朱の盆とは、東日本を中心に伝承される妖怪である。
概要
鬼に似て眼光鋭く、歯噛みする音は雷の如く響くと言う。
一度出現して標的を驚かせ、その後相手の不意をついてもう一度驚かす、所謂「再度の怪」と呼ばれる妖怪のひとつ。伝承によっては人命を奪う事もあると言う。
資料によっては「朱の盤」「首の番」と表記していずれも「しゅのばん」と読み、此方が本来の呼び名だった可能性がある。
元々それほどメジャーな妖怪では無かったが、水木しげるの漫画作品『ゲゲゲの鬼太郎』で敵方妖怪の総大将・ぬらりひょんの手下として描かれてから、少しずつではあるが一般にその名が知られるようになった。
元ネタでは人を驚かせたり、場合によっては命も奪う恐ろしい妖怪だが、鬼太郎シリーズでは一貫して「ぬらりひょんの腰巾着」「間抜けでどこか憎めない小悪党」といった姿で描かれている。妖怪同士での戦闘もほとんどなく、いざ戦いになったとしても自分の力で勝利した事は皆無に等しい程の弱小妖怪(ただし、人間相手だとさすがに負ける事はないので最低限の力はある模様)。