声は白鳥由里。シャドウ・ザ・ヘッジホッグの回想シーンでたびたび出てきたり、Dr.エッグマンの祖父の残した遺産のパスワードが彼女の名前になっているなど、ソニックアドベンチャー2のシナリオの鍵を握る少女。
その素性はDr.エッグマンのいとこに当たる人物で、シャドウの回想は約50年前に起きた出来事である。『先天性免疫不全』という当時は治療法がなく無菌室の中でしか生きられない病を患っており、エッグマンとマリアの祖父であるプロフェッサー・ジェラルド・ロボトニックが当初嫌がっていた、当時の大統領から下された不老不死の研究を開始するきっかけになった人物である。シャドウは彼女の病を治す研究の一環として作られた人造生命体であった。
生まれてからずっとスペースコロニー・アークの療養棟内で育った彼女は純粋無垢で研究所の実験生物たちの世話をするなど心優しい性格で、シャドウとは実の姉弟のような関係だったそうな。たまにシャドウや周りの人を振り回す事もあったけど。
ところが、彼女たちが住んでいたスペースコロニー・アークでシャドウとは別のアプローチで研究されていた実験生物が暴走したことが原因で平穏な生活は突然終わりを告げた。暴走自体は研究所の研究員たち(シャドウも駆り出された)だけで封じ込めに成功したのだが、この一件でアークでの研究を危険視した軍がアークの住人の口封じを断行。その内容は『抵抗した者は問答無用で撃つ』という非情なものだった。唐突に軍の襲撃に見舞われたマリアとシャドウはアーク内を逃げ回り、あと少しのところで脱出出来るという所でマリアが撃たれてしまう。アークの外では生きられない彼女はシャドウを脱出ポッドに入れ、「私の代わりに全ての人達に生きるチャンスを与えてあげて」と言い残してポッドを投下した。享年12歳。
彼女の存在とこの遺言がシャドウのその後に大きな影響を与えていることは言うまでもない。