概要
フォレスタル級は、アメリカ海軍初の戦後型空母である。アングルドデッキ、蒸気カタパルトなどの新機軸を一通り導入し、ミッドウェー級など戦時型空母とは一線を画する航空運用能力を獲得。満載排水量は80,000tを超え、日本海軍の「信濃」(約72,000t)から最大の空母の座を奪取することになった。
冷戦後の軍縮、老朽化から同型艦全てが退役し、現在は解体が進んでいる。
設計
当初の設計ではアクシャルデッキ(真っ直ぐな甲板)であったとされるが、イギリス海軍での研究結果を反映したのか、途中でアングルドデッキを取り入れた。舷側エレベータが装備され、格納庫の有効活用ができた一方で、左舷エレベータの位置が着艦の障害になりうる場所にあった。この欠点については、のちのキティホーク級において改善されることになる。
飛行甲板は戦時型の空母と異なり、艦の強度を担う強度甲板に設定され、また装甲が施された。艦首はレキシントン級のごとく、ハリケーンバウ(エンクローズドバウ;閉じた艦首)の形式をとり、凌波性が向上した。
機関
機関構成は従来と同じくボイラーと蒸気タービンであり、シフト配置を取っている。機関出力は260,000馬力で最大速力は34ノット。ただし、二番艦からボイラーが高温高圧化され、航続距離などに影響を与えているとされ、このことは計画番号の変化に表れている。
兵装
1950年代に建造されたため、当初は5インチ砲塔を八基搭載していた。しかし就役中にミサイル技術が発展したこと、5インチ砲塔が重いこともあり、シースパローやファランクスCIWSに換装されることになった。
性能諸元
満載排水量 | 81,101t |
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軽荷排水量 | 61,235t |
全長 | 1,067ft |
全幅 | 253ft |
水線長 | 990ft |
水線幅 | 130ft |
喫水 | 37ft |
機関出力 | 260,000shp |
速度 | 34ノット |
※1.排水量はロングトン(1.01605t)。
※2.データはサラトガ(CV-60)のもの。
参考:
http://www.nvr.navy.mil/SHIPDETAILS/SHIPSDETAIL_CV_60_4825.HTML
同型艦
CV-59 フォレスタル
CV-60 サラトガ
CV-61 レンジャー
cv-62 インディペンデンス