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ドラゴン・ウォーリアーズ

どらごんうぉーりあーず

イギリスのゲームデザイナー、デイブ・モーリス、およびオリバー・ジョンソンの両氏によりデザインされた、TRPG(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム)である。
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概要

「ドラゴン・ウォーリアーズ」とは、イギリスのゲームデザイナー、デイブ・モーリス、およびオリバー・ジョンソンの両氏によりデザインされた、TRPG(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム)である。日本では90年に、創元推理文庫「スーパーアドベンチャーゲーム」のレーベルから、三冊が発売された。

原語版は、6巻まで発売されており、後年になりルールブック及び、舞台世界「レジェンド」のモンスター及び動物のリスト、様々な場所でのランダムカウンター表に再編集され復刻された。

ドラゴンの戦士

一巻。基本のルールブックで、基本的なロールプレイ(行動判定、経験値およびランク上昇)、およびモンスターのリスト、武器を用いた戦闘ルール、それらを得意とするクラス(職業)二種(ナイト、バーバリアン)に関して解説している。

また、入門編となるミニシナリオ「森に眠る王」も付属。

魔法使いへの道

二巻。前巻で省かれていた「魔法」に関するクラス、「魔術師(ソーサラー)」および「霊能者(ミスティック)」に関する各ルール、呪文リストおよび呪文に関する解説が記されている。

また、これらとともに「マジックアイテム」のリストも掲載。本作では様々なマジックアイテムが設定されており、それらの希少性も極めて高いものとなっている(安易に売買などできず、手に入れる機会も非常に少ない。もちろん、ゲームマスター側で新たなマジックアイテムを創造する事は可能)。

こちらにも、入門編のミニシナリオ「霧に映る影」「狩猟月」が掲載されている。

エルフのクリスタル

三巻。四話で構成されたキャンペーンシナリオ「エルフのクリスタル(三つに割れたクリスタルのそれぞれの欠片を探し出し、一つに戻すという内容)」および、追加ルール「士気判定(モラル・チェック)」「呪い」「疾病」などを掲載している。

未訳分

三巻以降もイギリス本国では刊行されているが、日本では未訳。

「Out of the Shadows」

四巻。8ランク以上のプレイヤーの特殊能力の追加ルール、新クラス「Assassin(暗殺者。忍者と盗賊を合わせたような職業らしい)」のルール。および追加モンスター50種以上のリスト、三本のシナリオが掲載されている。

「Power of Darkness」

五巻。四大元素(地水火風)および「闇」を入れた、五つの元素を操る新クラス「Elementalist(精霊使い)」の追加ルール、および精霊使いの根源に関わる七話連続のキャンペーンシナリオが掲載。

「Lands of Legend」

六巻。舞台となる背景世界「レジェンド」の設定集。地理、伝説、言語、暦、法律(罪と罰)、海洋冒険に関する追加ルールに加え、上級新クラス「Warlock(魔戦士。剣と魔法の両方に長けている)」の追加ルール、上級者向けシナリオ一本が掲載されている。


内容

背景世界「レジェンド」は、基本的に、中世ヨーロッパの雰囲気を色濃く残している(後述)。

使用するダイスは、通常の6Dの他、4D、8D、10D、12D、20D、100D(ただし、6Dダイスのみでプレイできるように、対応表もある)。

能力値は、体力(SLR)、反射神経(REF)、知力(INT)、霊能力(PSY)、外観(LKS)の六種。それぞれ3D6で決める。

また、キャラクターメイキングを行った時点で、武器と鎧、短剣、ランタン、火口箱、バックパック、所有している銀貨などが設定されている(しかも最初から、鎧や武器なども装備した状態である)。

もちろん、初期装備以外の武器や鎧を手に入れ使用したり、冒険中に手に入れたものと交換したりも可能である。

ルールブックに記載されている武器は、初期装備として与えられるもの(短剣や片手用及び両手用の剣、ショートソード、モーニングスター、バトルアックス、スタッフ、六尺棒)の他、カッツェル(棍棒)、スピア、フレイル、メイス、グレイブなど。

望むなら素手でも戦う事は可能。

また、盾も武器の一つとして扱われる(防御の数値には関係ないが、敵から攻撃を受けると1/6の確率で攻撃を受け止め無効化できる)。


それぞれのクラスに与えられる武器と防具は、下記の各クラスを参照。

クラス

  • 騎士(ナイト)

プレートアーマーを着る事が可能。あらゆる武器および防具を用いることができるが、魔法の類は使えない。

キャラメイクの際に与えられる防具は、プレートアーマーと盾。与えられる武器は、片手剣またはモーニングスターのどちらかを選択する事が可能。また、短剣は全てのクラスに初期設定時の装備として与えられる。

  • バーバリアン

着ることができるのはチェインメイルまで(プレートアーマーを着る事は可能だが、能力値が下がる)。その分、ナイトよりもHPおよび攻撃力が高め。

キャラメイクの際に与えられる防具はチェインメイル、与えられる武器は両手剣またはバトルアックスの選択。

なお、戦馬に乗る事が出来るのは、ナイトとバーバリアンのみ。ただしソーサラーは呪文で召喚した戦馬に乗れる(下記参照)。

  • 魔術師(ソーサラー)

