「いや!! オレならできる! オレに任せろ」
概要
スーパードクターKの主人公。
名前は基本的に英語で「KAZUYA」と表記され、苗字が西城であることが判明した後も「西城KAZUYA」と表記される。
中学校の卒業アルバムには「西城カズヤ」と表記されており、中学生時代に名前を呼ばれた際にはカタカナで「カズヤ」と呼ばれているため、戸籍上は片仮名の可能性がある。
人物
言動は権力者であれ歯に衣着せず、堅く少々ぶっきらぼうなところはあるものの、命を救うことに強い使命感を抱く熱血漢で、義に厚い正義漢。
あらゆる分野で専門家並の知識と技術を持ち、最新医療だけでなく、様々な医学に精通しており、いざという時は薬がなくても手術が行えるよう針麻酔も習得している。
ギャグ顔をすることも結構あり、メスを一本くすねられたことに気付かなかったりしたこともある。
基本的に難手術を成功させて、公に大々的に宣伝したり多額な報酬を得ることに興味は抱くことはない。しかし、患者の誠意を込めた返礼は素直に受け取るらしく、治療した農家のリンゴの時もあれば、富豪からの大金を、ある患者の治療と設備のために受け取った事もある。逆に若い青年を殺して心臓移植を目論んだ城南大の時には、命が奪われないよう青年を救い、その後の人生の立て直しのため渡された報酬の三千万円全額を渡していた。
娘の治療に生を燃やした母親が治療後に燃え尽きかけた時には、表面上は高額の治療費を請求して働く目的を与える(娘には正規の治療費を差し引いた余剰分を返していた)など、命だけでなく、患者やその家族たちの後の人生を考えて、心のケアや、憎まれ役になって奮起をもたらすことも辞さない。
治療した縁が元で患者やその関係者が経営する店にプライベートで客として訪れたり、スポーツ選手なら晴れ舞台での活躍を観戦するなど、仕事一辺倒の堅物というわけではない。
冷静さも兼ね備えており、派手に出血するが命を脅かさない暴行や、狙ったように意図がある病気や負傷の際は、その裏側を見抜いて立ち回ることも多い。
プライベートに関して、一時高校の校医として身を寄せていた時期はあるが、基本的に流れの医師で定住している様子はないものの、時折、父の一堡と住んでいた山荘に帰ることもある。
フットワークは軽く、依頼があれば様々な病院や海外に訪れる。また、人手不足の折には高品から当日中に助っ人に訪れている事から、携帯電話のない時代からちゃんと連絡手段を持ち、関東付近を中心にいることが多い。
非正規の仕事やトラブルに巻き込まれることも多いため、その高潔な精神も完璧ではなく、治療の依頼を引き受けた訳ではない悪党への治療だけは積極的ではなく、城南大関連では、心臓移植のために罪のない若者の命を狙われた際、若者を助けた後に首謀者に引き合わせ、結果として恐怖の果ての心臓発作を見殺しにしていたり(治療そのものは移植せずに根治させた)、医学を悪用し続けたドクターTETSUの兄の真田武志の所業には本気で殺意を抱くほど憤慨したこともある。ただし、その時も警護に当たった警察官は最低限に傷付けず、逆に真田とその護衛たちは容赦なく叩きのめしており、最低限の分別はつけている。
相手が悪党なら女性相手でも容赦なく渾身のストレート(悪事を暴かれ、口封じに同行した後輩を殺害しようとしていた事も大きいが)を打ち込み、下顎を粉砕して大の字にKOさせたことがある。
本人曰く「女を殴る趣味はないが、化け物は別」とのこと。
その屈強で筋肉質な肉体に相応しく、並のチンピラやヤクザ、工作員などが束になってもかなわない武闘派。
更にアクション映画ばりのアクションもこなし、文句なくあらゆる医療漫画最強の主人公。
なお、その肉体は「外科手術は体力勝負」と言う理由から、鍛えている理由自体は真っ当なもの。また、裏の世界との繋がりから、護身のためもあると思われる。
戦う際は丸太のような腕からのパンチが主体だが、メスをダーツの如く電光石火で投げつける。
下記のように風貌から怪しまれる事は多いが、スポーツ関連の指導の時はその筋肉故に信用される事がある。
彼のトレードマークのマント姿だが、その怪しげな風貌故に警戒されたりすることはあるものの、ファッションを指摘してマントを脱ぐことを提案されても、はっきりと拒絶するほどの愛着を持っている。
彼の実力はKの一族でも飛び抜けたものであり、命を救う使命感には非常に熱心だったが、次代のKや後進の育成には無頓着だったために、KAZUYAの才覚を惜しんだ者と彼を愛した者の思惑で、クローン技術による息子・黒須一也が誕生。しかもその後まもなく彼本人は癌に冒されこの世を去ってしまったため、一也は彼の重荷や面影を意図せず背負わされる事になってしまう。これを反面教師にしてかは分からないが、後にKの名を継ぐ者は後進の育成も熱心に行っている。
なお、彼が恋愛や後継者にほど遠かった要因として、敵が多く身内を巻き込ませないためと、父のスパルタ教育のため幼少時から学生時代は学校行事はともかくプライベートは指導に明け暮れて友人と遊ぶ事もなく、一度家出する程に追い詰められたこと、母の兄で西城家の頼介も子に医師の道を過剰に強いるため、妹のKEIとも、子が自分で選んだならともかく医師の道を強要する事に難色を示す点で意見は一致している。また、KEIの兄の隆介は画家の道を選んだものの、頼介は成績優秀なのに医師を目指さない息子の心境を慮らない部分を見せられている。
また、単発・短期エピソードが多い作風ながら、親のエゴで虐げられる子供やレールを敷いて進路を強要する今で言う毒親に関しては子を理解するようにと言う意見でKAZUYAは一貫しており、カルテ141~142で、スポーツ一家に産まれた運動が苦手な息子に体育大への指導を強いていた父には「子は親のクローンではない」と説得している(この時期は一也どころか黒須麻純も一昭も登場していない)。
恋愛観に関しては、自身は敵が多い一族の性質から、諦めていた節があるためか、他人の恋愛に関しては叱咤や後押しをする事が多く、先輩の大垣に至っては恋のキューピットとなっており、ロマンチストな面を垣間見せる。唯一の例外は、高品がニューハーフの相手から好意を寄せられる姿を見た時は、珍しく落ち込んでいた。
それでも、KAZUYAに好意を寄せた女性は、七瀬や黒須以外にも、ゲストで医学生時代にKAZUYAをライバル視していた冴木涼や、彼の治療を受けた女性患者など、異性とは全く縁が遠かった訳ではない。