実、離脱、シャングリラ
陽の光反射させてエンゼルフィッシュは僕の目の前泳ぐ
きっと法則は通じないどうか頭の隅で良いからさ置いといて
レジスタンス引き連れて77マイル
警笛くわえて金髪が振り向いた
「こちら天国です」
空色をした、薄い地面に、クラックひとつ、いざ参らん
下降した折れ線は数字掴まえて急上昇
自我拡散疑い恐れあり、背中に白羽ふわふわりん
応答しろ、はいこちら02番、渡航の意思確認出来ず
笑止、何故此処にいるんだ?
地上、群青、サンクチュアリ
急に重くなる瞼とゆっくり開かれる扉
もう思い残す事ないかい?遠くでカラコロ下駄の音
懐かしさ帯びた老人が傍で僕に語りかけた
「ほらあちらにお行き、此処に来るにはまだ早い」
ばちり、止みかけた脈拍はお星様散らし急加速
「やはり単純な迷子か、早くお家へ帰りなさい」
「じゃあな、もうちょっと年喰って老けてから出直して来な!」
ああ、なんとまあ口の悪い天使に背押され急転落下!
歪みゆく景色にぐるりの空は息を飲んだ
幾千の光に包まれ滲んだ世界はきらきらりん
常に白き幻の国から離脱し目覚めよ
ナースコール右手に持って、彼岸、帰還、邯鄲の夢