概要
第8回「揺れ動く気持ちって、何?」に登場。
カラフルなナマコやアメフラシに似た怪獣で、シズム曰く「ハズレの怪獣」。
前作のナナシA、Bを合わせたような外見をしており、尻尾にナナシAに似た頭がついており、ナナシBの手に似た前足、口の中にナナシBの発光体のような巨大な青目の目玉を持つ。口の下部にはのぞき穴があり、露出させていない状態でもこの目玉で常時外を見ることは可能なようである。……中の人がいたかは不明。
顔はアメフラシのようだが、前足は手のように細長く発達しており、逆に足はモップのような繊維で覆われて太い。目はレウコクロリディウムに寄生されたカタツムリに似ているが、口の中の目が出ると引っ込む。
後ろから見ると案外かわいいのだが正面から顔を見ると結構キツイ。夢芽からも「なんか可愛…あぁ、無理だ」と評された。ちなみに、第8回はシズムの誘導で怪獣優生思想のメンバーとは出会っていないので、オニジャからの感想は無し。
当初の大きさは中型犬ほどで、常に前足を蠅のようにすり合わせて周囲を観察し、時折に舌を蛇のようにちらつかせている。
白い粒子を散布する事で周囲にペンキをかけたように色をばら撒く。
この色はザイオーンを倒さないと落ちない。
劇中での動向
最初はフジヨキ台の子供たちによって発見されるが、シズムに「ハズレの怪獣」と看做されて放置される。
その後、ガウマの住み着いている高架下や山中暦と稲本さんがかつて通っていた中学校などを能力でペイントし、ガウマがその巻き添えを食らって顔をゲーミング仕様のようにペイントされてしまう。
ガウマ隊によって捕獲作戦が開始されるが、蓬と夢芽によって河川敷にいるところをすぐに発見され、さらにそのままエネルギー切れしたかのように動かなくなり、あっさりと捕獲された。
その後、ガウマによって殺処分されそうになるも、蓬の「怪獣優生思想に操られて暴れる前の怪獣は本当に危険なのか?」という疑念に対してガウマも反論できず、そのままインスタンス・ドミネーションで操縦することを決定。
しかしガウマにインスタンス・ドミネーションは出来ず、ちせが悪ノリでインスタンス・ドミネーションの真似を始め、全員が真似し始める。そして最後に蓬の番となり、一瞬成功しかけたかに思えたがやはり失敗……したのだが――
そこからグリッドナイト同盟の二人が現れ、ナイトが早々に殺処分を決めるが、ガウマが監視して様子を見ることを申し出る。
しばらく大人しかったものの、その晩、姫を思い出しながらガウマが寝落ちした後で、即席の檻をあっさりと破壊して脱走。
翌日ガウマ隊による捜索が始まるが、午後になってフジヨキ台の中心街に5mほどに成長した姿で出没する。
暦がダイナストライカーで誘導を試みるも、最初は上手く釣られるが途中から容赦なく体当たりをかまして手に負えなくなり、ナイトと蓬が討伐を決意。
グリッドナイトがダイナソルジャーを「ダイナミックキャノン」へと変形させ、早々にカタを付けようとするが、蓬はグリッドナイト同盟の発した「怪獣は人間の感情から生まれる」という言葉が引っ掛かり、「彼らにも意思と感情があるのでは」とお人好し精神からキャノンの発射をためらってしまう。
そうしているうちに、夢芽がまだショッピングモール「マップス」に取り残され、さらにそのショッピングモールにザイオーンがよじ登りだしたことで事態は急を要することに。
蓬は最後の抵抗として、一か八かインスタンス・ドミネーションを試し、掴みかけたものの脳内に現れたイメージに動揺し断念。
最終的に蓬はソルジャーの操縦桿のボタンを押し、グリッドナイトによって「ダイナミックファイヤー」が放たれ、ザイオーンは斃された。発射直前に前述した口内の巨大な目で見られたこともあり、蓬に色んな意味でショックを残すこととなった。
戦闘後には、ナイトがみすみす逃がしてしまった罰とばかりにガウマに無言で腹パンを入れた。
余談
デザイナーは坂本勝。イメージは雨宮監督の嫌いなものを聞いてデザインに入れたり嫌悪感を抱く物を入れたりして可愛くまとめたとのこと。
なお、デザイナーは前作のナナシと同じ人。
アニメ版グリッドマンの怪獣は本編では名前が明かされず、翌日のグラフィニカ公式ツイッターでのCGモデル公開で公表されるが、今回は声があるためかエンドロールと字幕で本編中に名前が発覚した珍しいケースとなった。
また劇中初となる、怪獣優生思想によって操られる前に倒された野生の怪獣となった。
作中で登場したショッピングモールの「マップス」は、電光超人グリッドマンにおいてもハイテクショッピングモールの「マップス桜ヶ丘」として登場する。こちらはデビルフェイザーにハッキングされて被害を受けた。
名前の由来はザイオン効果、すなわち単純接触効果と思われる。「同じ人や物に接する回数が増えるほど、その対象に対して好印象を持つようになる効果」のこと。