『クインティ』 (Quinty) は1989年にナムコより発売されたファミリーコンピュータ用のアクションゲームである。制作は田尻智・ゲームフリーク。北米では『Mendel Palace』の名称で同年12月にハドソンUSAより発売された。
概要
後に『ポケットモンスター』を製作するゲームクリエイター集団ゲームフリークの処女作。「新しいアクションゲームとは、新たな動詞を考えること」という田尻の思想のもと、「めくる」という新たなアクションをベースに、簡単なシステムと操作で駆け引き、戦術、収集、発見、協力、対戦など様々なタイプの要素を詰め込むことに成功したアクションゲーム。
製作は開発機材の自作からスタートし、数々の苦難を経て3年の月日をかけて完成した、ファミコン用ゲーム史上初めてにして唯一の商業発売されたインディーズゲームである。なお、ゲームフリークは本作を限りなく完成に近い状態でナムコに持ち込んだため、ナムコは本作の制作には関わっていない(製品化するにあたり、ナムコの要請で多少手直しを加えてはいるが、その実作業はゲームフリークと、当時ナムコの下請けをしていたKIDが共同で行った)。
田尻智・ゲームフリークのその後の活躍や知名度にもかかわらず、続編、リメイク、バーチャルコンソール配信は2009年現在行われていない。
ストーリー
主人公は人形の国に住むカートン少年。3人の兄と妹のクインティと仲良く暮らしていたが、カートンに恋人ジェニーができて事態は一変。3人の兄はジェニーを奪おうと企み、クインティは「大好きなお兄ちゃんを取られてしまう」と思い込み、共謀してジェニーを誘拐する。カートンは友人のパートンと共に、ジェニーを救い出すために立ち上がった。