不屈の精神を携えて 世界を目指したウマ娘の新たな夢が 芽吹く
※ 正式タイトルは長大になるため、当記事では「スターブロッサム」表記とする。
概要
漫画:保谷伸 / 脚本:文殊咲 / 原作:Cygames
クロスコンテンツプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するウマ娘の一人、サクラローレルが、“遅咲きの桜”と呼ばれた競走馬サクラローレル号が刻んだ不屈のストーリーを辿っていくコミカライズ作品である。公式略称は「スタブロ」。
サクラローレル号の現役時代にあたる1994~97年をメインに描くものと思われる。
集英社が運営する『少年ジャンプ+』『となりのヤングジャンプ』『ヤンジャン!』のウェブ漫画3媒体で2023年4月10日から同時連載。同日にはアプリ版にてサクラローレルが育成ウマ娘として実装されている。
ウマ娘 プリティーダービー スターブロッサム(第1話)- 少年ジャンプ+
登場人物
チームアルケス
「だから私は走り続けなきゃいけないんです」
明朗で礼儀正しいジュニア組のウマ娘。同年代の最強格・ナリタブライアンのライバルを目指し、「世界」の代名詞たる凱旋門賞の頂点に焦がれる情熱の持ち主。自らの志への直向きさは、“ガラスの脚”と成長途上の身体で負荷の強い走りをする危うさにも結びついている。
- 明石椿(あけいし つばき)
「一緒に行こう! パリロンシャンに!」
チームアルケスのサブトレーナー。フランスで「マダム」の薫陶を受けた若手だが、そそっかしいため生傷が絶えず、保健室の常連。チームメンバーが出走する朝日杯でナリタブライアンに声援を送るサクラローレルと出会い、翌日の模擬レースで目にした彼女の未完成で大胆な走りに強く惹きつけられる。
- 明石梧郎(あけいし ごろう)
「レースを走るのはウマ娘です。我々はどこまでいってもウマ娘にはなれない。努力なんて当然ですよ」
チームアルケスの大黒柱にして椿の父親。ヨシノには「おやっさん」と呼ばれ慕われている。ベテランとしての実力も高く、未熟な娘達を時に厳しく、時には優しく支えている。公私はしっかり分けるタイプで椿を娘としてでなくサブトレーナーの一人として扱っている。
- 桃さん
「発注を…間違えてしまって…」
チームアルケスのサブトレーナーである眼鏡を掛けた女性。一応椿の先輩に当たるが意外と見た目に反してドジな所があり、第6話ではニンジンの発注日を間違えてしまった。
- 猿野
チームアルケスのトレーナーの一人である、三白眼の女性。一応見習いではないのだが、悟郎の補佐的な役割。アルケスのトレーナーの中では椿を除いて一番背が低い。
「スプリンターズSで!ローレルさんの模範となるレースをご覧に入れてみせましょう!」
アルケスのエースにしてトレセン学園の学級委員長。ローレルと同じヴィクトリー倶楽部の門下生でもあり、彼女とは幼少期からの付き合い。アホの子ではあるが並外れた短距離走の素質を持ち、スプリンターズステークスを激走しGⅠウマ娘となった。
「困難な状況であるほど不屈の精神と忍耐で立ち向かう。ローレルさんはそういう方です」
格言をこよなく愛する、ローレルやバクシンオーと同じヴィクトリー倶楽部の門下生にしてアルケスの一員。『シンデレラグレイ』の彼女とは一応パラレルワールドの別人。年代を考えるとこの時代には史実のサクラチヨノオー号は引退しているのだが、本作では普通にチームメンバーとして参加している。
なお、劇中では既に日本ダービーを制覇したウマ娘として知られており、少なくとも『シンデレラグレイ』に近い出来事は既に体験していると思われる。アルケスの中でも常識人な方なのだが、故に良くも悪くも破天荒なバクシンやヨシノにしょっちゅう振り回されている。
