ゼイハブ「黒騎士、てめえアースを捨てたな！どうやら今の内に殺しとかなきゃいけねえようだな」(第四十一章)
概要
ゼイハブ船長を倒すべく、ブクラテスとヒュウガが共同で作り上げたもので、星の命を砕くことができるという効果を発揮し、一振りで岩をも木端微塵に砕くなど、単純な破壊力もかなりのものである。また、使い手に応じてアックス自体も自在にそのサイズを変化させるようで、等身大戦のみならずブルタウラスに合身しての巨大戦でも用いられる。
一方で、これを自在に振るうには相当な習熟を要する難物でもあり、さらにアースを持つ者には触れることすら不可能という特性までも有している。実際に作中でもギンガレッドがこれを手にしようとして、アックスの発した激しい放電に苛まれており、使い手のヒュウガに至ってはこれを使うために「沈み草」（※1）を使い、自らのアースを捨て去るという苦渋の選択に及んでいる。
前述した効果から、体内に埋め込まれた星の命によって不死の効果と強大な力を得ているゼイハブを唯一倒すことが可能な手段とされており、ブクラテスは自ら（と、姪のイリエス）を非情にも切り捨てたゼイハブへの復讐を遂げるべく、ゴウタウラスを人質にとってヒュウガにナイトアックスの使い手となるよう協力を迫り、対するヒュウガもまたゼイハブを倒すという大義の元、これを受け容れ共同戦線を張ることとなる。
とはいえ、前述の通り星の命を砕くだけの威力を発揮するのは容易なものではなく、ナイトアックスを振るって最初にゼイハブに挑んだ際にはまともに通用せず、その後もブクラテスが持っていた星の命（※2）を練習台としての訓練も遂に成功せぬまま、最終決戦においてヒュウガはぶっつけ本番でゼイハブと相対し、死闘の末に星の命が埋め込まれているとされる右胸を捉えてみせた。
・・・のだが、先の一戦でブクラテスの狙いを読んでいたのか、既にゼイハブは星の命を別の箇所に埋め変えた後であり、渾身の一撃も空振りに終わった末に、ゼイハブの吐き出した火炎で呆気なく破壊されてしまった。
結果として、ゼイハブの星の命を破壊したのはナイトアックスではなく、アースを取り戻したヒュウガとリョウマの兄弟による「炎のたてがみ」であり、このことからあくまでも「星を壊す」存在を倒せるのは「星を守る」ために行使する力のみ、という作中でも度々強調されてきた点がここでも貫徹されている、と推察する向きもある。
（※1 ギンガの森でも禁断とされている薬草で、これを煎じたエキスを飲んだが最後、二度とアースを使えなくなるという致命的な効果を持つ。アースを持たない者はギンガの森に住めなくなるため、ヒュウガにとっては単に自らの戦士としての力や証だけでなく、故郷をも捨てるという二重の意味での辛い選択を、ゼイハブの打倒と引き換えに強いられる格好となったのである）
（※2 作中でも断定まではされていないものの、この「星の命」はブクラテスの故郷のそれなのではないかと、ヒュウガは彼の挙動から推察・指摘している）
備考
所謂番外戦士の、それも玩具化を前提としたギミックなども特に盛り込まれていない武器ではあるが、このナイトアックスも変則的な形で商品化がなされている。
それが、番組終盤の1998年11月頃に発売された「銀河大決戦セット」である。スーパー戦隊シリーズとしては極めて珍しい、DXロボ玩具の強化パーツのセットである同商品には、「DX超合金 騎獣合身ブルタウラス」用の他、同商品に付属の黒騎士のアクションフィギュアに対応した計2本のナイトアックスが付属しており、これにより物語終盤での黒騎士とブルタウラスを再現可能となっている。
この銀河大決戦セットは、元々は夏頃に実施された「星獣戦隊ギンガマン パワーアップキャンペーン」の景品として商品化されたものであり、ナイトアックス2種もこの景品の一般発売に当たって新たに付属されたものである。
関連タグ
封印の文字、ゴーカイガレオンバスター [、[[リュウソウカリバー]]：いずれもスーパー戦隊シリーズの他作品に登場する「特定の敵に対する切り札」的扱いの武器や技。実際にその相手に使用した際に通用せずに終わった、という点でも共通している。一方で完全に通用しなかったナイトアックスとは異なり、これらの武器や技はラスボスの打倒に繋がるだけの一撃は与えている、といった相違点も見られる
ゲキバイオレット：『獣拳戦隊ゲキレンジャー』に登場するヒーローの一人。彼も物語終盤において、特定の敵への切り札として「天地転変打」なる奥義を特訓の末に習得するも、直前に手の内を明かしていたのが災いして当の相手には破られるという、ナイトアックスと同様の顛末を迎えている
