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シビュラシステムの編集履歴

2020-12-20 02:43:02 バージョン

シビュラシステム

しびゅらしすてむ

シビュラシステムとは、アニメ『PSYCHO-PASS』に登場するコンピューター、またはそれによって運営される社会制度。

「成しうる者が為すべきを為す。これこそシビュラが人類にもたらした恩寵である」


概要

西暦2112年の日本で運用されている社会制度。管轄は厚生省。サイマティックスキャンにより読み取った人々の生体力場を解析し、それを「サイコパス(PSYCHO-PASS)」として数値化、それを元に精神の健康状態・個人の能力を最大限生かした職業適性を示し、人々が最適で充実した人生を送れるように支援を行う包括的生涯福祉支援システム。

『シビュラ』とは、アポロンの神託を受け取る古代の地中海世界における巫女のこと。


精神状態が数値化されたことで効果的な心理療法が確立され、人々は心の安寧を手軽に得られるようになった。さらに犯罪を犯す可能性がある者、又は犯罪を犯した者は街頭スキャナによるサイマティックスキャンで即座に判別できるようになり、治安は劇的に改善した。これにより犯罪は一種の病とされ、刑事裁判・刑務所といった制度は消滅した。

数値化されたPSYCHO-PASSは「色相」と呼ばれる視覚的バロメーターに変換され、その色合いや濁り具合などによって個々人の精神状態を簡単に測れるようになっており、市民達の日常的なメンタルケアの指標などに活用されている。


全国民の生活の根幹に関わるシステムであり、日常的に膨大な量の演算処理が発生するため、それに対応すべくシステムは都内各所に設置された複数のスーパーコンピューターによる並列処理、あるいはグリッドコンピューティングによって構成されている。


導入の経緯

そもそもは自由主義経済の崩壊による世界的紛争の余波を受けた日本が国内経済を立て直すための失業者支援策として作られた「職業適性考査」が始まり。その後、このシステムが発展を遂げ、「シビュラシステム」として社会を包括的に管理するようになった。

(なお、同じく国民支援策として経済省より「パノプティコン」という交通・銀行情報を用いた管理システムが同時期に提案されていたが、そちらは後に諸問題からお蔵入りとなっている。)


当作品の世界においては、日本以外の国では経済崩壊後の混乱が未だ続いており、かろうじて日本のみがシビュラシステムによって法治国家の体を保っている。

日本政府はシビュラの国外輸出政策も同時に進めており、国外の治安回復を試みている。その実地実験としてSEAUn(東南アジア連合)首都シャンバラ・フロートにおいてシビュラ導入のための試験運用が行われている。

関連タグ

PSYCHO-PASS 携帯型心理診断鎮圧執行システム 禾生壌宗































特別機密条項

作品における重大なネタバレがあるため、閲覧にはご注意ください

表向きは、システムは大量のスーパーコンピューターの並列分散処理によって構成されているということになっているが、実際それによって出来るのはせいぜい表層的なストレス係数の提示くらいであり、心の深層までを計測することなどは不可能である。

では、一体どうやってそれを可能としているのか?



真理

「あらゆる矛盾と不公平の解消された合理的な社会の実現。それこそが全ての人類の理性が求める究極の幸福です。」


シビュラシステムの実態は、元々あった高度な柔軟性と多様性を持つ装置を並列、拡張したもの―――つまり本物の人間の脳を基にしたバイオコンピューターとでも言うべきものだった。本体は厚生省本部ビル「ノナタワー」の地下深くに安置されており、その存在は極秘とされている。

現在の構成員(?)数は247体、そのうち常時200体ほどが交代で接続し、拡張された一つの巨大な頭脳を形成して国民のPSYCHO-PASSの診断・判定を行っている。これらの脳の多くはPSYCHO-PASSを測れない、他者への共感をせず物事を俯瞰して判断できるとされる免罪体質者達(これはいわゆるサイコパスの特徴でもある)の物が使用されているが、中には極めて残虐な罪を犯した者も少なくなく、その思考ロジックが本当に善良で公正なものであるとはお世辞にも考え難い。

今のシステムから逸脱した者(=新たな免罪体質者)の脳を自らのシステムに取り込むことで更なる柔軟かつ盤石なシステムを構築する」ことに余念が無く、そのため劇中では槙島聖護を生け捕りにすることに執着していた。


それぞれの脳はシステムの一部として機能するのみならず生前の人格も残されており、シビュラから専用の外部端末用の義体内へと人格を移動させることで外界での行動も可能。文字通りシビュラの「傀儡」として、公安局を始めとする省庁を影から操る、シビュラの秘密に近づく者達を始末する等の暗躍を行っている(その他、単なる息抜きとして用いられることもある模様)。

一方、やがては世間に自らの存在を公表する事も念頭に入れており、「その時、シビュラの支配を素直に受け入れる理想的な市民」のサンプルとして相応しいと睨んだ相手に対し、自ら正体を明かすことも。



本作におけるディストピア的社会を形作り、その後の様々な悲劇を生み出す要因ともなった、ある意味では諸悪の根源とも呼べる存在。

しかし上述の通り、経済崩壊後の世界で日本が一早く復興を遂げられたのはこのシステムのお陰で、もはやシビュラ無しでは社会秩序を維持できないのもまた事実であり、後にその正体を知らされた常守朱は、あるべき正義と社会の姿を巡って長く苦悩することとなる。


調査報告

上述の経済省のパノプティコン・システムと国民管理システムの座を巡り競合していた頃、これを蹴落とすために工作を仕掛け、導入試験段階で様々な不具合を誘発させた疑いが持たれている。

この不具合により交通事故・航空機事故の件数が通常の数十倍に跳ね上がった「地獄の季節」と呼ばれる時期が存在しており、この時引き起こされた悲劇の数々が、後に更なる悲劇の引き金となる。

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