「気に入らねェ気に入らねェ あたしは口だけのヤツがいちばん気に入らねェんだ」
チームアルケスの一員であり、今の所アルケスメンバーでは唯一のオリジナルウマ娘。そのワイルドな見た目通りの野生児でパワフルな走りを得意としている。口も悪い野生児ではあるが、悟郎や椿のことは心から慕っている根は素直な子でもある。ナリタブライアンのライバルになると豪語したローレルと直接対決し、勝負の末なんだかんだチームメイトとして友人になった。元ネタはサクラエイコウオー号と思われるが、一応こちらの世界では「サクラ」ではないためかヴィクトリー倶楽部には所属していない。
チームハダル
「言われるまでもない。全力で走って_叩き潰す」
後に5人目の「三冠ウマ娘」となる、怪物とまで称される程のポテンシャルを秘めた才女。ゲーム版と比べるとより鋭い目つきかつマッシブな体格で、立ちはだかる者を真っ向から捻り潰す。劇中ではすでにヨシノやシュガーと言った面々に畏敬の念を持たれており、同世代の中でも別格の存在として扱われている。ローレルからはいずれ彼女を倒したいと一方的なライバル心を抱かれている。
「あれ撤回していい?いいよ。本気出しちゃって」
チームハダルのトレーナーにしてブライアンの担当者。何故かアロハシャツを欠かさず身につけるチャラい女性だが、気性の荒いブライアンの手綱を上手く握りながら彼女の実力を引き出させる手腕は本物。ブライアンのことは妹のように溺愛している。
チームデネボラとその関係者
「あの子の走りじゃぼくに勝つのは不可能だよ」
大柄な体にフードを深く被った寒がりのウマ娘。姉に北米芝チャンピオンウマ娘を持つアメリカ育ちで、ヒシアマゾンとは幼少期から姉の元で暮らしてきた。実力があるばかりに勝ちへの執念や情熱が欠けていると評されており、ヒシアマからもその癖を危惧されている(故郷を離れたのも姉から「自分の殻を破ってこい」というアドバイスから)。ただ、負けても良いという訳でもないようで、劇中ではローレルに敵対心を抱く。
モデルはタイキブリザード号。
- 石上勲
「ねぇボクってそんなに頼りにならないかな?」
チームデネボラを率いる男性トレーナー。勝利した担当に真っ先に称賛を送る気の良い男だがどこか頼りない一面も持っており、跳ねっ返りなスノウにはよく押され気味。
「せっかく才能があるんだから、本気で走ってくれたらねぇ」
トレセン学園の美穂寮長を担う皆の姉貴分的存在。同じアメリカ育ちで幼少期からの付き合いがあるスノウのことが心配で、しょっちゅう話しかけに来ている模様。
チームアルデバラン
ナリタブライアンの姉であるアルデバランの一員。妹の担当でもある阿武隈とはそれなりに仲が良いのかたまに会話もするらしい。
その他のウマ娘
「__なりたい。私もお姉ちゃんたちみたいになりたい」
「シュガー」の名前通り、パフェが大好物な重賞未勝利ウマ娘。耳にはプリンの耳飾りを付けている。重賞で何度か活躍している姉達にコンプレックスを抱いており、ナリタブライアンに本気で勝とうとしているローレルを「自分とは違う世界に生きてる子」と思っているが、未勝利戦を通じてバイトも一緒に行う友人となった。モデルはシクレノンヴォルク号。
- モンシュシュクレ
日経新春杯でメジロパーマーに差し切り勝ちしたウマ娘。シュガーネイションの三姉妹の長姉。モデルはムッシュシェクル。
- シュガーセーフティ
BNWの皐月賞で3着になったウマ娘。シュガーネイションの三姉妹の次姉。モデルはシクレノンシェリフ。
第1話でゲスト出演したシンボリ家のウマ娘。劇中では凱旋門賞に出走するもサンダンスブレイズに惨敗する場面でフェードアウトしている。ゲーム版では中々見せない憔悴した表情が印象的だが、本作では一言も台詞がない。この凱旋門レースは椿とローレルが出会う数年前の話なので、本編では既に現役を退いていると思われる。