概要
この作品は忍者が主人公のステルスアクションゲームである。
かつてアクワイアは同じ趣向のゲーム『天誅』シリーズを作ったが、『天誅』の版権の変遷により、アクワイアは開発に関われなくなってしまった。
その後、スパイクと組んで開発したのが本作である。
柱となるゲームシステムはアクワイア開発の『天誅』と『侍道』から各々受け継いだものがある。一撃必殺、そしてハラキリエンジンである。
- 一撃必殺とは、敵に見つからずに接近したり、敵の攻撃の隙をつくことで一瞬で敵を葬り去るシステムのことである。
天誅シリーズでは「必殺」、「忍殺」と呼ばれていたが、忍道では「血祀殺法(ちまつりさっぽう)」という名称になった。
「忍殺」と比べて、壁張り付きやぶら下がり、ふすま越しなど決められる状況が増え、また発覚中でもうまく隙をついたりすることで決めることができるのが大きな違い。
- ハラキリエンジンとは、ゲーム内の三勢力に主人公が介入することによって情勢が変化し、異なったストーリー展開を楽しめるシステムである
。
具体的には、任務の成否や首尾によって依頼主の好感度や軍備、空腹度などに変化をもたらし、送られてくる任務も変化していくという仕掛け。
本作の魅力は、箱庭型のマップの行き来が非常に自由なこと。
物理演算システムを搭載した事によりマップ内のオブジェクトは持ち上げたり、投げたりが可能で、その挙動はかなり凝ったものになっている。
特にふすまはよく出来ていて、敵も味方も開閉でき、倒したり斬ったりすることもできる。
任務目的も敵を倒すことだけではなく、手紙や金庫を運んだり盗んだり、キノコや草を集めたり、味方を敵から警護したり、様々な目的が用意されていて、それらを達成したかどうかがすべて戦の情勢に大きく関わってくる。 また、任務とは直接関係のない要人を暗殺するといった行動も可能。(たとえば、兵糧を盗み出すために潜入した城に滞在していた侍大将を、任務のついでに殺害するなど)
敵の反応も賢く執拗な面もありながら、人間臭く、間が抜けていてお茶目でもあり、表情が細やかに変わったり、色々な独り言をつぶやいたり、大げさに驚いてくれたり、歌を歌ったりするなど反応も豊かでゲームの存在感を引き立てるのに一役買っている。
天誅シリーズのミッション作成モードである「虎の巻」と同様、本作でもミッションエディター匠という任務作成モードが存在する。オブジェクトの配置やマップの高低差等、非常に自由に様々な任務を自由に作製可能なので、長く遊べる要素の一つとなっている。
シリーズの一つ『忍道 匠』では、一般公募でユーザーが作製した任務を130以上収録している。本ソフトのみで遊ぶ事が可能。また、主人公以外のキャラクターも固有モーションで使用出来るようになっている他、主人公キャラのコンボ等が戒から地味に改良が施されている。