上記から転じて
1.犬や馬などの動物の鼻面・口吻のこと。
2.銃口のこと。
3.1から転じて、犬や馬に付ける口輪のこと。
1.の概要
語源はラテン語のmusus(突き出た鼻)から。日本語では口吻とも言われる。
主に犬や馬など、鼻面が長く伸びている動物に対して使われる語で、
猫などの場合はマズルとは呼ばれない。また、ヒトを含む猿の仲間も口吻が短いため、
しばしば「動物的な」特徴の部位であると捉えられる場合がある。
鋭い嗅覚や牙があり、大きな武器である一方で、マズルのある動物にとっては急所でもあり
人間に慣れていない個体は触られるのを嫌がる事も多い。
特に犬のような社会性の強い動物の場合、群れの中での順位を決定づけるためであったり、
母親から仔への教育としてマズルを噛むという行動が行われる。
こうした生態を利用して、人間が仔犬のしつけを行うときにマズルを掴む事で
擬似的にこうした効果を与える事ができる。
ただし、上記のように急所でもあるために、何らかの理由で人間に対する敵対心が
強くなっている犬や人間に慣れていない犬の場合、噛み付いてくる場合があるために注意が必要である。
創作上では、上述のように動物をモチーフにしたキャラクターのケモノ度を
分ける際にこのマズルの有無・高さなどが引き合いに出される場合がある。
もっとも、同じ犬科の動物モチーフと言ってもマズルの高さは犬種によって
大きく異なるため、かなり写実的な動物顔でもマズルが低いという事は十分あり得る。
そして、いざ描いてみると中々に難しい部位でもあり、絵師泣かせでもある。
2.の概要
銃や砲のバレル終端、つまり銃口部分の事。
一般的な用語としては、マズルブレーキ、マズルフラッシュ、マズルジャンプなど、
他の語と複合した形で使われる事が多い。