呪文を唱える事が可能なクラス。用いる呪文は、「異次元からエネルギーを引き出し、意のままに操る」という原理のもの。呪文は1レベルにつき6種、9レベルまで存在する(全54種)。

その呪文の内容は、火炎を放ち攻撃、防御壁などの他、治癒の呪文やアンデッド製造、召喚、死者蘇生といったものも存在する。

INTとPYSが9以上必要。着る事が出来るのは煮固めた皮鎧まで(それ以上は呪文が失敗する確率が上がる)。剣も使おうと思えば使える。

ランクが上昇すれば、自身で新たなマジックアイテムを製造する事が可能になる。可能な製造マジックアイテムは、巻物、錬金術、ポーション製造、工芸品である。

上記の通り、戦馬を乗る事はできない(普通の馬ならば乗れる)。

ただしソーサラーには、魔界の戦馬「デストリア」を召喚する呪文がある(ソーサラーが乗りこなせる戦馬は、このデストリアのみ)。

キャラメイク時に与えられる防具は、詰め物をした皮鎧。与えられる武器はスタッフ、またはショートソードの選択。

  • 霊能者(ミスティック)

ソーサラーとは異なる系統の呪文を使用できる。その原理は「瞑想して自然と自らを調和させる事で力を引き出す」というもの。格闘技を心得ており、六尺棒を操れる。また、リング・メイルまでの鎧を着る事が可能だが、魔法の鎧も同様に邪魔になる。

PSYが9以上必要。専用の系統呪文が、1レベルにつき4種、9レベルまで存在する。

その多くがテレパシーや魅了、蜃気楼、魔術の探知といった、「超能力」に近い性質を有する。これらの他に、予感(危険の察知)やESP(周囲の思考を読む)といった、ランク特有の特殊能力も有する。

さらに、ランクが上昇すればソーサラー同様に、自身で魔法の武器や鎧を製造する事も可能。

ソーサラー同様、戦馬には乗れず、乗れるのは通常の馬のみ。

キャラメイク時に与えられる防具は、リングメイル。武器は六尺棒。


種族

プレイヤーキャラは、ほぼ人間を想定している。

ただし、望むならばエルフおよびドワーフも選択が可能。

  • エルフ

寿命は300歳。耳がとがって美男美女、弓が得意と、他作品でも良く見られる特徴を持つ。

魔力および霊能力を生来有する。そのため、バーバリアン以外のクラスを選択可能。ただし、魂を有していないため、死亡しても死者蘇生の呪文で蘇生・復活する事は不可能。

STRは13以下、PSY及びLKSは12以上が必要。

  • ドワーフ

他作品でも見られるように、背が低く筋肉質で学者肌・職人肌の種族的特徴を有する。同時に種族的に魔法が使えないため、ナイトかバーバリアンしか選べない。ただし、ランクが上昇すれば、霊能者と同様に魔法の武器と防具を鍛造が可能。

STRが12以上、PSY及びLKSは11以下が必要。


※上記以外にも異種族は存在するが、ハーフリングは3ランクまで、オークは4ランクまでと、成長ランクに限界が設定されているため、プレイヤーキャラに使用する事を推奨されていない。


背景世界「レジェンド」

ほとんど語られていないが、本ゲームの背景世界「レジェンド」は、中世ヨーロッパの雰囲気が色濃く漂う世界観であり、「ドラゴンの戦士」内の初心者向けシナリオも「王国の騎士伝説」を彷彿とさせるものである(失われし王国の、王の墳墓である小規模の地下迷宮に入り込んで、王と残された伝説を調べるという内容。選択次第では王に仕える騎士となる)。

ルール内では「聖骸物(骨や遺髪など、聖人の遺体の一部。小さな容器に収められ、十字架や剣の柄などに入れられていたりする)」も設定されており、邪悪の存在やアンデッドなどへ対抗するアイテムとなる。


登場する異種族やモンスターなども、ゴブリン、オーガー、トロール、オークなど、他作品にもよく見られるもの。とはいえ、細かい点では本作のみに見られる特異な設定がある(ガーゴイルを治療してやると、低確率で治療した者に仕えるようになる。ホブゴブリンやノームなどは、ソーサラーやミスティックとは異なる独自の呪文を有し使える、など)。


また、「ヴォルクレス(頭部のみが羽毛に覆われた大柄な蛮族)」「死神の首(首のみのモンスター。夜間のみ実体化する翼で飛び回り、発見した人間型種族を魔法で拘束しその頭部を食らう。残った胴体はゾンビーと化して乗っ取り、自分の胴体にする)」といった、本作独自のモンスターもそれなりに存在する。


ただし残念ながら、「ゴールデン・ドラゴン・ファンタジィ」シリーズ劇中も含め、そういった魅力的な世界観を、作品および邦訳分のルールブックで十分にアピールしきれておらず、本シリーズは日本ではほとんど展開する事無く終わってしまった。


関連タグ

ゴールデン・ドラゴン・ファンタジィ…同じ作者及び背景世界の、ゲームブックのシリーズ。

スーパーアドベンチャーゲーム(ゲームブック)…日本で発売されたゲームブックのレーベル。

ブラッド・ソード…同作者および同じ世界観のゲームブックシリーズ。日本では富士見書房・ドラゴンブックスのレーベルから翻訳され発売された。

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