概要
江戸っ子気質が色濃く残る東京下町を舞台にした人情ものの雰囲気の中、主人公・ア太郎を中心としたギャグ作品である。ア太郎の周りの、デコッ八、×五郎、両目つながりおまわりさん、ニャロメ、ココロのボスとその子分たち、ブタ松、天国の神様とその弟子などの個性あふれる登場人物がドタバタ物語を展開する。2度に渡りアニメ化され、またテレビドラマ化もした。
登場キャラクター
レギュラーキャラクターリンク
担当声優は上記各リンクか、その他のキャラクターとともにもーれつア太郎の登場キャラクター参照。
原作版
- もーれつア太郎
※全て小学館発行の雑誌である。
週刊少年サンデー1967年48号~1970年27号まで連載。
小学一年生 1970年1月 ~ 1971年3月号
小学二年生1970年1月 ~ 1971年11月号
小学三年生1970年1月 ~ 1971年6月号
小学四年生 1969年10月 ~ 1971年3月号
幼稚園 1969年4月 ~ 1971年10月号
- ギャグ+ギャグ もーれつア太郎外伝
週刊少年サンデー 1970年28号 ~ 1970年37号
- 花のデコッ八シリーズ
週刊少年サンデー 増刊号、DX少年サンデー 1968年 ~ 1970年まで不定期連載
原作リメイク版
※全て講談社発行の雑誌である。
コミックボンボン1990年4月号~1991年1月号までアニメ第2作放映に合わせて連載された。同時期のボンボン同誌に平成天才バカボンが並行連載されていた。
月刊テレビマガジン 1990年5月 ~ 1991年1月号
GCニャロメ
(GCは「ガッツキャット」と読む。)コミックボンボン2003年10月号~2004年9月号まで連載。
同誌に天才バカボンが再録連載されていた。リメイク版のペン入れを主にやっていた吉勝太作画でニャロメを主人公としたケムンパスとベしのトリオがメインのスピンオフ。
※現在紙媒体の書籍の販売は無く、電子書籍のみの販売である。(ebookjapan、yahooブックストア)
単行本
※私家本は同人誌に近い扱いなので含まない。
- 曙コミックス版
1969年、全12巻。記録にある最初のコミックで絶版。
- ボンボンコミックス版
1990年3月~1991年1月。全11巻。絶版ではあるものの平成に入ってからの出版なので古本市場では結構出回っている。表紙は全て描き下ろし。
- 竹書房文庫版
1994年11月、全9巻。
- 電子書籍版
ebookjapan、yahooブックストア全11巻。10巻までがサンデー連載版で11巻がボンボン連載版や、テレビマガジン版などが収録の他、6巻には現行の単行本未収録の「ア太郎が死んじゃった」が初収録される。また「花のデコッ八シリーズ」は別巻であり、外伝も収録されている。
まんが王国、コミックシーモアなどのフィーチャフォンからタブレット対応サイトでは基本的に全9巻(または単話売りのサイトで201話)。ボンボン版収録は無いが「花のデコッ八シリーズ」は収録されている。また番外編などは別巻扱いで販売しているサイトもある。
メディアミックス作品
アニメ作品
- アニメ第1作
1969年4月から1970年12月にかけてNETテレビ系にて放送。1970年9月25日放映の第77回まではモノクロ、10月2日放映の第78回以降はカラーとなった。
前半は、ア太郎、×五郎、デコッ八が展開する下町人情ドラマだったが、後半はニャロメを中心としたサブキャラクターが主役の座を乗っ取り、アニメ版オリジナルストーリーも数多く生まれた。
最終話後編でア太郎もデコッ八も出なかったことは有名な話である。
- アニメ第2作
1990年4月から12月にかけてテレビ朝日系にて放送。主題歌を島田紳助が歌ったことも大きな話題となった。舞台は平成であり、それに合わせて第1作目からリメイクしている。主役であるア太郎のキャラクター性を強くし、固定ヒロインのモモコも登場した。基本的にキャラクターの衣装は従来通りであるものの、背景や小物は平成を意識しア太郎所有のヘッドフォンも登場し、八百×の左向かいのビルは最初から最後まで工事したまま終わった。各キャラクターの住居などの設定も少々異なる。
大きな特徴としては、原作・第1作には出てきた他作品の赤塚キャラが全く出てこないこと。直前に「天才バカボン」が他局で放映していたのも原因の1つだと考えられる。
また、お巡りさん(本官さん)は準レギュラー的な存在であったにも関わらず、天才バカボンが初出のキャラクターであったためかデザインがアニメ用に一新された。
※アニメ第1作、第2作ともに動画サイトで期間限定で配信されることがある。
DVD化
DVDBOX1~3巻までが第1作で、4巻は第2作を収録している。
ドラマ作品
- もーれつ ア太郎 ニャロメ!!出生の秘密を知ったとき少女に何が起こったのココロ!?
