概要
『鬼平犯科帳』や『仕掛人・藤枝梅安』に並ぶ、池波正太郎の代表作の一つであり、テレビドラマや舞台、漫画など、数多くのメディア化が多種に渡って成されている。
ドラマ版では、加藤剛・山形勲主演版、中村又五郎主演版、藤田まこと主演版、北大路欣主演版が制作発表されている。
あらすじ
「無外流」の老剣客、秋山小兵衛は、息子の秋山大治郎や、田沼意次の娘であり女剣客の佐々木三冬、御用聞きの弥七など、あらゆる人びととの縁を結び、生かしながら、様々な事件を解決していく。
解説
普通に読めばごく一般向けな傑作剣豪小説であるが、
- 低身長で一見パッとしない主人公:秋山小兵衛(特に外伝)
- 実はスゴイ主人公:秋山小兵衛(特に外伝)
- 超年下の嫁:小兵衛の後添い(後妻)、おはる
- 男嫌いのツンデレ武士娘:佐々木三冬
- その武士娘と後にくっつく朴念仁:主人公の息子、秋山大治郎
- やたら美味そうな食事描写
と重要なファクターだけ聞くとラノベに思えてくる。
また、実写版も存在し、コアな時代劇ファンに愛されている。
特に藤田まこと演じる主人公の飄々とした人柄は、必殺仕事人の中村主水と並び「藤田まことにしか演じられない役」と好評であった。
その他、他の作品では憎まれ役・悪役であったり、世間への悪名ばかりで出番そのものがなかったりする田沼意次公が清濁併せ呑む味のある大人物として描かれている数少ない時代劇でもある。