『ONEPIECE』の空島
『ONEPIECE』の世界には空に浮かぶ島の伝説があり、それを「空島」と呼ぶ。
作中世界においては高度10,000m上空に凝固した雲海が広がる空間「白海」および「白々海」が存在しており、その上に点々と浮かぶ大地が空島である。
作中に登場した「空島」は以下の通り。
麦わらの一味が冒険した空島。作中で注釈なく「空島」と呼ばれるとこの島のことを指す。
スカイピアの隣にある小島。豊かな大地と植生に恵まれているがゆえに、先住民のシャンディア族とスカイピア人との間で奪い合いが絶えない。
その正体は地上の島ジャヤの片割れであり、400年前に「突き上げる海流」によって島の半分が先住民ごと天空に打ち上げられ、空島となった。
スカイピアの唯一神エネルの出身島であり、8年前に跡形もなく消え去った。スカイピアから見て南東にあった。
ナミがバーソロミュー・くまによって打ち上げられた空島で、天候科学が発達している。
すでに廃墟となっている空島で、百獣のカイドウが趣味の飛び降り自殺を敢行した場所(結果は、傷ひとつつかずピンピンしていた)。
空に「凝固した雲海」が存在する理由としてはきっちりした設定があり、作中世界で度々登場する特殊な鉱石・海楼石には「パイロブロイン」と呼ばれる成分が入っており、それが火山噴火によってはるか上空に舞い上がった際に、通常の雲の水滴と融合し、雲の凝固密度を極端に高めるのだという。そして、その密度の差によって「海雲」と「島雲」が形成される。
海雲は水のような性質を持ち、島雲は固体の性質を持つ。島雲はそれこそ岩のような頑丈さなので人間が普通に立って歩くことができ、切り出せば家の材料にもなる。
また、火山の噴火やジャヤ島近海で発生する巨大な噴水現象「突き上げる海流」によって稀に土や植物の種、そして動物が生きたまま上空に運ばれることがある。それらが島雲に漂着して独自の生態系を作り出したとき、その島雲は空島と呼ばれるようになるのである。
地上の人間がこの空島に行くことは航空技術が発達していない今の時代では極めて困難であり、とりあえずの方法としては「突き上げる海流」を利用して一気に空まで飛び上がるか、世界のどこかにある「ハイウエスト」と呼ばれる場所の頂から入るしかない。しかし前者の場合は白海到達に失敗すれば船が大破して乗組員は全滅、後者も移動中に乗組員に多少の犠牲が出るのは確実と言われるほど過酷なものとなっている。
一部の空島には独自の文化を持った人間達も住んでいるが、地上との交流を正式には持っている空島はいない。彼らははるか昔に火山噴火や「突き上げる海流」によって島ごと地上から空へと飛ばされた者達の末裔と考えられるが、作中でそうであると明確に指摘されたのはシャンディア族だけであり、例えばスカイピア人のルーツが地上だとはっきり語られてはいない(考察勢の間では月からやってきたという説もある)