1985年5月20日、フジテレビにて放送。アニメは第1作、第2作とも東映製作であったが今作は「大映テレビ」製作となった。ア太郎に「山田姓」が付き、オリジナルのアッコという妹が登場する。しかし、出演者の中にデコッ八の名前は無くココロのボスは完全な人間である。
舞台作品
- 宇宙下町大戦争の巻~もーれつア太郎
2011年4月29日~5月7日までの15ステージ。流山児公演のオリジナルストーリー。この不景気の中、デコッ八は一人で八百×で留守番・・・。なんとア太郎親分が何故か行方不明になったと思ったらア太郎がタチツテ党から東京都知事選に立候補。そしてココロのボスとブタ松親分も選挙に絡んできて抗争か。
アニメ主題歌・イメージソング
第1作
- オープニングテーマ
「花のア太郎」
作詞:河内洋、作編曲:いずみたく、歌:桂京子
78話以降は大竹宏によるニャロメ、ココロのボスの合いの手が追加される。アニメEDでは「もーれつア太郎」と表記されていたが、後年では「花のア太郎」と改題されている。音楽配信サイトの他、「赤塚不二夫生誕80周年CD! これでいいのだーっ!!」にも改題後の名前で収録されている。
- エンディングテーマ
「江戸っ子のスキャット」
作詞:河内洋、作編曲:いずみたく、歌:ハニーナイツ
「モーレツ音頭」
作詞:河内洋、作編曲:いずみたく、歌:加藤みどり、ハニーナイツ
「ニャロメのうた」
作詞:河内洋、作編曲:いずみたく、歌:大竹宏
第2作
- オープニングテーマ
「がってん承知ノ介」
(作詞:山口のばら、作曲・編曲:つのごうじ 、歌・演奏:紳助&バスガス爆発楽団 )
- エンディングテーマ
「ニャロメのROCK」
(作詞:園部和典 、作曲:古田喜昭、編曲:つのごうじ 、歌・演奏:紳助&バスガス爆発楽団)
イメージソング
- 1969-1973年ごろ発売のレコード
アニメではなく漫画のイメージソングとして製作されたレコード。アニメの主題歌ではなく、歌っている人もアニメとは関係ない。
「ニャロメのうた」(1969年、日本グラモフォン) 作詞:赤塚不二夫/作曲:熊野千賀夫/編曲:竹田由彦/歌:大野進(ニャロメ)※アニメのEDの同名の曲とは異なる。
「ケムンパスでやんす」(歌:たなだひろし)との両A面。12〜13万枚を売り上げたという 。
「おれと結婚しろニャロメ」(1970年、ポリドール) 作詞:赤塚不二夫/作曲:熊野千賀夫/編曲:竹田由彦/歌:大野進(ニャロメ)、露木美穂(ミー コ)。
「ニャロメのマーチ」(歌:ニャロメ児童合唱団、大野進)との両A面。
「この歌きくべし」(1973年、日本ビクター)作詞:赤塚不二夫、作曲:葵まさひこ、編曲:クニ河内 べしのイメージソング。
「ココロのシャンソン」作詞:赤塚不二夫、作曲:加藤和彦、編曲:クニ河内「ココロのボス」のイメージソング。との両A面。
- 「もーれつア太郎ヒット曲集」
1990年9月1日、日本コロンビアより発売のCD。
アニメ第2作のOP、EDの他に各声優などによる、このCDのみのキャラクターイメージソングが収録されている。
しかし、デコッ八の曲は無い。
「ダウンタウン・ボーイ」(歌・丸尾知子)
「わしはMr.×五郎」(歌・はせさん治)
「ケムンパスとベしの子守唄」(歌・難波圭一、塩屋浩三)
「星を見つめるニャロメ」(歌・神谷 明)
「ベジタブル・ワンダフルフルーツ」(歌・丸尾知子)
「ココロのボスのココロ」(歌・つのこうじ)
「ブタ松三度傘」(歌・吉村よう)
「もーれつア太郎音頭」(歌・池田勝紀)